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2009年08月10日 (月) | 編集 |
今時珍しい脳味噌筋肉系の大バカアクション映画。
「G.I.ジョー」というタイトルからは、60年代生まれの私の世代は戦争映画を連想してしまうが、これは敵も味方も漫画的にぶっ飛んでおり、もはや完全にSFである。
どちらかと言うと、「G.I.ジョー」と言うよりも、実写版「ガッチャマン」みたいな物と思った方がしっくり来る。
近未来。
NATO軍の新兵器「ナノマイト」の弾頭が、輸送中に謎の武装集団に襲われる。
護衛に当たっていたアメリカ軍兵士、デューク(チャニング・テイタム)とリップコード(マーロン・ウェイアンズ)は、絶体絶命の危機を多国籍特殊部隊「G.I.ジョー」に救われ、弾頭をエジプトの砂漠にある彼らの秘密基地に移送する。
ホーク司令官(デニス・クエイド)に入隊を許可された二人だったが、基地に潜入した敵にナノマイトを奪われてしまう。
デュークの嘗ての恋人で、敵の幹部であるバロネス(シエナ・ミラー)がパリにある研究所に向かっている事が判り、「G.I.ジョー」たちは彼女を追ってパリへ飛ぶのだが・・・
元々「G.I.ジョー」とは、1964年にアメリカのハズブロ社が発売した、間接が可動して様々なポーズをとらせる事の出来る兵隊フィギュアである。
1967年から放送された、第二次世界大戦中のアメリカ軍部隊を描いた傑作テレビドラマ、「コンバット」が大ヒットした相乗効果もあって、全世界で売れに売れた。
この玩具とドラマのコンビネーションは、再放送が繰り返される毎に効果を発揮し、私が小学生だった70年代にも、夕方の「コンバット」の再放送を観て、サンダース軍曹気分で「G.I.ジョー」で遊ぶという男の子はたくさんいた。
おそらく現在のアラフォーから上の世代にとっては、「G.I.ジョー」とは迷彩服を着てドイツ軍と戦うアメリカ軍兵士のイメージだろう。
しかしこの映画は、そんな古きイメージを粉微塵に打ち砕く。
フィギュアの「G.I.ジョー」は、80年代に入るとクラッシクな兵隊物から様々なハイテク兵器を駆使するSFチックな玩具に変貌を遂げており、82年にはテレビアニメの放送が始まる。
映画版は、直接的にはこのテレビアニメの実写化という位置付けで、「G.I.ジョー」たちはウィリス・ジープに乗った迷彩服の兵隊ではなく、垂直離着陸機や水中を自在に駆け巡る小型潜水艇に乗り込み、「アイアンマン」の様なパワードスーツを装着して戦うスーパーヒーローとなっている。
対する敵も当然ドイツ軍ではなくて、世界征服を企むマッドサイエンティストに率いられた秘密結社コブラ。
人間を感情のないロボット兵士に改造し、超ハイテク兵器で武装した要塞を北極の海底に建造しているのだから、ハリウッド映画でも久しくお目にかからなかった類の、明快なる悪の組織である。
まあ、これを「G.I.ジョー」と言われると、私の世代にはどうしても違和感があるのだけど、今では見られなくなった70年代のタツノコ調勧善懲悪SFアニメの実写版だと脳内変換すれば、これはこれでありだろう。
スティーブン・ソマーズ監督は、映画的な記憶を総動員して派手派手なVFXアクションをこれでもかというくらいに詰め込んでいるが、ぶっちゃけ新鮮味は全く無い。
金属を喰う虫型ナノマシンというアイデアは、つい最近「地球が静止する日」で全く同じネタをやっていたし、全編がどこかで観たようなシーンの連続だ。
もっともこれはある程度狙ってやっているフシもあるので、シリアスな目で観るよりもパロディを楽しむくらいのノリで観た方が良いのだろう。
水中での戦闘シーンは「スターウォーズ」の各エピソードの宇宙での戦闘シーンをごちゃ混ぜにして水中に置き換えた物だし、戦闘機でミサイルを追跡するあたりは戦闘機のデザインを含めてイーストウッドの「ファイヤーフォックス」そっくり。
攻撃を命じる音声認識を、開発者の言語で言わなきゃ成らないあたりも、オリジナルに忠実にやっていた。(「ファイヤーフォックス」では「ロシア語で考えろ」だったけど)
