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2007年10月14日 (日) | 編集 |
「スターダスト」とは、星屑の事だが、人を魅了する魅力という意味でも使われる。
これは、ひょんな事から地球に落ちてきた「流れ星」を巡って、凶暴な王子、魔女、飛行船を操る空賊、そして少々頼りない主人公が争奪戦を繰り広げる異世界ファンタジー。
昨今のファンタジーブームに乗っかった作品だが、ハードさを前面に出した最近のファンタジー映画の中ではちょっと異色の作品で、どちらかというと、7、80年代の作品の様な、牧歌的昔話の雰囲気が強い。
イングランドの田舎のウォール村には、異界との境界と言われる石垣があった。
石垣の外側は現世とは異なる別世界が広がっていて、何人も超えてはならないという。
この村に住む青年トリスタン(チャーリー・コックス)は、村一番の美女ビクトリアに恋をする。
ある夜、トリスタンはビクトリアを誘い出すが、彼女はなかなか心を許してくれない。
その時、空に流れ星が現れ、石垣の向こうに落下。
トリスタンはビクトリアに、愛の証として石垣の向こうから流れ星を持ち帰ると宣言する。
実は、この流れ星には秘密があった。
石垣の向こうの国、ストームホールドの王(ピーター・オトゥール)が息を引き取る前、国王の証であるルビーのネックレスが天空へ舞い上がり、宇宙の星を弾き飛ばしたのだった。
凶暴な三人の王子たちは、我こそは後継者にならんと、流れ星と共に落下したルビーを探しに出発する。
同じ頃、ストームホールドの魔女の三姉妹も400年間待ち焦がれた流れ星を見て大喜び。
流れ星を食べた物は、永遠の若さを約束されるのだ。
異界の者たちの思惑が交差する中、石垣を越えたトリスタンは、一足先に流れ星が落ちたところにたどり着く。
ところが、クレーターの底にはルビーのネックレスと共に、若い女(クレア・デインズ)が倒れているだけ。
実は彼女こそ流れ星の正体。
こうして、トリスタンと魔女、王子たちの間で、流れ星とルビーの争奪戦が始まった・・・
異世界冒険ファンタジーとは言っても、間違っても「LOTR」みたいなのを想像してはいけない。
物語はゆったりしたリズムで、キャラクターはかなりマヌケだし、見せ場はVFXを駆使したスペクタクル性よりはお笑いの方に力が入っている。
壮大な大河ドラマ的ファンタジーというよりも、どちらかといえば異世界を箱庭的に捉えて、その中で登場人物が右往左往するというボードゲーム的な楽しみのある作品で、全体の雰囲気は1987年にロブ・ライナー監督が発表した「プリンセス・ブライド・ストーリー」によく似ている。
凶暴な王子たちが互いに殺し合い、殺された亡霊が生き残りの争いを見物していたり、流れ星がいきなり人間だったりと、リアリズムとは程遠い、ユーモアたっぷりの昔々の昔話的な世界観。
争奪戦の対象となるヒロインが、イマイチ可愛くないあたりもロブ・ライナー作品を思わせる。
「プリンセス・ブライド・ストーリー」では本の中に異世界が存在していたが、今回は日常のすぐ隣に異世界への境界があるというのがユニーク。
それも普通に石垣で区切られているだけなのだ。
「トンネルを抜けると雪国だった」というのは川端康成の「雪国」の有名な表現だが、こちらは正に「石垣を超えると異世界だった」というわけだ。
この作品の異世界のイメージは、現世とは無関係に存在する完全な異世界というよりは、日常の隣り合わせにある少しだけずれたもう一つの世界というイメージで、民話的な懐かしさがある。
原作のニール・ゲイマンは「もののけ姫」の英語版脚本を手がけた人物だそうで、なるほどトリスタンを助ける飛行船の「空賊」などの描写は、「天空の城 ラピュタ」のドーラ一家を思わせる。
ただ、元々飛行船を使ったアニメ冒険活劇はチェコのゼーマンあたりが元祖なので、これをもって宮崎アニメの影響を論じることは少々短絡的かもしれず、むしろキャラクターのユーモラスな味付けなどに、どこと無く宮崎アニメに通じるものを感じる。
