2005年12月30日 (金) | 編集 |
2005年もそろそろ終わり。
総括の意味で、今年の「忘れられない映画」をピックアップしてみようと思う。
そんなに本数を観てるわけでもないので、ベスト10とかではない。
映画的に優れているか否かでもなく、単に自分的に「忘れられないだろうな」と思う映画。
「カンフーハッスル」は2005年の正月に観た。
チャウ・シンチーの前作の「少林サッカー」にはイマイチ乗り切れなかった私も、クンフー映画への愛に溢れたこの映画には大満足。いい初笑いになった。
「アビエイター」は、描きたい事テンコ盛りのフルコースムービー。
若干消化不良の部分もあるが、近年のスコセッシ作品の中では一番まとまっているのではないか。
ディカプリオとスコセッシは、嘗てのデ・ニーロとのコンビの様に、これから長く楽しませてくれそうだ。
「ミリオンダラーベイビー」は凹む映画だった。
でも凹まされた向こうに見える、人生への優しい賛歌が、この映画を映画史上に残る傑作の域に昇華してる。
クリント・イーストウッドは映画作家として一つの極みに登ったと思った。
師走の12月までは、私の中でこの映画を超える作品には出会わなかった。
「スターウォーズ/エピソード3」は映画としては突っ込みどころ満載だが、私にとってはやはり一つの時代の終わりだった。
27年前に、父に連れられて観た「エピソード4」は私が始めて劇場で観た洋画だった。
ラスト、赤ん坊のルークが見つめるタトゥーインの二重太陽の夕景には、観客としても一つの歴史に付き合ったという充実感があった。
こんな映画はもう二度と現れないかもしれない。
「宇宙戦争」は良くも悪くもスピルバーグだった。
前半の圧倒的な演出と後半の破綻。
後半もっとうまく作れたはずだとは思うが、還暦目前にしても貪欲に変化を模索し続けるスピルバーグの凄さを再認識した。
「運命じゃない人」は、優れたシナリオとセンスの良い演出を堪能出来る、素敵なコンムービー。
今年の邦画は印象に残った作品が少なかったが、これは老若男女だれでも楽しめる秀作だろう。
今後地方の興行やDVDで少しずつでも人気が出てくれると嬉しい。
「シンシティ」はロバート・ロドリゲスのヲタク趣味が炸裂した快作。
ハイレベルな映像技術を駆使して、アニメとも実写ともつかぬ、不思議な幻想都市をスクリーンに構築した。
この独創的なオムニバス映画の主役は、間違いなくこの都市だろう。
既にスタートしているという2、3が楽しみな作品だ。
「ALWAYS三丁目の夕日」は、「シンシティ」と同じように、VFXによって「理想化された昭和三十年代の東京」という幻想都市を作り上げた。
だけどこっちは明るくて万人向けの人情物。
このレトロ系特撮人情物は、邦画の新しい金脈になる可能性がある。
「私の頭の中の消しゴム」はラブストーリーの王道中の王道だ。
12時間もの日本の連続ドラマを、映画として上手く料理し直している。
韓国映画は昨年の「殺人の追憶」のような鮮烈な作品は無かったが、この映画や「マラソン」の様な丁寧に作られた佳作がいくつかあった。
「キングコング」は2005年の最後の最後に現れた、正しくキングの名に相応しい傑作。
3時間を越える上映時間を全く飽きずに堪能した。
一年のトリを飾る作品としてこれほど相応しい物もあるまい。
全体に、作り手の作品に対する情熱や愛を感じられる秀作が多かった。
P・ジャクソンやロドリゲス、イーストウッド御大の様な、個性的な作家監督の年だったと言えるかもしれない。
来年は一体どんな映画に出会えるのか、一発目はやっぱり景気の良いバカ映画がいいかなあ・・・・
それでは、読んでくれた皆さん、良いお年を。
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総括の意味で、今年の「忘れられない映画」をピックアップしてみようと思う。
そんなに本数を観てるわけでもないので、ベスト10とかではない。
映画的に優れているか否かでもなく、単に自分的に「忘れられないだろうな」と思う映画。
「カンフーハッスル」は2005年の正月に観た。
チャウ・シンチーの前作の「少林サッカー」にはイマイチ乗り切れなかった私も、クンフー映画への愛に溢れたこの映画には大満足。いい初笑いになった。
「アビエイター」は、描きたい事テンコ盛りのフルコースムービー。
若干消化不良の部分もあるが、近年のスコセッシ作品の中では一番まとまっているのではないか。
ディカプリオとスコセッシは、嘗てのデ・ニーロとのコンビの様に、これから長く楽しませてくれそうだ。
「ミリオンダラーベイビー」は凹む映画だった。
でも凹まされた向こうに見える、人生への優しい賛歌が、この映画を映画史上に残る傑作の域に昇華してる。
クリント・イーストウッドは映画作家として一つの極みに登ったと思った。
師走の12月までは、私の中でこの映画を超える作品には出会わなかった。
「スターウォーズ/エピソード3」は映画としては突っ込みどころ満載だが、私にとってはやはり一つの時代の終わりだった。
27年前に、父に連れられて観た「エピソード4」は私が始めて劇場で観た洋画だった。
ラスト、赤ん坊のルークが見つめるタトゥーインの二重太陽の夕景には、観客としても一つの歴史に付き合ったという充実感があった。
こんな映画はもう二度と現れないかもしれない。
「宇宙戦争」は良くも悪くもスピルバーグだった。
前半の圧倒的な演出と後半の破綻。
後半もっとうまく作れたはずだとは思うが、還暦目前にしても貪欲に変化を模索し続けるスピルバーグの凄さを再認識した。
「運命じゃない人」は、優れたシナリオとセンスの良い演出を堪能出来る、素敵なコンムービー。
今年の邦画は印象に残った作品が少なかったが、これは老若男女だれでも楽しめる秀作だろう。
今後地方の興行やDVDで少しずつでも人気が出てくれると嬉しい。
「シンシティ」はロバート・ロドリゲスのヲタク趣味が炸裂した快作。
ハイレベルな映像技術を駆使して、アニメとも実写ともつかぬ、不思議な幻想都市をスクリーンに構築した。
この独創的なオムニバス映画の主役は、間違いなくこの都市だろう。
既にスタートしているという2、3が楽しみな作品だ。
「ALWAYS三丁目の夕日」は、「シンシティ」と同じように、VFXによって「理想化された昭和三十年代の東京」という幻想都市を作り上げた。
だけどこっちは明るくて万人向けの人情物。
このレトロ系特撮人情物は、邦画の新しい金脈になる可能性がある。
「私の頭の中の消しゴム」はラブストーリーの王道中の王道だ。
12時間もの日本の連続ドラマを、映画として上手く料理し直している。
韓国映画は昨年の「殺人の追憶」のような鮮烈な作品は無かったが、この映画や「マラソン」の様な丁寧に作られた佳作がいくつかあった。
「キングコング」は2005年の最後の最後に現れた、正しくキングの名に相応しい傑作。
3時間を越える上映時間を全く飽きずに堪能した。
一年のトリを飾る作品としてこれほど相応しい物もあるまい。
全体に、作り手の作品に対する情熱や愛を感じられる秀作が多かった。
P・ジャクソンやロドリゲス、イーストウッド御大の様な、個性的な作家監督の年だったと言えるかもしれない。
来年は一体どんな映画に出会えるのか、一発目はやっぱり景気の良いバカ映画がいいかなあ・・・・
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