ハイテク兵器同士のバトルだけでは味気ないからなのか、敵味方に因縁を抱えた白と黒のニンジャがいて、チャンバラまで見せてくれるあたり、まことにサービス精神の塊の様な映画だ(笑
そういえば、ソマーズ監督と「ハムナプトラ」シリーズでコンビを組んだ、ブレンダン・フレイザーがゲスト出演というサプライズもあったっけ。
登場人物が結構多いので、チャニング・テイタム演じる主人公のデュークのキャラがイマイチ立っていないあたりはシリーズ化するにはちょっと気になるが、今回は各人の紹介という役割もあるので、2作目以降に御期待という事か。
キャラクターで一番目立っていたのは、必要以上にセクシーな衣装に身を包んだファム・ファタールのバロネスを演じたシエナ・ミラーと、思った以上に美味しい見せ場の多かったニンジャ、シルバーストーム役のイ・ビョンホンだろう。
「G.I.ジョー」は、何も考えずに派手なアクションを観て、スカッとするにはちょうど良い作品だ。
物語を追い始めたら突っ込みどころだらけだし、テーマ性は全くと言って良いほど存在せず、正直言って作品としては軽い。
ただ、全体に大味ながらも、メカにアクションに適度なお色気と、この手の娯楽映画のツボは抑えられているので、過剰な期待を抱かなければ裏切られる事も無いだろう。
元々のアニメ版の成り立ちが玩具の宣伝である訳で、本作も基本的には同様の作りである。
もっとも、あまりにも薄味すぎて、肝心の子供たちも映画館を出た瞬間忘れてしまっていそうなのが心配ではあるが(笑
華やかに広がって、一瞬で消えるという、正に夏休みの打ち上げ花火の様な作品と言えるだろう。
今回は迷い無く、アメリカンビールの代表「バドワイザー」をチョイス。
夏のアメリカンスポーツの観戦には、水の様に薄いバドほど合う飲み物はないと思うが、本作も映画と言うよりはショーを観る様な感覚の作品。
本当はドライブイン・シアターあたりで、スタジアムサイズのバドをガブガブやりながら観るのが一番楽しいかもしれない。
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「G.I.ジョー」というタイトルからは、60年代生まれの私の世代は戦争映画を連想してしまうが、これは敵も味方も漫画的にぶっ飛んでおり、もはや完全にSFである。
どちらかと言うと、「G.I.ジョー」と言うよりも、実写版「ガッチャマン」みたいな物と思った方がしっくり来る。
近未来。
NATO軍の新兵器「ナノマイト」の弾頭が、輸送中に謎の武装集団に襲われる。
護衛に当たっていたアメリカ軍兵士、デューク(チャニング・テイタム)とリップコード(マーロン・ウェイアンズ)は、絶体絶命の危機を多国籍特殊部隊「G.I.ジョー」に救われ、弾頭をエジプトの砂漠にある彼らの秘密基地に移送する。
ホーク司令官(デニス・クエイド)に入隊を許可された二人だったが、基地に潜入した敵にナノマイトを奪われてしまう。
デュークの嘗ての恋人で、敵の幹部であるバロネス(シエナ・ミラー)がパリにある研究所に向かっている事が判り、「G.I.ジョー」たちは彼女を追ってパリへ飛ぶのだが・・・
元々「G.I.ジョー」とは、1964年にアメリカのハズブロ社が発売した、間接が可動して様々なポーズをとらせる事の出来る兵隊フィギュアである。
1967年から放送された、第二次世界大戦中のアメリカ軍部隊を描いた傑作テレビドラマ、「コンバット」が大ヒットした相乗効果もあって、全世界で売れに売れた。
この玩具とドラマのコンビネーションは、再放送が繰り返される毎に効果を発揮し、私が小学生だった70年代にも、夕方の「コンバット」の再放送を観て、サンダース軍曹気分で「G.I.ジョー」で遊ぶという男の子はたくさんいた。
おそらく現在のアラフォーから上の世代にとっては、「G.I.ジョー」とは迷彩服を着てドイツ軍と戦うアメリカ軍兵士のイメージだろう。
しかしこの映画は、そんな古きイメージを粉微塵に打ち砕く。