ちなみにゲイマンは、間もなく公開される北欧神話をベースとしたロバート・ゼメキス監督の大作、「ベオウルフ」の脚本も手掛けている。
マシュー・ヴォーンの演出も、見せ場のツボは抑えつつもあまり物語のメリハリを重視せず、キャラの魅力を前面に立てて、まったりゆったりと進んでゆく。
この人の作品は初めて観るけども、案外渋い人間ドラマやロマンチックコメディあたりが上手そうなスタイルだ。
キャストは脇役陣が妙に豪華。
魔女の長姉にミシェル・ファイファー、空賊の親玉にロバート・デ・ニーロ、ストームホールドの王にピーター・オトゥールと、名だたる名優が余裕綽々にこのファンタジー世界で遊んでいる。
彼らを脇に従える主人公のトリスタンは、若手のチャーリー・コックス。
ちょっとマヌケで頼りないが、どこか憎めないノビタ的主人公を好演している。
他の登場人物すべてから狙われる「流れ星」にはクレア・デインズ。
失礼ながら、彼女は「ロミオ&ジュリエット」の頃が可愛さのピークで、その後は成長と共にだんだんと劣化しているというのが正直なところ。
今回も、普通ならもうちょっと可愛い人を使えば良いのに、というところなのだが、作品の良くも悪くも力の抜けたまったりムードに浸っていると、まあこれはこれでアリかなあという気分になってくる。
「スターダスト」は、冬の日にコタツに篭って聞いたお爺ちゃんやお婆ちゃんのオリジナル脚色付きの昔話の様な雰囲気がある。
ノリは軽いし、特に現在を比喩するようなテーマ性も薄いが、昔話に欠かせない寓話性はしっかりと織り込まれており、これはこれで中々に楽しいファミリー映画である。
「LOTR」以降のハードなファンタジーを見慣れた目には、意外と新鮮に感じられた。
今回は、ルビー色の「いちごワイン」をチョイス。
イングランドならぬ栃木県の「とちおとめ」を使った飲みやすく、優しい味の果実種。
栓を開けると、ほのかにいちごの甘酸っぱい香りが立ちあがる。
ジュース感覚で飲めるが、甘い中にも微かな酸味がありアクセントになっている。
どこか懐かしい味わいがあり、このまったりとしたファンタジー映画にはぴったりだ。
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これは、ひょんな事から地球に落ちてきた「流れ星」を巡って、凶暴な王子、魔女、飛行船を操る空賊、そして少々頼りない主人公が争奪戦を繰り広げる異世界ファンタジー。
昨今のファンタジーブームに乗っかった作品だが、ハードさを前面に出した最近のファンタジー映画の中ではちょっと異色の作品で、どちらかというと、7、80年代の作品の様な、牧歌的昔話の雰囲気が強い。
イングランドの田舎のウォール村には、異界との境界と言われる石垣があった。
石垣の外側は現世とは異なる別世界が広がっていて、何人も超えてはならないという。
この村に住む青年トリスタン(チャーリー・コックス)は、村一番の美女ビクトリアに恋をする。
ある夜、トリスタンはビクトリアを誘い出すが、彼女はなかなか心を許してくれない。
その時、空に流れ星が現れ、石垣の向こうに落下。
トリスタンはビクトリアに、愛の証として石垣の向こうから流れ星を持ち帰ると宣言する。
実は、この流れ星には秘密があった。
石垣の向こうの国、ストームホールドの王(ピーター・オトゥール)が息を引き取る前、国王の証であるルビーのネックレスが天空へ舞い上がり、宇宙の星を弾き飛ばしたのだった。
凶暴な三人の王子たちは、我こそは後継者にならんと、流れ星と共に落下したルビーを探しに出発する。
同じ頃、ストームホールドの魔女の三姉妹も400年間待ち焦がれた流れ星を見て大喜び。
流れ星を食べた物は、永遠の若さを約束されるのだ。
異界の者たちの思惑が交差する中、石垣を越えたトリスタンは、一足先に流れ星が落ちたところにたどり着く。
ところが、クレーターの底にはルビーのネックレスと共に、若い女(クレア・デインズ)が倒れているだけ。
実は彼女こそ流れ星の正体。
こうして、トリスタンと魔女、王子たちの間で、流れ星とルビーの争奪戦が始まった・・・
