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アーサーとミニモイの不思議な国・・・・・評価額1200円
2007年09月19日 (水) | 編集 |
どこかで観たような世界観に、どこかで会ったようなキャラクター。
リュック・ベッソンが引退を宣言して挑んだ「アーサーとミニモイの不思議な国」は、彼としては初のCGアニメと実写の合成で描くファンタジーアドベンチャー。
とは言っても、実際にCGキャラクターと実写の人物が絡む場面はほとんど無く、全体的には普通のCGアニメという印象だ。

冒険を夢見る少年アーサー(フレディ・ハイモア)は、両親と離れアメリカの片田舎に住む祖母(ミア・ファロー)と暮らしているが、土地代未払いのため屋敷は立ち退きを迫られている。
ある日、アーサーは冒険中に行方不明になってしまった祖父が残した書物を見つける。
そこにはアフリカに住む人間の「歯」ほどの大きさの小人族ミニモイ秘密とともに、裏庭に埋められたルビーの財宝の事が書かれていた。
ミニモイの国へ行くための秘密を手にしたアーサーは、ミニモイ化して庭先の地下の国に潜入するが、そこではミニモイ族と、恐ろしい魔法使いのマルタザードの争いが起こっていた。
財宝がマルタザードの支配する国にあると知ったアーサーは、ミニモイのセレニア王女、弟のベタと共に、冒険の旅に出発する・・・


過去の様々な作品から、モチーフを抽出して一本に仕立て上げたという印象が強い。
主人公が小人化して庭先を探検するというのは、ジョー・ジョンストン監督の「ミクロキッズ」やピクサーのCGアニメ「バッグズライフ」を連想させる。
ミニモイのキャラクターデザインやミニモイの国の造形は、ジム・ヘンソンが創造した人間が登場しない異色のファンタジー「ダーククリスタル」そっくりだし、平凡な日常から、突如として身近な異世界が開かれるのは同じくヘンソンの「ラビリンス/魔王の迷宮」を思わせる。
もっとも、「ラビリンス」も大元を辿ると「不思議な国のアリス」あたりまで行き着くのだけれど。
いずれにしても、リュック・ベッソンによるミニモイの国の冒険には、あまりオリジナリティが感じられない。 

むしろ、ヨーロッパ的というかフランス映画的なものを感じさせるのは、ミニモイ化した主人公とヒロインの関係だったりする。
現実世界では10歳の子供である主人公のアーサーは、どうやらミニモイ化すると結婚年齢に達しており、セレニア王女と結構なロマンスを展開する。
キッズ向けアニメのCGキャラクターが、キスシーンを演じるというのは、アメリカ映画では考えられないし、細かな描写が微妙にエロいのもフランスの作品らしい。
セレニア王女の造形はいかにもベッソンが好きそうなタイプで、どことなく元カノのミラ・ジョヴォヴィッチを思わせるのはご愛嬌(笑
また冒険の途中に、ミニモイ側でもマルタザード側でもない、何だか良く判らないクラブがあって、とってつけたようなPVチックなアクションシーンがあったりするのはいかにもベッソン的で楽しい。

良く知っている風景が、極小の視点から眺める事によって、全くの異世界になるというのは過去にやりつくされた内容ではあるものの、冒険心をそそられてそれなりに面白く観られるのも事実だ。
ただ、この映画の場合、脚本のディテールが酷く荒っぽくて、作品の魅力をかなりスポイルしてしまっている。
観ているうちに忘れてしまうような、どうでもいい所なら良いのだが、物語の核心の部分が適当だったりするから困る。
例えば、アーサーがミニモイの国に行く時に、36時間以内に戻ってこないと、次の千日間人間の世界に戻れなくなるという「お約束」が示されるのだけど、映画を観ているとどう考えてもアーサーは60時間をミニモイの国で過ごしている。
普通こういうタイムリミットは、終盤でサスペンスを盛り上げるために効果的に使われる物だから、こんな適当で良い訳がない。
またベタが十得ナイフみたいな道具を持っていて、アーサー達が危機に陥ってロープを必要とする時に、その道具にはロープの機能はないと説明されるのに、そのすぐ後のシーンでは道具からロープがビヨーンと飛び出している。
さらには、前記したように次にミニモイの国に行けるのは千日後だと言っていたにも関わらず、アーサーとセレニア王女は10番目の満月の日に再会するという約束を取り交わす。
千日と十ヶ月じゃ大違いだけど、説明は全く無い。
他にも、アーサーがミニモイの国を冒険する大前提である、庭に埋められたルビーの設定とアーチボルト爺さんとの関係が大いに矛盾しているなど、突っ込みどころは無数にある。
これだけ矛盾が積み重なってくると、途中で気になって仕方なくて、物語に集中できなかった。
ベッソンは、子供向けだから話は適当で良いと思ったのだろうか。
やっつけ仕事のような未完成の部分が目につき、なぜもっとキッチリと脚本を仕上げなかったのか、理解に苦しむ。

主人公のアーサーには、またまたフレディー・ハイモア
この子は上手いんだけど、似た役柄が多くてデジャヴを感じすぎる。
ファンタジー、爺さんと少年というモチーフだと、彼ばっかりになるのは何でなのか。
SF物というとやたら出てくるキャメロン・ブライトといい、上手い子役は人材不足なのかもしれない。
他に人間キャラではアーサーのおばあちゃん役で、ミア・ファローが良い味をだしている。
英語版ではミニモイにデ・ニーロやデヴィッド・ボウイ、マドンナといった面々が声の出演をしているが、今回は吹き替え版だったので、残念ながらそのあたりの楽しみは無し。

ところで、これを撮ったら引退するはずだったベッソンだが、アメリカではコケたものの、本国フランスでは600万人を動員する大ヒットになったことから、あっさり撤回して2本の続編を監督するようだ。
一応、これは三部作なので、宣言の撤回ではないと言っているけど、続編はヒットした後に発表されたわけだから、当初から企画されていた訳ではなかろう。
多分、この人にとっては、映画はもう表現手段というよりは単にビジネスなんだろうなあという気がする。
まあ続編もそれなりに楽しめるようには作るだろうが、どうせやるならもうちょっと気合を入れて、突っ込みどころの無い脚本を書いてもらいたい物である。

今回は、スロヴェニア共和国産の赤ワイン、エディ・シムチッチの「デュエット・リゼルヴァ」をチョイス。
ワイン産地としては日本ではあまり馴染みの無い国だが、非常に複雑・豊潤かつ気品があり、上質のイタリアワインに近い印象がある。
エディ・シムチッチのワインはラベルデザインがとてもユニークで、こちらのラベルにはミニモイならぬ親戚の(?)ドワーフが登場。

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