フィギュアの「G.I.ジョー」は、80年代に入るとクラッシクな兵隊物から様々なハイテク兵器を駆使するSFチックな玩具に変貌を遂げており、82年にはテレビアニメの放送が始まる。
映画版は、直接的にはこのテレビアニメの実写化という位置付けで、「G.I.ジョー」たちはウィリス・ジープに乗った迷彩服の兵隊ではなく、垂直離着陸機や水中を自在に駆け巡る小型潜水艇に乗り込み、「アイアンマン」の様なパワードスーツを装着して戦うスーパーヒーローとなっている。
対する敵も当然ドイツ軍ではなくて、世界征服を企むマッドサイエンティストに率いられた秘密結社コブラ。
人間を感情のないロボット兵士に改造し、超ハイテク兵器で武装した要塞を北極の海底に建造しているのだから、ハリウッド映画でも久しくお目にかからなかった類の、明快なる悪の組織である。
まあ、これを「G.I.ジョー」と言われると、私の世代にはどうしても違和感があるのだけど、今では見られなくなった70年代のタツノコ調勧善懲悪SFアニメの実写版だと脳内変換すれば、これはこれでありだろう。
スティーブン・ソマーズ監督は、映画的な記憶を総動員して派手派手なVFXアクションをこれでもかというくらいに詰め込んでいるが、ぶっちゃけ新鮮味は全く無い。
金属を喰う虫型ナノマシンというアイデアは、つい最近「地球が静止する日」で全く同じネタをやっていたし、全編がどこかで観たようなシーンの連続だ。
もっともこれはある程度狙ってやっているフシもあるので、シリアスな目で観るよりもパロディを楽しむくらいのノリで観た方が良いのだろう。
水中での戦闘シーンは「スターウォーズ」の各エピソードの宇宙での戦闘シーンをごちゃ混ぜにして水中に置き換えた物だし、戦闘機でミサイルを追跡するあたりは戦闘機のデザインを含めてイーストウッドの「ファイヤーフォックス」そっくり。
攻撃を命じる音声認識を、開発者の言語で言わなきゃ成らないあたりも、オリジナルに忠実にやっていた。(「ファイヤーフォックス」では「ロシア語で考えろ」だったけど)
ハイテク兵器同士のバトルだけでは味気ないからなのか、敵味方に因縁を抱えた白と黒のニンジャがいて、チャンバラまで見せてくれるあたり、まことにサービス精神の塊の様な映画だ(笑
そういえば、ソマーズ監督と「ハムナプトラ」シリーズでコンビを組んだ、ブレンダン・フレイザーがゲスト出演というサプライズもあったっけ。
登場人物が結構多いので、チャニング・テイタム演じる主人公のデュークのキャラがイマイチ立っていないあたりはシリーズ化するにはちょっと気になるが、今回は各人の紹介という役割もあるので、2作目以降に御期待という事か。
キャラクターで一番目立っていたのは、必要以上にセクシーな衣装に身を包んだファム・ファタールのバロネスを演じたシエナ・ミラーと、思った以上に美味しい見せ場の多かったニンジャ、シルバーストーム役のイ・ビョンホンだろう。
「G.I.ジョー」は、何も考えずに派手なアクションを観て、スカッとするにはちょうど良い作品だ。
物語を追い始めたら突っ込みどころだらけだし、テーマ性は全くと言って良いほど存在せず、正直言って作品としては軽い。
ただ、全体に大味ながらも、メカにアクションに適度なお色気と、この手の娯楽映画のツボは抑えられているので、過剰な期待を抱かなければ裏切られる事も無いだろう。
元々のアニメ版の成り立ちが玩具の宣伝である訳で、本作も基本的には同様の作りである。
もっとも、あまりにも薄味すぎて、肝心の子供たちも映画館を出た瞬間忘れてしまっていそうなのが心配ではあるが(笑
華やかに広がって、一瞬で消えるという、正に夏休みの打ち上げ花火の様な作品と言えるだろう。
今回は迷い無く、アメリカンビールの代表「バドワイザー」をチョイス。
夏のアメリカンスポーツの観戦には、水の様に薄いバドほど合う飲み物はないと思うが、本作も映画と言うよりはショーを観る様な感覚の作品。
本当はドライブイン・シアターあたりで、スタジアムサイズのバドをガブガブやりながら観るのが一番楽しいかもしれない。

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