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2005年12月12日 (月) | 編集 |
この映画、レイトショーで上映してる所が無い・・・・
ファミリー映画は良い子の時間までですか、そうですか・・・
レイトばっかりで観てると、たまの1800円がえらく高く感じるなあ。
嵐の夜に、ひょんな事からお互い顔も知らないまま「友達」になった、狼のガブと山羊のメイ。
それぞれの群れの中で似た境遇にいた彼らは、親近感を募らせ、捕食者と獲物という関係を乗り越えて、深い友情を育む事になる。
だが、冬が近づき狼たちが本格的に山羊狩りを始めると、ガブとメイの関係はついに周りの知るところとなる。
狼と山羊の仲間たちは、それぞれガブとメイにお互いをスパイするように命じる。
追い詰められた二人は、ついに誰も知らない新天地への逃避行に旅立つのだが・・・
きむらゆういちのベストセラー児童小説を、杉井ギサブローが監督している。
杉井ファンの私としては、久々の劇場映画に期待を募らせていたのだった。
結果的に、杉井監督の演出は65歳の今も衰えず。
特にオープニング数分間は凄いの一言。
僅か数分間の、セリフの無いシーンだが、きっちりとキャラクターの感情の流れを描きわけ、非常に緊迫感のあるシーンとなっている。
いやいや、これだけの演出はそんじょそこらの若造には出来ませんぜ。
しかし、原作者自らが手がけた脚本はちょっと弱い。
原作は未読なのだが、何巻もあると聞く。
なんと言うか、長いお話の一部ずつを切り取ってきて、エピソードを繋げたというダイジェスト感が拭えないのだ。
物語的には前半の友情を育むプロセスと、後半の逃避行に別れているのだが、特に前半は何度か二人のピクニックが繰り返されるだけなので、少々退屈。
何よりも、ちょっと境遇が似てるというだけで、二人がタブーをおかしてまで惹かれあう理由が判らないし、精神的な距離がいきなり近くなり過ぎて妙な違和感を感じてしまう。
ストレートに友情の美しさで押すのは正解だと思うが、その友情の芽生えに「何故」という違和感が付きまとってしまうのだ。
あと狼の首領とメイの母親の因縁など、一応インフォメーションとしては劇中に出てくるものの、物語的には殆んど生かされていないのも残念。
二時間の映画の脚本としては、やはりどこか未熟さを感じてしまう。
もっとも、二人が住みなれた森を捨て、二人だけで暮せる新天地を目指して旅に出てからの展開は悪くない。
前半は山羊側と狼側を両方均等に描こうとして、かえって物語の起承転結のリズムを崩してダレてしまっていたのだが、後半は視点が定まるためだ。
そして、途中からずっと感じてきた妙な違和感の原因が最後で判った。
「私たち、これからずっと二人でいられるね」・・・これって友情というより愛情じゃないのだろうか。
旅の途中、お互いが見せる究極的な自己犠牲の精神は、さすがに「友情」だけで説明するのには無理がある。
さらに互いを思いやる献身的な姿勢とか、ちょっとした悪態とか、よくよく考えると誰でも身に覚えのある胸キュンな感覚(笑
これが種と性をも超えた「禁断の愛の物語」(笑)だとすると、古典的な「ロミオとジュリエット」パターンのラブストーリーとしてすっきり理解できる。
二人が一目ぼれだとすれば、惹かれあう理由も要らないしね。
男同士だし、あくまで「友情だ!」と意地張ってるから、観てる方は何か違和感を感じるが、素直な印象から断言しよう。
ガブ君、メイ君、君らは同性愛者です。
原作がそこまで意図しているのかは未読なんで全く判らないし、偶然そういう印象になっちゃっただけかも知れないけど、二人の逃避行にホモセクシュアルが辿ってきた弾圧の歴史までかぶせて観ると、なんとディープかつ寓話性に富んだ物語か!という見方も成り立つ。
考え過ぎかな?
主人公二人を演じた中村獅童と成宮寛貴はとても良いと思う。
二人とも声優の演技とは少し違うのだが、特に中村獅童のガブは、作りすぎかと思うくらいの独特のキャラクターで、不器用なひたむきさを表現していた。
全体に、手放しで傑作とは言えないが、色んな意味でトライが一杯つまった力作。
映像的にも水彩画調のキャラと背景、フル3Dの自然物の融合も面白い効果を生んでいた。
市原悦子のお婆ちゃん山羊のシーンは、ちょっと「まんが日本昔ばなし」のデ・ジャ・ヴ。(笑
ん~これに付け合せるお酒はねえ、気分的には日本酒。
これ舞台はたぶん外国なんだろうけど(日本の狼は絶滅してるし)、ムード的にはとっても日本的なんだよね。
今回は長野県の桝一市村酒造の純米酒「鴻山」をチョイス。
辛口の日本酒なのに、喉の奥で不思議な甘みを感じる酒。
「隠し味」を発見するにはピッタリかも?
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ガブ ぬいぐるみ1800円

