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2006年09月23日 (土) | 編集 |
う~む・・・、作り方によってはそれなりに美味しくなりそうな素材だったけれど、シェフが途中でレシピを間違ってしまった様な作品。
感動系オカルトかと思いきや、途中から全く別の方向へ行ってしまった。
あまりにも唐突で辻褄の合わない展開の連続で、ポカ~ンとしたままクレジットタイトルが流れて終了。
(思いっきりネタバレしてます)
建築家のジョナサン(マイケル・キートン)の妻で、ベストセラー作家のアンナ(チャンドラ・ウェスト)が事故死。
立ち直りの切っ掛けをつかめずにいたジョナサンだが、ある日レイモンド(イアン・マクニース)という男が尋ねてきて、アンナからのメッセージを受け取ったという。
レイモンドは霊界からの通信を、ラジオやテレビの空き周波数で傍受するEVPと呼ばれる現象の研究家で、偶然ジョナサンに呼びかけるアンナの声を傍受したのだった。
最初は信じられなかったジョナサンだが、何度も妻の声を聞くうちに、自分でも機材をそろえてEVPの傍受に没頭するようになる。
だがある時、レイモンドが何者かによって殺されるという事件が起こる・・・・
本作のウリは、死者が現世に電子機器を通してメッセージを伝えようとするEVP(Electronic Voice Phenomena:電子音声現象)という現象を物語の中心に添えている事。
ただ、霊界から何らかの形でメッセージが届き、それによって物語が展開するという設定は、オカルト系映画ではそれ程珍しくない。
最近ではケビン・コスナーが死んだ妻からのメッセージを受け取る「コーリング」があったし、スペクタクルホラーの金字塔「ポルターガイスト」で、霊界に連れ去られる少女に最初にメッセージを送ってくる「TVピープル」は正にEVPそのものだ。
まあどちらかというと、映画の中のサイドディッシュという扱いに過ぎなかったEVPそのものを、中心に持ってくるという発想は悪くない。
問題は、作り手がEVPという素材を、メインディッシュに料理できていないという事なのだ。
愛する者を失った男が、死んだ妻のEVPメッセージを受け取り、半信半疑でこの世界にのめりこんでゆく。
ここまでの導入部は悪くない。
しかし、男が自宅に機材を買い集め、妻のメッセージを聞き逃すまいと、EVPに没頭する姿が映画の中心になってくると、途端につまらなくなる。
なぜならEVPの描写自体が、酷く退屈な代物だからだ。
ぶっちゃけた話、映画におけるEVPのビジュアルとは、たくさんのモニタ画面に写った所謂「砂の嵐」と、周波数の合ってないラジオの雑音が全てだ。
EVPとは本来そういうものだともいえるだろうが、ここにジェフリー・サックス監督の「演出」が感じられないのが辛い。
画的につまらなければ、演出的に盛り上げる技が欲しかった。
映画の前半は、どちらかというと「コーリング」の様な、死者と残された者が織り成す感動系に行くのかと思わせる展開。
しかし、妻アンナからの通信が、ジョナサンに「未来」のビジョンを見せ始め、EVPに関わった人間たちが、次々と奇妙な死を遂げるあたりから、物語はオカルトホラーに急展開する。
霊媒師は、ジョナサンに「EVPは悪霊に見つかってしまう。危険だ」と次げる。
EVPに関わった者達は、悪霊の怒りを買ってしまったのか。
ジョナサンは、アンナの見せるビジョンに従い、死ぬはずの人間たちを救ってゆくが、いつしか自分自身の身にも危険が迫る。
このあたりまでの展開は、典型的なオカルトホラーで、目に見えない力によって人々が殺されてゆく恐怖を描く。
しかし、この話それだけでは終わらないのだ。
クライマックスで、ジョナサンはアンナのビジョンの情報から、彼女の死の真相を解き明かす。
アンナは事故死ではなく、誘拐され、殺されたのだと。
しかもその犯人は、EVPに関わったもう一人の女性を監禁しているというのだ。
え?オカルト映画なのに誘拐?
