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輪廻・・・・・評価額1300円
2006年01月16日 (月) | 編集 |
ハリウッド版「呪怨」で、全米No.1を成し遂げた清水崇監督の輪廻転生をテーマとしたホラー映画。
ちなみに「呪怨」の時に、マスコミがやたらと「日本人初全米No.1」を連呼してたが、日本人初の全米1位は1999年に全米興収8600万ドルを記録した「ポケモン」湯山邦彦監督であって、清水崇は「実写初」である。
キッズアニメだからって無かった事にしないよ~に。

注:以下の文章はある程度ネタバレを含みます



観ながら何度かデジャヴを感じてしまった。
いや、別にタイトルが「輪廻」だからではない。
撮影所のホラーは中田秀夫監督の「女優霊」だし、山の中のホテルの怪談は「シャイニング」を思わせる。(ホテルの色彩デザイン一緒だし)
他にも、この映画にはジョージ・A・ロメロから韓国映画まで、過去のホラーのモチーフがちりばめられている。
もちろん単純にパクってる訳じゃないので、悪いことではない。
過去のホラーへのオマージュと映画的再生も含めての「輪廻」だとしたらそれはそれで面白い。

実は私は、清水崇という作家をあんまり高く評価してなかった。
確かに最初のビデオ版「呪怨」は、不条理ホラーという新しい流れを作りだした力作だった。
だが、その後の「呪怨」シリーズの連発は、ビジネス的な要求があったとしてもいい加減飽きた
結局のところ、呪いが不条理に拡散してゆく話だから、明確なオチがつく訳でもなく、毎回毎回同じ事が繰り返されるだけで、怖がらせの手口も客に読まれる様になってしまっていた。

まあ多分清水監督自身もそろそろ飽きていたのだろう、「輪廻」は不条理からある程度離れて、クラッシクなゴーストストーリーの趣を見せる。

35年前に、あるホテルで起こった大量殺人事件を描く映画が作られる事となり、新人女優の渚(優香)が主役に抜擢される。
しかし、映画の準備が進むにつれて、渚は自らが演じる被害者の少女の幻影に悩まされるようになる。
同じ頃、やはり事件に関連した夢を見ていた女子大生の弥生(香里奈)は、事件被害者の生まれ変わりだという由香の協力を得て、自分と事件の関わりを探り始める。
やがて撮影が始まると、渚の心はホテルのセットと35年前の世界を行き来するようになる。
一体35年前の事件と渚、弥生らはどんな関わりがあるのか・・・


要するに、過去の殺人事件の被害者たちの霊が、自分たちの転生者を使って事件を再現し、犯人の転生者復讐するという話なんだが、この構造自体は、話の流れに乗ってわりと早く解明されてしまう。
で、興味としては「誰」「誰」の転生者なのかという事になる。
一体犯人役は誰なのか?
渚や弥生の運命は?
この当たりの見せ方は流石に上手い。
私もかなり終わりの方まで騙された。

ただ、正直言って最後のほうは面白がりつつも混乱してしまった。
復讐しようとしてるのは被害者の霊なのに、生まれ変わりもいるって事は、霊と魂は別の物??とか、転生者の中にはえらく年寄りなのもいて、もしかしてのり移られてるだけ??とか、気にしだすと全部が気になってしまう。
結局お前ら被害者加害者の何なのさ????と考え込んでしまった。
お話は不条理から離れたが、今度は設定が不条理なのだ。
例によってその辺の細かい説明はないから、何となく想像するしかないのだが、なまじちゃんとしたストーリーがあるだけに、妙な消化不良感が残ってしまう。
このあたりは脚本でもきちんと整理されてないのではないか。
何となく、勢いと「呪怨」で培った不条理パワーで誤魔化された様に感じてしまうのが残念。
ま、そこに行くまでのプロセスは十分怖いし面白いんだけど。

ちなみにこの映画で感じたデジャヴの中で、作品に最も影響を与えたと思われるのは、ジェームス・ディアディン監督が、思春期の少女の心理をテーマにした異色のオカルトホラー「コールドルーム」だ。
こちらは現在のベルリンと第二次世界大戦下のベルリンを結んだ悲恋テイストの物語で、話的には全然別だが、主人公が過去と現在を行き来する映像表現などがそっくり。
なかなかの作品なので、機会があれば是非ご覧あれ。

さて今回の付け合せはカリフォルニアの至高のワイン、「ファー・ニエンテ」のデザートワイン、ドルチェを。
なんでかというと、ファー・ニエンテというブランドは19世紀に生まれ一時途絶え、20世紀半ばに転生を果たしたという歴史があるのだ。
元のファー・ニエンテがどの様な味だったのかは知る由も無いが、少なくとも映画の霊と違って素晴らしい転生を果たしている。

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