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007 / カジノ・ロワイヤル・・・・・評価額1600円
2006年12月07日 (木) | 編集 |
ジェームス・ボンド・ザ・ビギニング。
もともとこの「カジノ・ロワイヤル」のリメイクを提案したのは、タランティーノだったという。
イアン・フレミングの残したボンド原作は既にすべて映画化されていたが、唯一この「カジノ・ロワイヤル」だけは、67年にデヴィッド・ニーヴンがジェームス・ボンドを演じたパロディ映画として作られただけで、本家のイオンプロ製作007シリーズでは手付かずのままだった。
タランティーノ脚本監督での映画化は頓挫したが、その後ニール・パーヴィスロバート・ウェイドのレギュラー脚本陣に、ポール・ハギスが加わる形で脚本が完成。
監督には「ゴールデンアイ」以来11年ぶりにマーティン・キャンベルがカムバックした。
しかし、この作品の最大の話題は、ダニエル・クレイグが本家007シリーズとしては6代目となる新ボンドを襲名した事だろう。
シリーズ初の金髪のボンド、そして初代ショーン・コネリー以来の30代の若さ溢れるボンドである。
大幅に若返ったボンドにあわせて、この作品は彼が007になる前、そして007としての最初のミッションを描く、「誕生編」となっている。

MI6の若き情報部員ジェームス・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、ダブルオーエージェントへの試験でもある最初の暗殺任務を完了。
しかし昇格後の任務でいきなり外国の大使館を爆破、丸腰のテロリストを射殺、しかもその顛末がメディアに報道されたことで上司M(ジュディ・ディンチ)を激怒させてしまう。
Mの怒りをよそに、射殺したテロリストから手がかりを得ていたボンドは、一人バハマに飛び、テロリストから資金を預かり、その金を運用することで莫大な利益を得ている投資家のル・シッフル(マッツ・ミケルセン)がいることを突き止める。
ル・シッフルが、ベンチャー航空機メーカーの新型機を爆弾テロで破壊し、株の売り抜けを狙っている事を知ったボンドは、間一髪で爆破テロを阻止する。
ボンドの活躍で巨額の負債を抱え込んだル・シッフルは世界中の富豪が集まるカジノ大会、「カジノ・ロワイヤル」で一攫千金を狙う。
テロリスト資金の遮断を狙うMI6は、組織一のギャンブラーであるジェームス・ボンドを、監視役の財務省エージェント、ヴェスパー(エヴァ・グリーン)と共に、対戦相手としてカジノ・ロワイヤルに送り込むが・・・・


今回で007は一回仕切りなおし、これが旧シリーズと新シリーズの橋渡しの役目をする作品だという事を、強く感じさせる作りになっている。
ぐっと若返った新ボンドを生かすように、今回はシリーズでおなじみのハイテクスパイグッズの類がほとんど登場しない。
唯一、新旧のボンドを象徴するかのように、初代ボンドカーのアストンマーチンDB5と最新型のアストンマーチンDBSが44年の時を経て共演を果たしている程度だ。
しかしその分、肉体のアクションはすごい。
特に前半の、爆弾テロリストとの建設中のビルを舞台にした3D追いかけっこは圧巻、というかボンドもテロリストも身体能力高すぎ(笑
垂直の壁をポンポン飛び跳ねるわ、目もくらむようなクレーン上で全力疾走するわ、ほとんど実写版「未来少年コナン」(古いか)の様なぶっ飛んだアクションに目が離せない。
航空機テロを阻止するための「インディ・ジョーンズ」ばりのトラックアクションも、このシリーズが元祖連続活劇だという事を思い起こさせてくれる。
40~50代のオジサマ達が、漫画チックなハイテク兵器のギミックに頼ったアクションを展開していた旧シリーズとははっきりと一線を画している。
後半のカジノ・ロワイヤルのシーンになると、アクションよりル・シッフルとの知的な騙し合いがメインとなるが、こういう心理戦も最近の007ではほとんど無かった展開だが、ダニエル・グレイグとマッツ・ミケルセンの好演もあって、なかなかスリリング。
偶然だが、ボンドが毒を盛られる設定など、最近のロシア元スパイ毒殺事件を連想させて、妙にリアルに感じられる。
このカジノ・ロワイヤルのシークエンスは、カードゲームの基礎知識を持っているとさらに楽しめるだろう。

そして、決定直後はいろいろと議論を呼んだ6代目ダニエル・クレイグ。
結果的にこのキャスティングは大成功ではないだろうか。
三代目ロジャー・ムーアから五代目ピアーズ・ブロスナンまでに確立したボンド像よりは、どちらかというと野性味たっぷりの初代ショーン・コネリーに近い新ボンドは、若さゆえの暴走や失敗もまた人間的で、長い年月の間に完成されすぎたジェームス・ボンドをいい意味で壊している。
最初のうちは、今までのボンドのイメージが強すぎて、少し違和感を感じたが、ものの10分でまったく気にならなくなる。
私はショーン・コネリーのイメージと共に、若いころのスティーブ・マックイーンの面影も新ボンドに感じたのだが、いずれにせよ荒々しく、攻撃的なボンドは魅力的だ。

新しさが目立つ本作だが、第一作「ドクター・ノオ」からの44年間・21作に及ぶ遺産も決して忘れてはいない。
前記した二台のアストンもその一つだが、シリーズの名物に成りつつあったジュディ・ディンチのMの続投、CIAエージェントのフェリックス・レイターの再登場など、シリーズファンの喜びそうな要素もしっかりと残している。
そして、ボンドのトレードマークとも言える、特性マティーニ誕生の秘密。
古いものを生かしつつ、シリーズの原点を見つめて、21世紀の現在に新鮮なイメージで再生するという本作のコンセプトは成功していると言ってよいだろう。

惜しむらくは、マーティン・キャンベルの演出がやや一本調子で、メリハリに乏しいこと、そして一度本筋が終わった後に、どんでん返しの物語が続く構造なのだが、この最後にいたる過程がやや冗長な点だ。
一度緊張が途切れるだけに、もう少し畳み掛けるようなテンポが欲しかった。

「カジノ・ロワイヤル」は新生ボンドに相応しい、新しい息吹を感じさせるスパイアクションの快作だ。
この路線が定着するのか、それとも質的にもこれ一発の復活に終わってしまうのか、すべては2008年に公開予定の次回作にかかっていると言って良いだろう。
ここまで旧シリーズの遺産をしっかりと生かして、新生ボンドを作り上げたのだから、そろそろ宿敵スペクターも復活させてくれないだろうか。
久々に、ボンド映画の公開が楽しみになった。

さて、今回はもう決まっている。
私ではなくてボンド様よりのご指定で、本作でそのルーツが明かされたヴェスパー・マティーニを。
レシピはゴードン・ジン3、ウォッカ1、キナ・リレ1/2でシェイクし、薄切りのレモンピールを加える。
もちろん、ステアしてはいけない。
ちなみに本作の公開以来、フランスにあるキナ・リレの蔵元には世界中から注文が殺到し、うれしい悲鳴を上げているという。

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