FC2ブログ
酒を呑んで映画を観る時間が一番幸せ・・・と思うので、酒と映画をテーマに日記を書いていきます。 映画の評価額は幾らまでなら納得して出せるかで、レイトショー価格1200円から+-が基準で、1800円が満点です。ネット配信オンリーの作品は★5つが満点。
■ お知らせ
※基本的にネタバレありです。ご注意ください。
※当ブログはリンクフリーです。内容の無断転載はお断りいたします。
※ブログ環境の相性によっては、TB・コメントのお返事が出来ない事があります。ご了承ください
エロ・グロ・出会い系のTB及びコメントは、削除の上直ちにブログ管理会社に通報させていただきます。 また記事と無関係な物や当方が不適切と判断したTB・コメントも削除いたします。
■TITLE INDEX
タイトルインディックスを作りました。こちらからご利用ください。
■ ツイッターアカウント
noraneko285でつぶやいてます。ブログで書いてない映画の話なども。
■ FILMARKSアカウント
noraneko285ツイッターでつぶやいた全作品をアーカイブしています。
サイレントヒル・・・・・評価額1250円
2006年07月10日 (月) | 編集 |
コナミの大ヒット・ホラーゲーム「サイレントヒル」の映画化。
私はゲームの1が出た頃、ちょっとやった事があるくらいで、正直あんまり覚えていないけど、世界観や雰囲気はなかなか上手く再現している様に思う。

※以下かなりネタバレしてます。

ローズ(ラダ・ミッチェル)は養女のシャロン(ジョデル・フェルランド)の夢遊病に悩まされていた。
意識の無い状態でシャロンが口走る「サイレントヒル」という言葉。
それは30年前に、火災によって多くの犠牲者を出し、廃棄されたゴーストタウンの事だった。
サイレントヒルのあった場所が、シャロンが捨てられた孤児院に近い事を知ったローズは、夫のクリストファー(ショーン・ビーン)に黙って、シャロンと二人でサイレントヒルを目指す。
途中、二人の様子を怪しんだ白バイ警官(ローリー・ホールデン)に追われたローズは、飛び出して来た人影を避けようとして、事故を起こしてしまう。
目が覚めたとき、助手席にいたはずのシャロンの姿は消えていた。
白い灰が降りしきる、サイレントヒルの廃墟でシャロンを探すローズだったが、不気味なサイレンが鳴り響くと、暗闇のあちこちから人間とも怪物ともつかないクリーチャーが出現する。
ローズは追ってきた白バイ警官のベネットの協力を得て、このサイレントヒルの謎を解き、
シャロンを探そうとするのだが・・・・


監督は「ジェヴォーダンの獣」クリストフ・ガンズ
前作でも映画全体の出来は別として、中世フランスの退廃的なムードやビジュアルのディティールの作りこみは大した物だったが、その特質はこの作品でも生きている。
この映画の主役は実はローズでもシャロンでもなく、タイトルロールにもなっているサイレントヒルという街その物だ。
この映画でローズたちが迷い込むのは、現実とは違う次元のサイレントヒル。
そこは30年前の事件の「罪」のために現れた、現世とあの世の狭間の世界だ。
複雑に入り組んだ街を霧とも煙とも突かない靄が覆いつくし、絶え間なく雪のような灰が降りしきる。
そしてサイレンが鳴って地獄との境界が取り払われると、街は闇に包まれ恐ろしいクリーチャーが跋扈する。
この世界観の構築はかなりよく出来ていて、ムード満点。
所謂「お化け屋敷物」で、家が主役となるホラー映画は数多いが、これは街全体が巨大なお化け屋敷の様な状況を描いた作品なのだ。

お化け屋敷を飾るクリーチャーたちも、ゲームからいるキャラクターなのか、映画のオリジナルかは覚えていないが、かなりおぞましい造形で、怖い。
恐らく幽霊の動きに暗黒舞踏を取り入れた日本のホラー映画の影響だろうが、クリーチャーたちの身悶えるような動きも、いかにも内側に憎しみや苦しみを秘めていそうで効果的だ。
へたに不意打ちや音でビックリさせようとしていない分、暗闇から湧いて出てくる様なクリーチャーを使った恐怖演出はなかなかの出来栄えだと思う。
同じくゲームを原作とする「バイオハザード」シリーズが、ゾンビ映画からの派生進化系なら、こちらは正統派のお化け屋敷ホラーの進化系と言える。

