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里見八犬伝
2006年01月08日 (日) | 編集 |
VIVA!菅野美穂!

正月に録っておいた「里見八犬伝」を今頃観た。
たぶん83年の深作欣二監督作以来の映像化。
深作版が思いっきり脚色されてるのに対して、馬琴の原作にはこっちの方が近い。
テレビドラマとしては、という括りになるが、作品自体も結構楽しめた。
テーマ的にも、戦による「不の連鎖」を持ってきているあたり、現在への主張があって好感が持てる。
「いま、会いにゆきます」の土井裕泰監督の演出は、相変わらず強い個性は無いが、手堅い。

ビジュアルは正直言って、「ロード・オブ・ザ・リング」やら「トロイ」やら観慣れた目にはかなりチープだし、やたらナレーションで説明し過ぎとか、脚本上の時間軸がおかしいとか突っ込みどころは色々あるが、テレビにしては頑張ってるという感じ。
が、ほぼ五時間という長さのおかげで、キャラクターをそれなりに描きこめていて、悪役を含めて結構面白い造形になっている。
タッキー初めとする八犬士は、馬琴の原作みたいに神童ではなく、個性豊かな若き豪傑で、このあたりは21世紀に映像化するには正解だろう。

しかし誰より素晴らしいのは、悪役玉梓を演じた菅野美穂である。
実質八犬士を一人で相手にしてるような物だが、存在感で全く負けてないどころか圧倒している。
観終わって一番心に残るのは、八犬士の活躍じゃなくて玉梓の悲しみなんだから。
テレビドラマなどではわりと普通の役を演じている事が多いが、やはりこの人の真骨頂は「異形の心」を演じている時である。
本人には心外かもしれないが、個人的には故岸田森のスピリットを受け継ぐ、日本最高の怪奇スターであると思ってる。(もちろんそれだけじゃないけどね)
彼女ほどの才能が、いまだ決定打といえる映画の代表作を持っていないのはある意味映画界の罪である。
「DOLLS」は印象的だったが、持てるポテンシャルはあんな物ではないだろう。

悪役サイドでは、日ごろから岸田森フリークを公言している、佐野史郎の怪しさ炸裂のキャラクターも中々面白かった。

日本のテレビ局にも、こういう古典文学ベースのドラマに、もっと積極的に取り組んで欲しいところだ。

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深作版「八犬伝」 これはこれで面白い。


北野武監督作品「DOLLS」いまの所これが一番印象的だった
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