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大帝の剣・・・・・評価額1000円
2007年04月15日 (日) | 編集 |
「面白ければ、それでいい!」とは、なんとも潔いキャッチコピー。
本編の主人公万源九郎も、口癖のように「おもしれえ!」を連発する。
予告編から、ポスターから、キャッチから、露骨にB級プログラムピクチャを連想させる「大帝の剣」は、どうやら「面白い」が唯一絶対の作品の存在意義で、観客への公約の様なものらしい。
結論から言うと、確かに面白かった。
ただし最初の30分だけ、ね・・・・・。

遠い昔に宇宙から飛来した超金属オリハルコン。
それは三つの神器に加工され、なぜか全て17世紀の日本にあった。
その一つ、巨大な長剣である「大帝の剣」を持つ万源九郎(阿部寛)は、とにかく面白い事が大好きな豪放磊落な巨漢。
ある日、徳川方に追われた豊臣方の舞姫(長谷川京子)を助ける羽目になるのだが、徳川にはオリハルコンを狙う妖怪忍者土蜘蛛衆が付いていた。
豊臣方も徳川方も、持つ者に無限の力を与えるというオリハルコンの三つの神器を手に入れようとしていたのだ。
同じころ、千年も戦い続けていた二人の宇宙人が地球に墜落、それぞれが姫と土蜘蛛の頭領の体を乗っ取ってしまう。
かくして、源九郎は頼りない護衛の忍者佐助(宮藤官九郎)と、半分宇宙人の姫と共に、残りの神器を探す旅に出るのだが・・・


正直、あんまり語る気が起きない映画なのだが、それでは身も蓋もないので、一応なぜ30分で失速してしまったのかを考えてみた。
要するに、狙いがあざと過ぎかつ、作りが雑過ぎなのだ。
そもそも、この映画のコンセプトって古くないか?
昔のB級プログラムピクチャをあえて笑い飛ばして楽しむって、かなり前にコアな映画ファンの間で流行ったけど、正直いまさらという感じだ。
徹底的にチープかつおちゃらけて、パロディ的に笑い飛ばしたいのかと思うと、普通のアクション時代劇的な撮り方をしてる部分もあり、妙に中途半端。
子供向けのファンタジーとして観ると、結構残酷な流血描写も多く、いったい誰にみせたい作品なのか理解に苦しむ。
宇宙人の人間ののっとり方なんてモロ「吸血鬼ゴケミドロ」だったりして、B級ファンをニヤリとさせるところもあるのだけど、トータルだとパロディにもなってないし。
作り手が馴れ合いで作って内輪で楽しんでいる様なノリが鼻に付き、映画というよりも限りなくバラエティに近いテレビの安い二時間ドラマを見ているような印象だ。

監督の堤幸彦という人は、役者の素を生かしてキャラクターを立てるのが上手い。
だからこの作品も、個性的な登場人物たちが次々と登場して、冒険の世界に身を投じてゆく冒頭はキャラの魅力で話が持つ。
どことなく「トリック」とかぶる阿部寛の万源九郎も、とりあえずは漫画チックでなかなかに魅力的なキャラクターとなっている。
旅の仲間の長谷川京子クドカンも、いつものまんまといえばそうなのだが、それぞれのキャラ自体はわかりやすい。
長谷川京子は、以前から表情の無い人だなあという印象ではあったけど、今回のハーフ宇宙人はまるで能面がはりついた様に無表情で、これはこれで個性を生かしていると言うべきか(笑
その他、やたらハイテンションの悪役は竹内力、お色気忍者は杉本彩、腹芸の得意そうなおやかた様は津川雅彦ととにかくわかりやすく、楽しいキャラが満載だ。
関係ないけど、タツノコプロの「ヤッターマン」が実写映画されるが、ドロンジョさまは是非とも杉本姐さんにやっていただきたい。

キャラは楽しい、しかし逆に言えばそれだけの映画。
主な登場人物が一通りそろい、いざ三人が目的に向かって旅を始めると、映画はとたんにテンポを失ってしまう。
起承転結の承以降の展開があまりに雑過ぎる。
B級プログラムピクチャ風に作るというのは、別に適当に見せ場のエピソードをつなぎ合わせるのとは違うだろう。
思いついたエピソードをとりあえずツギハギしている様にしかみえず、特に三人の三角関係みたいな部分はダラダラしていて見るに耐えない。
この手の映画では、あんなものはそれこそ匂わせるくらいで良いのだ。
「SW/EP5」の「I love you 」「I know」程度で十分なのである。
アクションも流れが無くて唐突に話しに割って入っているという印象で、盛り上がりに欠く。

あと、せっかくの三つの神器が生きていない。
タイトルにもなっている「大帝の剣」はあまりにも長すぎて殺陣にならず、アクションにはほとんど使われていない。
普通の日本刀で大体決着が付いたあと、ライダーキックかスペシュウム光線みたいにキメ技にはなっているのだが、特にそれを強調して撮っている訳ではないので、あまり目立たないし活躍しない印象になってしまっている。
ほかの神器も含めて、オリハルコンが持ち手を選ぶという設定が実際の描写にまったく生かされておらず、単に出てきただけなのは勿体無い。

「大帝の剣」は、良くも悪くも堤幸彦のバラエティ的内輪ノリな面が強調された作品で、とりあえず彼の映画はみんな好きという人にはたぶん楽しめるだろう。
が、この作品の本来のウリであるはずの、アクション・SF・ファンタジーなB級映画をこよなく愛する私にとっては、なんとも中途半端であざとい印象の作品だった。

今回は映画があまりにも軽くて薄いので、ちょっと濃くてユニークな酒を。
小林酒造の「江戸期古伝柱焼酎造り清酒SAMURAI ROCK秘剣燕返し」というすごい名前の酒は、清酒もろみに 焼酎を添加し搾るという手法で作られた清酒。
その歴史は意外と古く、江戸時代まで遡ると言う。
製法から想像できるように、日本酒と焼酎の良いとこ取りをしたような独特の風味で、すっきりとしている。
活躍しないオリハルコンの剣よりは、よほど切れ味鋭い。

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