物語の構成は、前半後半で別の映画の様に別れている。
前半は訳も判らずサイレントヒルに放り込まれた主人公たちが、闇のクリーチャーたちから逃げ回るサバイバル編
後半は、このサイレントヒルに閉じ込められている人間たちに出会い、30年前の呪いを完結させる謎解き編だ。
この異次元のサイレントヒルでの出来事の合間合間に、現実のサイレントヒルで、消えた妻子を探すクリストファーの姿が描写され、少しずつ謎に迫って行くという構造だ。
しかし、サバイバル編はともかく、謎解きの語りはあまり上手いとは言えない。
本来は、現実世界のクリストファーが30年前の事件を解き明かし、異次元のサイレントヒルではローズたちがこの呪われた世界の謎を解き明かすのが一番すっきりするのだが、どうにも中途半端だ。
それはこの映画の世界で、全ての原因とされる少女アレッサの存在が今ひとつ明確でないからだろう。
一体なぜ彼女はそれほどまでに忌み嫌われたのか?(一応理由らしいものは示されてはいるのだが、どうもあれだけでは説得力に欠ける)
彼女の事件と街を壊滅させた火災とはどうリンクするのか?(これは劇中で説明が無い)
異次元のサイレントヒル、そしてそこに「閉じ込められた人々」とアレッサの関係も今ひとつ不明瞭だ。
謎解きが謎解きになっておらず、最終的には狂信者を罰して終わりと言う風になってしまっているので、消化不良化は否めない。
これでアレッサがキャリー貞子の様な「定め」を持って生まれてきているなら、説得力もあるのだが、説明が無いのでなんとも言えない。

あとキャラクターも、感情の流れに基づいてしっかりと作られているとは言いがたく、行き当たりばったりな無茶な行動が目に付く。
ローズがなぜ夫に黙ってシャロンを連れ出したのかわからないし、警官をブッチしたり、状況も判らない中手錠のまま逃げ出したり、情緒不安定なのは娘じゃなくてアンタでは?と思ってしまうような行動が多い。
これはローズだけではなくて、他のキャラクターも同様で、感情の流れではなくて、状況を展開させるために動いている様な印象がある。
まあそのあたりもゲーム的と言えばそうなのだが。

「サイレントヒル」は、良くも悪くも世界観によって支えら得ている映画だ。
お化け屋敷のムードを味わう分にはよく出来ているが、クリストフ・ガンズはストーリーテラーとしてはあまり有能ではない。
それでも、ゲームの世界観を映画で楽しむという用途においてはよく出来ていると思うし、「アザーズ」を思わせる秀逸なラストも余韻がある。
脚本さえもうちょっと練り込めば傑作となっただろうに、少し残念だ。

ちなみに、開拓を繰り返して広がってきたアメリカ合衆国には、けっこうな数のゴーストタウンがある。
私の住んでいた街の近くにも、100年くらい前に放棄された小さな村の跡があり、学生時代に(立ち入り禁止だったけど)肝試しに行ったことがある。
残念ながら(?)幽霊には合えなかったけど。

今回は、そのゴーストタウンからもさほど遠くない、サイレントヒルならぬ「ストーニー・ヒル・シャルドネ」を。
カリフォルニアというよりもフランス的な適度な酸味のある大人な白ワイン。
霧の中に曖昧に消えた映画の余韻も、キリリと引き締めてくれそうだ。

ランキングバナー 
記事が気に入ったらクリックしてね
人気ブログ検索 <br />- ブログフリーク
こちらもクリック!

も一回お願い!

【40%OFF】特価ストーニー・ヒル・シャルドネ[1997]
ストーニー・ヒル・シャルドネ[1997]  ¥4800







スポンサーサイト