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ゲット スマート・・・・・評価額1250円
2008年10月15日 (水) | 編集 |
60年代の人気テレビシリーズ「それ行けスマート」のリメイク。
映画化されるのは80年の「それ行けスマート 0086笑いの番号」に次いで二度目で、90年代にも後日談的なシリーズが放映されている。
旧作でドン・アダムスが演じたドジなスパイ、マックスウェル・スマートを「40歳の童貞男」で大ブレイクしたスティーブ・カレルが演じるが、この21世紀版スマートは、文字通り少々スマート過ぎる。

秘密諜報機関「コントロール」の情報分析官、スマート(スティーブ・カレル)は現場で活躍するエージェントを夢見て、何度も昇進試験を受けているが、いつも落第ばかり。
ところがある日、コントロールの本部が敵対する悪の組織「カオス」の襲撃で破壊され、エージェント全員の素性がばれてしまう。
やむなく組織はスマートをエージェントに昇格させ、整形手術を受けたばかりのエージェント99(アン・ハサウェイ)とコンビを組ませ、カオスの陰謀に立ち向かうのだが・・・


この手のオバカコメディが大好きな私としては、大いに期待したのだが、正直なところあまり笑えない。
原因は色々あるが、確実に言えるのは、ピーター・シーガル監督コメディセンスの無さが最大の問題だと言うことだ。
おかしなキャラクター、おかしな設定が揃っているのに、演出が笑いに持っていってくれない。
たとえば、スミソニアン博物館の地下にある、「コントロール」の本部へ入るには核シェルターのような扉を何枚も通ってゆかなければならない。
秘密基地のお約束だし、この扉の見せ方だけでも色々演出が出来ると思うが、実際は紙が一枚挟まるというギャグなのかどうかも判らない描写があるだけだ。
あるいは、スマートがロシアで車を物色し、異常に目立つフェラーリのオープンカーをチョイスしてしまう描写がある。
こちらとしては、それによってどんな面白い事が起こるんだろうとワクワクしながら身構えるが、ただ単にフェラーリを選んだというだけで終わってしまう。
この映画は、面白そうな設定だけあって、それが結局何の笑いにも結びついていない描写だらけで、要するにギャグが有機的に展開してゆかないのである。
まあさすがに幾つかは笑えるシーンもあるのだけど、全体には寸止めの連発のような消化不良感が強い。

スティーブ・カレルも魅力を生かされているとは言いがたい。
敏腕エージェントを夢想するものの、じっさいにはドジでマヌケなスマートを、中途半端に優秀な男に描いてしまったのは大きなミスだ。
何しろこの男、失敗はするものの、射撃は百発百中な上に、格闘ではあのロック様改めドウェイン・ジョンソンと互角に戦ってしまうのである(笑
この手のコメディは、ダメダメなエージェントが失敗ばかりするのに、結果的になぜか相手を倒しているという方向性に持っていかなければギャグが成立しない。
定石破りは結構だが、現状では中途半端にシリアスな要素が入るおかげで、スマートというキャラクターをどの様に描くかが定まらず、笑いが突き抜けないのだ。
アン・ハサウェイとの唐突な恋愛モードは陳腐すぎて観ていられない。

やたらと豪華な共演者たちも、中途半端なのは同じ事。
アン・ハサウェイのエージェント99も、整形美人という設定が何の意味も持っていない。
何故ここから笑いを作らないだろう。
ドウェイン・ジョンソンテレンス・スタンプという一癖も二癖もありそうな連中までも、キャラクター造形はなんとも没個性的で、役者本人のキャラで何とか持っている感じだ。
「ヒーローズ」のマシ・オカが、せっかくガジェットオタクの技術者を演じているのに、彼の作るガジェットも殆ど生かされていない。
ハエ型ロボットとか、複線にしていくらでも使い様があるのに実に勿体無い。
唯一、「コントロール」のボスを演じるアラン・アーキンが、ハイテンションなボケ具合で美味しい活躍をするくらいだ。

物語的にも少々作りが荒っぽい。
「007」のパロディのような、秘密諜報機関vs悪の秘密結社という秘密対決をコアに持ってきたのはオリジナルから受け継いだ設定だしまあ良い。
しかし肝心の悪の結社「カオス」は、何をやりたいのか今ひとつよく判らない。
核兵器をコレクションして、それをネタにアメリカを脅迫して大金を脅し盗ろうというのは良いのだけど、先ずはデモンストレーションと言いつつ、いきなり大統領をロスごと爆殺しようとするのはどういうことか?
金を支払ってくれる相手のボスキャラを殺してしまっては、デモンストレーションもクソもないのではないか??
いくらコメディとは言っても、このあたりはきちんと整合性をつけて欲しかった。

まあ期待には程遠い出来栄えだった「ゲット スマート」だが、役者たちはポテンシャルを発揮できていないまでも、それなりに頑張っているし、アクション描写はそこそこ良く出来ているために、全くつまらない訳ではない。
これでもう少し脚本が丁寧で、何よりもコメディセンスのある監督が撮っていれば、と思わざるを得ないのが残念な作品である。
ピーター・シーガル監督は、フィルモグラフィを観るとコメディ専門の様だが、正直なところあまり成功した作品は残しておらず、むしろ普通のアクション映画などを撮った方が力を発揮できるのではないだろうか。
余計なお世話だけど。

今回は、パンチに欠ける映画なので、パンチのある酒を。
グレイスラムの「COR COR AGRICOLE」をチョイス。
南大東島で原料のサトウキビ生産から蒸留まで行われる、珍しい国産ラム。
ラムは廃糖蜜を原料としたインダストリアルラムと、サトウキビの搾り汁から直接作られるアグリコールラムがあるが、こちらは後者で無色透明のホワイトラムである。
変わった名前は、島を意味するCORAL CORONA (珊瑚の冠)から名付けられたという。
強いクセは無く呑み易いが、実にラムらしいパワフルな酒で、沖縄料理はもちろんだが、タイ料理やメキシコ料理などとも相性が良い。
このくらいのパワーが映画にも欲しかった。

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