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2005年11月10日 (木) | 編集 |
「四月の雪」が作った韓国映画の興行記録を、あっさり更新しそうなくらいヒットしてるらしい。
あっちはヨン様という目玉はあるが、ホ・ジノの地味な心理ドラマ。
こっちは美男、美女、難病、普遍の愛。
超正統派のラブロマンスである。
まあヒットするだろうな。
物語の原作となっているのは、数年前に日本で放送された永作博美主演の「ピュアソウル」というテレビドラマで、私を含めて観た人も多いだろう。
若い夫婦の妻の方が、若年性アルツハイマー病という不治の病に犯され、肉体より先の「心の死」がくるという現実に対して、真実の愛を貫くこうとするというもの。
肉体的な痛みではなく、愛する人の記憶を失ってゆく、愛した人がどんどん別人になってゆくという、ある意味で肉体よりも辛い精神の病を描いていたのが斬新だった。
最近のリメーク映画は、妙にオリジナルに忠実で、何のためにわざわざリメークしたのか判らない様な物が多いが、これは原作が十時間以上ある連続ドラマだったのが幸いしたのか、物語の設定と大筋を上手く使って、オリジナルと言って良い世界を二時間に再構成している。
この映画がユニークなのは事実上の二部構成となっており、前半と後半で物語の視点が全く変わる事だ。
ヘタクソな脚本家だと妙にチグハグな映画になってしまいそうだが、脚本・監督のイ・ジェハンは殆んど違和感を感じさせない。
前半は正しくチョン・ウソンの俺様映画だ。
ウソン演じるチョルスは、複雑な家庭に育った孤独な建築士。
金持ちの令嬢だが、不倫の恋に破れたばかりのスジン(ソン・イェジン)と偶然、偶然、偶然と三回くらい出会う。
腕っ節は強く、スジンを襲った引ったくり強盗をムチャな方法で叩きのめしたりするが、その反面スジンのレリーフを繊細に彫ってしまう芸術家でもある。
美形でちょっとワイルドで、しかも影のあるインテリという無敵の役である。
その格好良さたるや、男の私ですら「か、格好イイ・・・」と胸キュンしてしまうほどであり、世間知らずのお嬢様で傷心のスジンなどイチコロだ。
すぐに恋に落ち、積極的にモーション開始。
ついにチョルスのお姫様抱っこを勝ち取るのだ。
前半の視点はずっと恋するスジンで、観客は彼女に感情移入する事で、同じようにチョルスに恋をする。
ところが幸福の絶頂で、スジンがアルツハイマーを発病すると、物語の視点はチョルスに移る。
自分が病気である事を知り、誰よりもチョルスを愛しながら、身を引こうとするスジン。
彼女を見つめるチョルスの視点は、残酷な現実と愛の間で、身を引き裂かれそうになりながら、誰よりも愛しげにスジンを見つめる。
立場が変わって、後半はチョルスがスジンに本当の恋をする視点で描かれ、ソン・イェジンの儚げな可愛さ爆発である。
彼女の「私キレイ!」パワーは、えらく地味だった「四月の雪」(これはこれで好演だが)とは全く別人の様で、この映画を観た男性の98%は彼女に恋をするだろう。
実際、チョン・ウソンとソン・イェジンは素晴らしい。
特に前半のウソンの描写などは、かなりベタベタな部分もあり、一歩間違えると安っぽくなってしまうのだが、ウソンのキャラクターの強さが説得力を与えている。
例えば日本で同じような描写をして説得力を持たせられる人は・・・ちょっと思いつかない。
もっとも王道のラブロマンスではあるが、イ・ジェハンの演出は過剰に泣かせに走る事はせず、かなり抑制が効いている。
その意味で、怒涛の泣きを期待している人は肩透かしをくらうかもしれない。
視点の変換は、スジンはどんどん記憶や認識力を失ってゆくのだから、ストーリテリングの都合上必要だったとも言えるが、結果的にこれが映画に重層的な構造を与え、物語に深みをもたらしている。
家族を含めた主人公二人の周囲をわりと丁寧に描いているのも、物語が深みを持つ上で隠し味的に効いてくるのだ。
地に足のついた描写の中で、唯一あのラストだけはある種のハッピーエンドで、ファンタジーであるかもしれないが、全編を丁寧に描いているからこそ生きてくるシーンであり、正直私はあそこでウルウル来てしまった。
全体に丁寧に作られた正統派のラブロマンスで、満足度はかなり高い。
たぶん韓流に嵌った人たちが、本来「四月の雪」に期待していた世界はこっちなんじゃないかな。
あれはあれで好きな映画ですけど。
この映画に付け合せるのはやっぱり劇中で二人が飲んでる「鏡月ソラクサン」でしょ。(タイアップかも?)