異世界冒険ファンタジーとは言っても、間違っても「LOTR」みたいなのを想像してはいけない。
物語はゆったりしたリズムで、キャラクターはかなりマヌケだし、見せ場はVFXを駆使したスペクタクル性よりはお笑いの方に力が入っている。
壮大な大河ドラマ的ファンタジーというよりも、どちらかといえば異世界を箱庭的に捉えて、その中で登場人物が右往左往するというボードゲーム的な楽しみのある作品で、全体の雰囲気は1987年にロブ・ライナー監督が発表した「プリンセス・ブライド・ストーリー」によく似ている。
凶暴な王子たちが互いに殺し合い、殺された亡霊が生き残りの争いを見物していたり、流れ星がいきなり人間だったりと、リアリズムとは程遠い、ユーモアたっぷりの昔々の昔話的な世界観。
争奪戦の対象となるヒロインが、イマイチ可愛くないあたりもロブ・ライナー作品を思わせる。
「プリンセス・ブライド・ストーリー」では本の中に異世界が存在していたが、今回は日常のすぐ隣に異世界への境界があるというのがユニーク。
それも普通に石垣で区切られているだけなのだ。
「トンネルを抜けると雪国だった」というのは川端康成の「雪国」の有名な表現だが、こちらは正に「石垣を超えると異世界だった」というわけだ。
この作品の異世界のイメージは、現世とは無関係に存在する完全な異世界というよりは、日常の隣り合わせにある少しだけずれたもう一つの世界というイメージで、民話的な懐かしさがある。
原作のニール・ゲイマンは「もののけ姫」の英語版脚本を手がけた人物だそうで、なるほどトリスタンを助ける飛行船の「空賊」などの描写は、「天空の城 ラピュタ」のドーラ一家を思わせる。
ただ、元々飛行船を使ったアニメ冒険活劇はチェコのゼーマンあたりが元祖なので、これをもって宮崎アニメの影響を論じることは少々短絡的かもしれず、むしろキャラクターのユーモラスな味付けなどに、どこと無く宮崎アニメに通じるものを感じる。
ちなみにゲイマンは、間もなく公開される北欧神話をベースとしたロバート・ゼメキス監督の大作、「ベオウルフ」の脚本も手掛けている。
マシュー・ヴォーンの演出も、見せ場のツボは抑えつつもあまり物語のメリハリを重視せず、キャラの魅力を前面に立てて、まったりゆったりと進んでゆく。
この人の作品は初めて観るけども、案外渋い人間ドラマやロマンチックコメディあたりが上手そうなスタイルだ。
キャストは脇役陣が妙に豪華。
魔女の長姉にミシェル・ファイファー、空賊の親玉にロバート・デ・ニーロ、ストームホールドの王にピーター・オトゥールと、名だたる名優が余裕綽々にこのファンタジー世界で遊んでいる。
彼らを脇に従える主人公のトリスタンは、若手のチャーリー・コックス。
ちょっとマヌケで頼りないが、どこか憎めないノビタ的主人公を好演している。
他の登場人物すべてから狙われる「流れ星」にはクレア・デインズ。
失礼ながら、彼女は「ロミオ&ジュリエット」の頃が可愛さのピークで、その後は成長と共にだんだんと劣化しているというのが正直なところ。
今回も、普通ならもうちょっと可愛い人を使えば良いのに、というところなのだが、作品の良くも悪くも力の抜けたまったりムードに浸っていると、まあこれはこれでアリかなあという気分になってくる。
「スターダスト」は、冬の日にコタツに篭って聞いたお爺ちゃんやお婆ちゃんのオリジナル脚色付きの昔話の様な雰囲気がある。
ノリは軽いし、特に現在を比喩するようなテーマ性も薄いが、昔話に欠かせない寓話性はしっかりと織り込まれており、これはこれで中々に楽しいファミリー映画である。
「LOTR」以降のハードなファンタジーを見慣れた目には、意外と新鮮に感じられた。
今回は、ルビー色の「いちごワイン」をチョイス。
イングランドならぬ栃木県の「とちおとめ」を使った飲みやすく、優しい味の果実種。
栓を開けると、ほのかにいちごの甘酸っぱい香りが立ちあがる。
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