メイ ぬいぐるみ1300円
ファミリー映画は良い子の時間までですか、そうですか・・・
レイトばっかりで観てると、たまの1800円がえらく高く感じるなあ。
嵐の夜に、ひょんな事からお互い顔も知らないまま「友達」になった、狼のガブと山羊のメイ。
それぞれの群れの中で似た境遇にいた彼らは、親近感を募らせ、捕食者と獲物という関係を乗り越えて、深い友情を育む事になる。
だが、冬が近づき狼たちが本格的に山羊狩りを始めると、ガブとメイの関係はついに周りの知るところとなる。
狼と山羊の仲間たちは、それぞれガブとメイにお互いをスパイするように命じる。
追い詰められた二人は、ついに誰も知らない新天地への逃避行に旅立つのだが・・・
きむらゆういちのベストセラー児童小説を、杉井ギサブローが監督している。
杉井ファンの私としては、久々の劇場映画に期待を募らせていたのだった。
結果的に、杉井監督の演出は65歳の今も衰えず。
特にオープニング数分間は凄いの一言。
僅か数分間の、セリフの無いシーンだが、きっちりとキャラクターの感情の流れを描きわけ、非常に緊迫感のあるシーンとなっている。
いやいや、これだけの演出はそんじょそこらの若造には出来ませんぜ。
しかし、原作者自らが手がけた脚本はちょっと弱い。
原作は未読なのだが、何巻もあると聞く。
なんと言うか、長いお話の一部ずつを切り取ってきて、エピソードを繋げたというダイジェスト感が拭えないのだ。
物語的には前半の友情を育むプロセスと、後半の逃避行に別れているのだが、特に前半は何度か二人のピクニックが繰り返されるだけなので、少々退屈。
何よりも、ちょっと境遇が似てるというだけで、二人がタブーをおかしてまで惹かれあう理由が判らないし、精神的な距離がいきなり近くなり過ぎて妙な違和感を感じてしまう。
ストレートに友情の美しさで押すのは正解だと思うが、その友情の芽生えに「何故」という違和感が付きまとってしまうのだ。
あと狼の首領とメイの母親の因縁など、一応インフォメーションとしては劇中に出てくるものの、物語的には殆んど生かされていないのも残念。
二時間の映画の脚本としては、やはりどこか未熟さを感じてしまう。
もっとも、二人が住みなれた森を捨て、二人だけで暮せる新天地を目指して旅に出てからの展開は悪くない。
前半は山羊側と狼側を両方均等に描こうとして、かえって物語の起承転結のリズムを崩してダレてしまっていたのだが、後半は視点が定まるためだ。
そして、途中からずっと感じてきた妙な違和感の原因が最後で判った。
「私たち、これからずっと二人でいられるね」・・・これって友情というより愛情じゃないのだろうか。
旅の途中、お互いが見せる究極的な自己犠牲の精神は、さすがに「友情」だけで説明するのには無理がある。
さらに互いを思いやる献身的な姿勢とか、ちょっとした悪態とか、よくよく考えると誰でも身に覚えのある胸キュンな感覚(笑
これが種と性をも超えた「禁断の愛の物語」(笑)だとすると、古典的な「ロミオとジュリエット」パターンのラブストーリーとしてすっきり理解できる。
二人が一目ぼれだとすれば、惹かれあう理由も要らないしね。
男同士だし、あくまで「友情だ!」と意地張ってるから、観てる方は何か違和感を感じるが、素直な印象から断言しよう。
ガブ君、メイ君、君らは同性愛者です。
原作がそこまで意図しているのかは未読なんで全く判らないし、偶然そういう印象になっちゃっただけかも知れないけど、二人の逃避行にホモセクシュアルが辿ってきた弾圧の歴史までかぶせて観ると、なんとディープかつ寓話性に富んだ物語か!という見方も成り立つ。
考え過ぎかな?
主人公二人を演じた中村獅童と成宮寛貴はとても良いと思う。
二人とも声優の演技とは少し違うのだが、特に中村獅童のガブは、作りすぎかと思うくらいの独特のキャラクターで、不器用なひたむきさを表現していた。
全体に、手放しで傑作とは言えないが、色んな意味でトライが一杯つまった力作。
映像的にも水彩画調のキャラと背景、フル3Dの自然物の融合も面白い効果を生んでいた。
市原悦子のお婆ちゃん山羊のシーンは、ちょっと「まんが日本昔ばなし」のデ・ジャ・ヴ。(笑
ん~これに付け合せるお酒はねえ、気分的には日本酒。
これ舞台はたぶん外国なんだろうけど(日本の狼は絶滅してるし)、ムード的にはとっても日本的なんだよね。
今回は長野県の桝一市村酒造の純米酒「鴻山」をチョイス。
辛口の日本酒なのに、喉の奥で不思議な甘みを感じる酒。
「隠し味」を発見するにはピッタリかも?

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ガブ ぬいぐるみ1800円

メイ ぬいぐるみ1300円
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