そう、ここでEVPに関わった人間の幾つかの死は、EVPを通して悪霊に取り付かれた人間が犯していた犯罪だという唐突な事実が明らかになる。
ここで一気に疑問噴出。
そもそも悪霊は、それ自体が人間をコントロールし、殺す力があった。
それなのに、何故人間を介在させる必要があるのか?
何故悪霊に取り付かれた人間は殺されず、誘拐なんて犯罪を犯しているのか。
悪霊が物理的な力を持たないのならともかく、クライマックスでジョナサンと戦うのは、悪霊に取り付かれた人間ではなく、悪霊そのもので、しかも強い(笑
ジョナサンの骨をへし折りボコボコにするのだ。
こんな力があるなら人間など介在させずに、殺したい奴は好きな方法で殺せるでしょ?
そもそも3人いる(らしい)悪霊は何者なのか?何を怒っているのか?
何でアンナは、愛するジョナサンを危険に晒すメッセージをわざわざ送ったのか?(しかも土壇場で実体化し、こんどは「帰れ」と矛盾した事を言う)
物語的にはEVPに関わった人間が、悪霊によって殺されるのが原則のようだが、アンナ自身は生前EVPとは関わっていない。
何故彼女は例外なのか?
映画はこれ等の疑問に答えることなく、唐突に、破綻したまま終わる。
普通のハリウッド映画な前半に対して、このラスト20分のぶっ壊れっぷりは、ある意味凄い。
アメリカのファミレスに入ったのに、出口は香港の屋台街に繋がってた様な物だ。
結局のところ、EVPというネタを思いついたのは良かったが、その素材を上手く生かして料理できず、訳の判らないC級ディナーが出来上がってしまった。
しかしまあ、映画を観終わるとちょっとだけテレビの砂の嵐を注視してみたくなる、その程度の作品。
今回はミスマッチつながりで、チャイナ・ワイン。
中国でワイン?という意外性が楽しい「ドラゴンシールカベルネ」を。
中国は近年ワインの生産量、人気共に急速に高まっているワインの新興国でもある。
実際のところ、そのお味は少なくとも映画よりはずっとまともで、普通に楽しめる。
まだ本格的なワイン作りは30年ほどの歴史しか持たない国であり、今後が非常に楽しみである。
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![[中国]ドラゴンシールカベルネ赤ワイン](http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_gold/imarket/image/42000934.jpg?_ex=64x64)
感動系オカルトかと思いきや、途中から全く別の方向へ行ってしまった。
あまりにも唐突で辻褄の合わない展開の連続で、ポカ~ンとしたままクレジットタイトルが流れて終了。
(思いっきりネタバレしてます)
建築家のジョナサン(マイケル・キートン)の妻で、ベストセラー作家のアンナ(チャンドラ・ウェスト)が事故死。
立ち直りの切っ掛けをつかめずにいたジョナサンだが、ある日レイモンド(イアン・マクニース)という男が尋ねてきて、アンナからのメッセージを受け取ったという。
レイモンドは霊界からの通信を、ラジオやテレビの空き周波数で傍受するEVPと呼ばれる現象の研究家で、偶然ジョナサンに呼びかけるアンナの声を傍受したのだった。
最初は信じられなかったジョナサンだが、何度も妻の声を聞くうちに、自分でも機材をそろえてEVPの傍受に没頭するようになる。
だがある時、レイモンドが何者かによって殺されるという事件が起こる・・・・
本作のウリは、死者が現世に電子機器を通してメッセージを伝えようとするEVP(Electronic Voice Phenomena:電子音声現象)という現象を物語の中心に添えている事。
ただ、霊界から何らかの形でメッセージが届き、それによって物語が展開するという設定は、オカルト系映画ではそれ程珍しくない。
最近ではケビン・コスナーが死んだ妻からのメッセージを受け取る「コーリング」があったし、スペクタクルホラーの金字塔「ポルターガイスト」で、霊界に連れ去られる少女に最初にメッセージを送ってくる「TVピープル」は正にEVPそのものだ。
まあどちらかというと、映画の中のサイドディッシュという扱いに過ぎなかったEVPそのものを、中心に持ってくるという発想は悪くない。
