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ALWAYS 続・三丁目の夕日・・・・・評価額1550円
2007年11月08日 (木) | 編集 |
昭和は遠くなりにけり・・・・
「ALWAYS 続・三丁目の夕日」は、タイトル通り2005年に公開された「ALWAYS 三丁目の夕日」の完全な続編。
前作は、昭和という人々の思い出の中に存在する「時間」その物を、VFXを駆使してテーマパーク的に再現するという、「大特撮人情喜劇」とでも言うべき全く新しいコンセプトの作品だった。
最新のテクノロジーによって、現実では絶対に見ることの出来ない世界を描く。
これは正に映画の夢そのものであって、日本映画においては何故か忘れられがちな映像技術の持つ可能性を、圧倒的なビジュアルイメージとして見せつけた前作は、ある意味日本映画史のエポックであった。
前作以降、二匹目の泥鰌を狙った作品もいつくか作られたが、やはり作品コンセプトの明快さと作りこみの違いは歴然としていて、内容的にも興行的にも「ALWAYS 三丁目の夕日」を越えた作品は無い。
あれから二年。満をきたしての真打再登場である。

高度成長時代前夜の昭和34年春、夕日町三丁目。
小説家の茶川さん(吉岡秀隆)は、去っていったヒロミ(小雪)の事を想いながら、今日も子供向けの小説を書いている。
ある日、川渕(小日向文世)が再び淳之介(須賀健太)を連れ戻しにやって来るが、三丁目の住人たちの助力もあって、茶川さんは何とか条件付で、淳之介と暮らすことを川渕に認めさせる。
その条件とは淳之介に「人並みの暮らし」をさせること。
一念発起した芥川は、淳之介のため、そして去っていったヒロミのために、芥川賞への再挑戦を決意し、純文学の執筆に取り掛かる。
一方、お向かいの鈴木オートでは、六子(掘北真希)も仕事を覚えて、商売もまずまず順調。
そんなある日、鈴木家に事業に失敗した親戚の女の子が預けられる事になる・・・


「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズは、特撮映画である。
その事を端的に表しているのが、遊び心満点のオープニング
まさかこう来るとは思わなかったが、作り手がこの映画が観客にどんな風に受け取られているのかをしっかりと把握している事が判って、とりあえず掴みはOK。
もっとも、この続編では、昭和30年代の東京という前作で最大のウリになったビジュアルは、相変わらず良く出来ているものの、やはり前作ほどのインパクトは無い。
最近高速道路の撤去が計画されている日本橋や羽田空港など、新しい「名所」は登場するものの、何しろメインの舞台となる夕日町三丁目は前作と同じだから、もはや見慣れた風景だ。
何よりも、前作のキービジュアルだった建設中の東京タワーという、作品世界を象徴するほどの強いビジュアルイメージは、そうそう作れるものでもない。
となると、前作を上回る146分もの上映時間を持たせるのは、必然的に物語の魅力という事になる。

前作で、見事な映像により再現された「古き良き時代」のイメージが、多くの人の心を捉えて大ヒットしたのは記憶に新しいが、映像の見事さに対して、短編の原作をツギハギした物語は若干冗長で、映像負けしている印象は否めなかった。
コミックの映画化にはありがちだが、次から次へと登場するキャラクターがとにかく多く
て、彼らの紹介だけでも一苦労。
加えてメインとなる物語を、原作で主人公的な存在である鈴木オートの一家と、小説家の茶川さんの二本立てにした事から、物語がなかなか収束せず、全体のバランスはちょっとゴチャゴチャしていた
そこで今回は、ある程度原作から離れて、茶川さんが「理想の家族」を手にいれる物語という幹を明確にし、そこに原作からの様々なエピソードを絡ませるという手法をとっている。

結果的にこれは正解だったと思う。
物語にはっきりとした本流と起承転結が生まれた事で、ずっと観易くなったし、キャラクターへの感情移入もし易い。
売れない小説家の茶川さん、親に捨てられた淳之介、そして薄幸のダンサーのヒロミ。
この見事なまでに判りやすい苦労人三人が、前作での切ない別離を乗り越えて、いかに幸せを掴むか、という話は正直ベタだが、日本人の琴線に触れる人情劇であり、茶川さんの芥川賞挑戦のエピソードも含めて王道の物語である。
もちろん、本筋以外にも非常に沢山の小ネタが散りばめられているので、相変わらず少々とっ散らかった感はあるものの、これはむしろ原作ファンにとっては嬉しい作りだろう。
ハンドクリームや洗濯板、カレーライス、24色の色鉛筆といった小道具も上手く使われていて、ポイントポイントで効いている。
観客の目がこの世界に慣れた事を見越してか、全体的にこれ見よがしな東京名所巡り的な作りをせずに、日常的な描写を丁寧に見せていくなど演出的にも洗練されてきている。
山崎貴監督と共同脚本の古沢良太は、前作で見せた可能性を進化させる事に成功していると思う。

映画の結末は、ある意味で予定調和だ。
映画の夕日町三丁目は、ちょっぴり切なさを誘う理想化された思い出の世界であって、リアリズムを過度に持ち込むことは許されないし、観客もそれを望んでいないだろう。
その意味で、この映画の落とし方はこれ以外に無いし、心地よい予定調和だと思う。
ただ、原作のファンの方は判るだろうが、西岸良平の原作は、レトロ趣味ではあるものの、実は昭和30年代という時代のリアリズムに立脚している。
物語は悲劇的なものも多いし、現実の事件を反映したエピソードも多く、結構簡単に人が死ぬ。
あえて時代を表層的に描いている映画とは、微妙に世界観の捉え方が異なるのである。
個人的には、少なくとも茶川さんを巡る物語は完結したと思うので、もし続編があるならば、もう少し時代とそこにいる人間を深く突っ込んだ作品が見たい。
膨大な原作があるからネタには困らないし、マンネリ化を防ぐにはやはり少しずつ視点を変えてみる事も必要だと思う。
もっとも「寅さん」の様に、偉大なるマンネリを目指す、という手もあるのだが。
いずれにしても、これだけの大金脈が二作で終わりになるとは思えない。
次がどんな作品になるのか、期待して待ちたいと思う。

今回は前回と同じ、昭和の香りの残る「ホッピー」のカクテル。
ホッピービバレッジ株式会社のサイトには、ホッピーの飲み方がいつくか紹介されているが、その中から「ホッピースプリッツアー」をチョイス。
辛口の白ワインとホッピーを50:50でグラスに注ぐだけ。
白ワインはこれも国産の「マンズ・山梨県産・樽仕込・甲州 97‘」にして、ホッピーもワインもキンキンに冷やして飲むのがベスト。
ちょっと洗練された昭和の味を楽しめる。

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とりあえず一作目を観てないと、話が判らない





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