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1408号室・・・・・1350円
2008年12月07日 (日) | 編集 |
スティーブン・キング原作で、ホテルを舞台としたゴーストストーリーと言えば「シャイニング」が思い浮かぶが、今回恐怖への扉が開くのは、雪深い田舎の大ホテルではなく、ニューヨークの一等地にあるホテルの一室。
宿泊客が次々と変死し、何時しか開かずの間となった「1408号室」がそのままタイトルとなっている。

娘を病で失い、心に喪失感を抱えたオカルト作家のマイク・エンズリン(ジョン・キューザック)の元へ、差出人不明のハガキが届く。
それはニューヨークにあるドルフィンホテルのポストカードで、ただ一言「1408号室に入るな」とだけ書かれていた。
恐怖スポットのルポを得意とするエンズリンは、1408号室に泊まるためにホテルを訪ねるのだが、支配人(サミュエル・L・ジャクソン)はこの部屋で過去56人もの宿泊客が変死したと告げ、宿泊を思いとどまるよう説得する。
しかし自らは幽霊を信じないエンズリンは、説得を意に介さず1408号室に足を踏み入れるのだが・・・


原作は1999年にオーディオブック様に発表された短編で、2002年に短編集「幸福の25セント硬貨」に所収された。
残念ながら未読だが、映画を観る限りいろいろな意味で実にキングらしい一編である。
1408号室で起こる恐怖に関しては、余計な説明は一切無く、そもそもマイクにハガキを出したのが誰なのかも判らないし、一度部屋に足を踏み入れてからは視覚的なギミックの限りを尽くした恐怖の仕掛けがこれでもかというくらい続き、飽きさせない。
劇中で、「本物の幽霊に会いたければどこへ行けば良い?」と聞かれたマイクが「オーランドの(ディズニーワールドの)ホーンテッド・マンション」と応えるシーンがあるが、本作の悪霊が繰り出すあの手この手の恐怖の釣瓶打ちは、まさにテーマパークのライドの様で、最近ハリウッドでも影響の濃いJホラーの観念的な恐怖とは対照的。
怖がらせるために、悪霊の費やす労力を考えると、同情したくなるくらいだ(笑
まるでセルフパロディの様な、幽霊を信じないオカルト作家、マイク・エンズリンのキャラクターも含めて、キング自身が「キング的なる物」を悪意をもって具現化したようなイメージがある。

マイクが幽霊ルポ生業にしながら、その存在を信じないと言い放つのは、幼い娘を病で亡くした事から深い自責の念を抱き、そのトラウマから神も仏も信じられなくなってしまったと言う訳だ。
傷心は彼を一流の小説家からB級心霊ルポライターに転落させ、妻のいるニューヨークにも足を踏み入れられないでいる。
そんなマイクがニューヨークのドルフィンホテル1408号室にやって来るのは、ある意味内面の分裂を抱えた彼自身の葛藤のためでもある。
ジョン・キューザックがこの役を好演。
ポスターではキューザックとサミュエル・L・ジャクソンのダブル主演の様に見えるが、実際にはほとんどのシーンがキューザックの一人芝居で、見えない悪意を相手に上手く間を持たせている。
ジャクソンはキング作品によくある、「恐怖への案内人」と言った役回りで、これはこれではまり役である。

キングは自作の短編の映画化権を、ハリウッド映画だけでなく、学生や自主映画作家にも認めるために、76年の「キャリー」以来何らかの形で映像化された作品は、実に100本を越える。
「ミスト」のフランク・ダラボン監督が24歳の時に撮った最初の自主映画は、キングから映画化権を1ドルで買った「The Woman in the Room」という短編作品だったという。
おそらく映画史においても、最も多くの小説が映像化されてきた作家の一人だと思うが、作品の出来栄えにおいては、「シャイニング」や「スタンド・バイ・ミー」や「ミスト」と言った映画史上に残るクラスの傑作がある一方、箸にも棒にも引っかからないZ級作品も数多く、特にキング自身が「好き」と公言している作品は、どちらかというと映画的には駄作が多かったりする。
今回の「1408号室」は、まあ・・・中間という感じだろうか。
スウェーデン出身のミカエル・ハフストローム監督は、PCやデジタル目覚まし時計といった現代的なアイテムから、不気味な絵画や半透明の幽霊といった古典的な物まで、地味派手とりまぜたギミックで、たった一つの部屋で起こる一人芝居の幽霊譚という、本来映画向きとは言えない作品を盛り上げようと奮闘している。
実際結構怖いし、面白い。
ただ、残念ながら後半は息切れを感じさせ、火責め水責めと恐怖のギミックが派手になればなるほど、恐怖感は逆に薄れてしまった。
仕掛けは良く出来ているし、キャラクターも面白いのだけど、ちょっと引っ張り過ぎたか。
キング原作のホラー映画としては、それなりに楽しめるが、傑作とまでは言えないという平均点の作品となった。

実はこの作品には別バージョンのエンディングがあったらしく、YouTubeなどで観る事ができる。
ボツになったバージョンは、ある意味よりキングらしいので興味のある人はチェックしてみると良いだろう。
まあどちらが好きかは好みの問題だと思うが、個人的には「シャイニング」を思わせるボツバージョンが好きだ。

さて、キングと言えばボストン・レッドソックスの熱狂的ファンという事は有名だ。
今回はそのボストンを代表する「サミュエル・アダムス・ボストンラガー」をチョイス。
銘柄は18世紀に活躍したボストン出身の政治家、サミュエル・アダムスから名を取られている。
バドやミラーなどのメジャービールとは一線を画す作りで、マイルかつコクがあり、モルトの強い風味を楽しめる。
アメリカで最も有名な地ビールである。

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