問題は、作り手がEVPという素材を、メインディッシュに料理できていないという事なのだ。
愛する者を失った男が、死んだ妻のEVPメッセージを受け取り、半信半疑でこの世界にのめりこんでゆく。
ここまでの導入部は悪くない。
しかし、男が自宅に機材を買い集め、妻のメッセージを聞き逃すまいと、EVPに没頭する姿が映画の中心になってくると、途端につまらなくなる。
なぜならEVPの描写自体が、酷く退屈な代物だからだ。
ぶっちゃけた話、映画におけるEVPのビジュアルとは、たくさんのモニタ画面に写った所謂「砂の嵐」と、周波数の合ってないラジオの雑音が全てだ。
EVPとは本来そういうものだともいえるだろうが、ここにジェフリー・サックス監督の「演出」が感じられないのが辛い。
画的につまらなければ、演出的に盛り上げる技が欲しかった。
映画の前半は、どちらかというと「コーリング」の様な、死者と残された者が織り成す感動系に行くのかと思わせる展開。
しかし、妻アンナからの通信が、ジョナサンに「未来」のビジョンを見せ始め、EVPに関わった人間たちが、次々と奇妙な死を遂げるあたりから、物語はオカルトホラーに急展開する。
霊媒師は、ジョナサンに「EVPは悪霊に見つかってしまう。危険だ」と次げる。
EVPに関わった者達は、悪霊の怒りを買ってしまったのか。
ジョナサンは、アンナの見せるビジョンに従い、死ぬはずの人間たちを救ってゆくが、いつしか自分自身の身にも危険が迫る。
このあたりまでの展開は、典型的なオカルトホラーで、目に見えない力によって人々が殺されてゆく恐怖を描く。
しかし、この話それだけでは終わらないのだ。
クライマックスで、ジョナサンはアンナのビジョンの情報から、彼女の死の真相を解き明かす。
アンナは事故死ではなく、誘拐され、殺されたのだと。
しかもその犯人は、EVPに関わったもう一人の女性を監禁しているというのだ。
え?オカルト映画なのに誘拐?
そう、ここでEVPに関わった人間の幾つかの死は、EVPを通して悪霊に取り付かれた人間が犯していた犯罪だという唐突な事実が明らかになる。
ここで一気に疑問噴出。
そもそも悪霊は、それ自体が人間をコントロールし、殺す力があった。
それなのに、何故人間を介在させる必要があるのか?
何故悪霊に取り付かれた人間は殺されず、誘拐なんて犯罪を犯しているのか。
悪霊が物理的な力を持たないのならともかく、クライマックスでジョナサンと戦うのは、悪霊に取り付かれた人間ではなく、悪霊そのもので、しかも強い(笑
ジョナサンの骨をへし折りボコボコにするのだ。
こんな力があるなら人間など介在させずに、殺したい奴は好きな方法で殺せるでしょ?
そもそも3人いる(らしい)悪霊は何者なのか?何を怒っているのか?
何でアンナは、愛するジョナサンを危険に晒すメッセージをわざわざ送ったのか?(しかも土壇場で実体化し、こんどは「帰れ」と矛盾した事を言う)
物語的にはEVPに関わった人間が、悪霊によって殺されるのが原則のようだが、アンナ自身は生前EVPとは関わっていない。
何故彼女は例外なのか?
映画はこれ等の疑問に答えることなく、唐突に、破綻したまま終わる。
普通のハリウッド映画な前半に対して、このラスト20分のぶっ壊れっぷりは、ある意味凄い。
アメリカのファミレスに入ったのに、出口は香港の屋台街に繋がってた様な物だ。
結局のところ、EVPというネタを思いついたのは良かったが、その素材を上手く生かして料理できず、訳の判らないC級ディナーが出来上がってしまった。
しかしまあ、映画を観終わるとちょっとだけテレビの砂の嵐を注視してみたくなる、その程度の作品。
今回はミスマッチつながりで、チャイナ・ワイン。
中国でワイン?という意外性が楽しい「ドラゴンシールカベルネ」を。
中国は近年ワインの生産量、人気共に急速に高まっているワインの新興国でもある。
実際のところ、そのお味は少なくとも映画よりはずっとまともで、普通に楽しめる。
まだ本格的なワイン作りは30年ほどの歴史しか持たない国であり、今後が非常に楽しみである。

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