「この一杯を飲んだら二人は恋人になる。飲まなければ一生会わない」チョン・ウソンにこんな事言われたら私でも飲んじゃうなあ・・・ってオイ(爆
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あっちはヨン様という目玉はあるが、ホ・ジノの地味な心理ドラマ。
こっちは美男、美女、難病、普遍の愛。
超正統派のラブロマンスである。
まあヒットするだろうな。
物語の原作となっているのは、数年前に日本で放送された永作博美主演の「ピュアソウル」というテレビドラマで、私を含めて観た人も多いだろう。
若い夫婦の妻の方が、若年性アルツハイマー病という不治の病に犯され、肉体より先の「心の死」がくるという現実に対して、真実の愛を貫くこうとするというもの。
肉体的な痛みではなく、愛する人の記憶を失ってゆく、愛した人がどんどん別人になってゆくという、ある意味で肉体よりも辛い精神の病を描いていたのが斬新だった。
最近のリメーク映画は、妙にオリジナルに忠実で、何のためにわざわざリメークしたのか判らない様な物が多いが、これは原作が十時間以上ある連続ドラマだったのが幸いしたのか、物語の設定と大筋を上手く使って、オリジナルと言って良い世界を二時間に再構成している。
この映画がユニークなのは事実上の二部構成となっており、前半と後半で物語の視点が全く変わる事だ。
ヘタクソな脚本家だと妙にチグハグな映画になってしまいそうだが、脚本・監督のイ・ジェハンは殆んど違和感を感じさせない。
前半は正しくチョン・ウソンの俺様映画だ。
ウソン演じるチョルスは、複雑な家庭に育った孤独な建築士。
金持ちの令嬢だが、不倫の恋に破れたばかりのスジン(ソン・イェジン)と偶然、偶然、偶然と三回くらい出会う。
腕っ節は強く、スジンを襲った引ったくり強盗をムチャな方法で叩きのめしたりするが、その反面スジンのレリーフを繊細に彫ってしまう芸術家でもある。
美形でちょっとワイルドで、しかも影のあるインテリという無敵の役である。
その格好良さたるや、男の私ですら「か、格好イイ・・・」と胸キュンしてしまうほどであり、世間知らずのお嬢様で傷心のスジンなどイチコロだ。
すぐに恋に落ち、積極的にモーション開始。
ついにチョルスのお姫様抱っこを勝ち取るのだ。
前半の視点はずっと恋するスジンで、観客は彼女に感情移入する事で、同じようにチョルスに恋をする。
ところが幸福の絶頂で、スジンがアルツハイマーを発病すると、物語の視点はチョルスに移る。
自分が病気である事を知り、誰よりもチョルスを愛しながら、身を引こうとするスジン。
彼女を見つめるチョルスの視点は、残酷な現実と愛の間で、身を引き裂かれそうになりながら、誰よりも愛しげにスジンを見つめる。
立場が変わって、後半はチョルスがスジンに本当の恋をする視点で描かれ、ソン・イェジンの儚げな可愛さ爆発である。
彼女の「私キレイ!」パワーは、えらく地味だった「四月の雪」(これはこれで好演だが)とは全く別人の様で、この映画を観た男性の98%は彼女に恋をするだろう。
実際、チョン・ウソンとソン・イェジンは素晴らしい。
特に前半のウソンの描写などは、かなりベタベタな部分もあり、一歩間違えると安っぽくなってしまうのだが、ウソンのキャラクターの強さが説得力を与えている。
例えば日本で同じような描写をして説得力を持たせられる人は・・・ちょっと思いつかない。
もっとも王道のラブロマンスではあるが、イ・ジェハンの演出は過剰に泣かせに走る事はせず、かなり抑制が効いている。
その意味で、怒涛の泣きを期待している人は肩透かしをくらうかもしれない。
視点の変換は、スジンはどんどん記憶や認識力を失ってゆくのだから、ストーリテリングの都合上必要だったとも言えるが、結果的にこれが映画に重層的な構造を与え、物語に深みをもたらしている。
家族を含めた主人公二人の周囲をわりと丁寧に描いているのも、物語が深みを持つ上で隠し味的に効いてくるのだ。
地に足のついた描写の中で、唯一あのラストだけはある種のハッピーエンドで、ファンタジーであるかもしれないが、全編を丁寧に描いているからこそ生きてくるシーンであり、正直私はあそこでウルウル来てしまった。
全体に丁寧に作られた正統派のラブロマンスで、満足度はかなり高い。
たぶん韓流に嵌った人たちが、本来「四月の雪」に期待していた世界はこっちなんじゃないかな。
あれはあれで好きな映画ですけど。
この映画に付け合せるのはやっぱり劇中で二人が飲んでる「鏡月ソラクサン」でしょ。(タイアップかも?)
「この一杯を飲んだら二人は恋人になる。飲まなければ一生会わない」チョン・ウソンにこんな事言われたら私でも飲んじゃうなあ・・・ってオイ(爆

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