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デスノート 前編・・・・・評価額1000円
2006年06月19日 (月) | 編集 |
正直なところ、全く期待しなかったどころか、地雷を踏む覚悟で観に行った。
何しろ長編人気漫画が原作で、監督が金子修介、そこそこお金の掛かった大作で、おまけに前後編を同時撮影ってギミックまで繰り出して、これって邦画のダメパターンに見事に嵌っているじゃないか(笑
とりあえず原作は5巻くらいまでしか読んでないし、訳判らなくなったらどうしようと思っていたのだが・・・意外と予想したほど悪くなかった。
とは言っても、対戦車地雷(「デビルマン」クラス)が手榴弾になったくらいなんだけど・・・

※ある程度のネタバレを含みます。

法学部に通う夜神月(藤原竜也)は、法律で裁けない犯罪の多さに無力感を感じていた。
あるとき彼は、死神リョークの落とした「デスノート」を拾う。
それは名前を書き込んだ人間を、確実に殺す死のノートだった。
月はデスノートを使って、次々と犯罪者を「処刑」してゆく。
やがて犯罪者の突然死は世間を騒がせる事となり、謎の処刑人は「キラ」と呼ばれ一部の人々に崇拝される様になる。
世界中で起こる犯罪者の突然死に対処するために、インタポールは天才探偵「L」(松山ケンイチ)を日本に送り込む。
偽のテレビ放送を利用して、キラを関東地方在住の警察関係者かその家族と絞り込んだLは、秘密裏にFBIに協力を要請する。
FBI捜査官のレイ(細川茂樹)は、キラ担当の夜神刑事部長(鹿賀丈史 )の子息である月を尾行するのだが・・・


何年か前に、初めて原作漫画の噂を聞いた時の事は覚えている。
「死神のノートを拾った少年が、そのノートを使って犯罪者を殺してゆく話」
正直言って何てバカな話なんだろうと思った。
実際この物語の設定は実に幼稚かつバカバカしく、概要だけ聞いて、面白さを理解できる人はまずいないだろう。
読んでみると、この馬鹿げた設定を妙に説得力のある物にしている大場つぐみの綿密なプロットと、小畑健の緻密な画力に驚かされ、なるほどこれは売れるはずだと思ったものだ。

原作は現在11巻まで出ている長編だが、映画版はとりあえず「デビルマン」と違って、長い話を無理やり縮めようとしなかったのは評価できる。
原作が長大なので、映画版前後編はかなり構成を変えるようで、今回の「前編」は最初の3巻くらいまでをベースにしている。
大石哲也の脚本は、脚色を加えつつも基本的な流れは原作に忠実だ。
実際この話の面白さの大半はキラとLの心理戦であって、すでにある漫画のディティールが非常によく出来ているのだから下手にいじる必要はないのだ。
もっとも面白く観られるのは、結局漫画をなぞった部分のみ、という事も言えてしまうのが辛いところ。

映画版「デスノート」の欠点は、やはりキャラクターを表層でしか表現できていない所だ。
藤原竜也松山ケンイチの二人は、原作のキャラクターを上手く自分の物にしていて悪くない。
そのほかの出演者も、かなり無理のある設定の中で、必要最低限のリアリティを持たせる事には成功している。
役者の問題ではないのだ。
二人の天才の腹の探りあいは、ある意味で非常にゲームライクな展開を見せる。
漫画なら、モノローグという決定的な武器もあるし、読者が読みながら想像を巡らせる事が出来るから、こういう作りで良いのだが、たった二時間しかない映画で同じ事をやられると、登場人物がゲームの駒でしかなくなってしまう。
他人のやっているゲームを、横で見ている様なものだ。
元々物語の性格上、過度な感情移入は出来ないような構造になっているのだが、それでも流れの中で月とLの内面の情念みたいな物を感じさせてくれないと、少々辛い。
原作で月は、「デスノートを使って新世界の神となる」なんてぶっ飛んだ台詞をかましているのだが、このある意味で幼稚かつ真摯な正義感を表現できてないと物語的なカタルシスは感じられない。
金子修介の演出も、もとから心理劇の得意な人ではないから、余計無機的に感じられてしまう。
物語を改変するなら、二人の天才の内面をあぶりだすような脚色をすべきだったが、現状はどちらかというと、原作のムードを保ったまま、いかに短時間で纏めるかに腐心しているだけで、非常に薄っぺらな印象になってしまっている。

あと映画版では、月に詩織という恋人がいる設定になっていて、これが物語終盤の流れに大きく関わってくる。
FBI捜査官レイの婚約者である南空ナオミを殺すために、詩織の存在を利用するのだが、正直言ってこの改変は失敗だったと思う。
元々ダークヒーロー的な色彩を持つ夜神月が、これによって決定的に悪役となってしまった。
上にも書いたが、月というキャラクターの魅力は幼稚でデカダンスな正義感であって、彼の行動を肯定出来ないまでも、捕まりそうになるとつい応援したくなる稀有なキャラクターだったはずで、だからこそLとの「似た物同士の戦い」が盛り上がる。
犯罪者や自分に敵対する者に容赦はしないが、少なくとも自己保身のために恋人を犠牲にするようなキャラでは無かった。(少なくとも原作の5巻までは)
月自身は、あくまでも正義であり神を気取っている訳で、「死神以上」なのは、悪知恵であって、心ではなかったのではないか?
原作には無い、この映画版オリジナルの(前編の)クライマックスは、キャラクターの一線を越えてしまった気がする。

前後編だけに、物語は途中でバスッと終わるのだが、正直言って後味は悪い。
全体としての評価は秋に公開される後編を観てからでないと下せないが、現状では原作の心理ゲームの面白さをあまり殺さなかったので、辛うじて飽きずに観られるという程度だ。
評価額はあくまでも前編に対する物という事で。

さて今回はデスノートだけに島根県の加茂福酒造「死神」を(笑
一体何を考えてこんな縁起の悪い名前を付けたのか判らないけど、この蔵の酒はネーミングのセンスがちょっと変わっていて他にも「○いん」とか「HA11」(酵母の名前そのまんま)なんてのもある。
お味の方も死神だけあって、ちょっと独特。
飲みにくくは無いけど、微妙なえぐみがあって、誰にでも受け入れられる味ではないだろう。
逆に少し癖のある酒が飲みたい向きには調度良いかもしれない。

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