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SAYURI・・・・・評価額1350円
2005年12月28日 (水) | 編集 |
師走は何でこんなに忙しいのだろう。
死ぬよ、マヂで。
聞いた話では芸者さんも、この次期お座敷が多くてとっても忙しいのだそうだ。
経済的にも内容的にも別の世界の話だが、娯楽産業って年末はみんな忙しいのかと変な親近感を覚えてしまう。
さて、そんな芸者さんの世界をハリウッドが映画化した「SAYURI」である。

スピルバーグがこの企画をやると聞いて、たぶん「カラーパープル」みたいになるんだろうなと思った。
舞台は違えど、不幸な生い立ちの女性が主人公の一代記だし、芸者の世界の神秘性を決して安直なオリエンタリズムに流れずに描いた原作「メモワール・オブ・ゲイシャ」は、いかにもスピルバーグ好みのジャーナリスティックな視点を持っている。
が、何時の間にか監督が「シカゴ」のロブ・マーシャルに変わり、キャストにチャン・ツィイーやミッシェル・ヨー初めとする艶やかなチャイニーズアクトレスの名が並び、かなり奇妙なゲイシャワールドのスチルが公表されるにいたって「一体どんな映画になるんよ?」と期待は危惧へと変わった。

物語は昭和のはじめ、貧しい漁村に育った一人の少女が、京都の芸者置き屋に売られる所から始まる。
厳しい芸者の世界で、生きる希望すら失った少女は、ある日「会長」と呼ばれる一人の紳士と出会う。
立派な芸者になれば、あの人と同じ世界へ行ける。
そう信じた少女は、とうとう都一の芸者「さゆり」となり、会長と再会する。
しかし、会長とその親友「延」との関係に悩んださゆりは、結局会長への思いを秘めた物とする。
やがて戦争、敗戦。
生きるために芸者を離れていたさゆりだったが、アメリカ軍の融資を必要とする会長のために、再び芸者に戻る事を決意する・・・


ロブ・マーシャルが監督で、アクションの出来る中国系女優陣がキャスティングされた時点で、私は「シカゴ」、いや「ムーランルージュ」ばりのファンタジーミュージカルになるのではと勝手に想像していた。
が、実際に出来たのはスピルバーグ+マーシャル÷3という感じの、妙に中途半端感のある映画だった。
スピルバーグが撮ればもっと妥協の無い(原作に近い)リアリズム志向の物語になっただろうし、ミュージカル監督としてのマーシャルが本領発揮すればぐっとビジュアルの方に振った映画になるはずだ。
なんと言うか、企画が紆余曲折するうちに色々な人の手が入りすぎて、やりたい事がボケてしまった感じがする。

もっとも、そうは言っても一流のスタッフ・キャストによる映画なので、十分見応えはある。
不幸な生い立ちの少女が様々な困難に立ち向かって行くのは、王道中の王道の物語だし、彼女の物語を彩る女たちの切なく悲しい戦いも含め、芸者の神秘性と存在へのリスペクトは強く出ている。
お話的にはドロドロなんだが、東映の花魁物みたくベタベタな印象にならず、不思議なファンタジー性と品格を持っているのは、この神秘性をフィーチャーした所が大きい。
また芸者役の中でも、特に女の業と悲しさを表現したコン・リーとミッシェル・ヨーの火花散る演技合戦は流石。
考証的に正確かはさておいても、緻密な美術と美しいカメラも特筆に価する。
一流のスタッフ・キャストが一流の仕事を見せているからこそ、もっと吹っ切れた作品になったら、さらに魅力的な作品になったのではないか、とどうしても思ってしまうのだ。

最後に、ネットであちこち見ていると、この映画でタイトルロールのさゆりをはじめ、女性メインキャストの殆んどを中国系が占めている事に対する反発を目にするが、奇妙な話だ。
英語劇である時点で日本人が演じる意味合いはかなり薄れているし、むしろほぼ100%東洋人キャストの映画がハリウッドメジャーで製作された事自体が奇跡と言って良い。
実際、この映画のキャストは日本人、中国人に限らず皆好演していたと思うし、工藤夕貴とチャン・ツィイーの「どっちが芸者らしかったか」で、髪型以外の要素を見出すのはこじ付けとしか思えない。
そもそもチョウ・ユンファシャムの王様を演じても、渡辺謙チベットの僧侶を演じても平気で観てるくせに、日本が舞台になると突然文句をつけ始めるのがおかしい。
もちろん描写をもっとリアルにとか、史実を忠実に描いて欲しいなどは要求としてある意味筋が通るが、それと日本人役は日本人に演じさせろと言うのとは全く別の話だ。
少なくとも日本人が日本語で演じる、(しかも考証的に正確とはいえない)中国史劇なんかを何本も作った国の人間が言えることじゃないのである。(そういえば1月からは西遊記がはじまるな~)

さて今回の付け合せは、たぶんさゆりも飲んだ(?)京都の地酒「玉乃光」の純米大吟醸を。
最近はパック酒なんかにも進出して良くも悪くも大手になった玉乃光だけど、流石にこれは飲み応え十分。
さゆりに負けず劣らず華やか風味のお酒。

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玉乃光 純米大吟醸 備前雄町 100% 720ml
玉乃光 純米大吟醸 備前雄町 \2200


原作本です


ロブ・マーシャルの代表作
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