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2009年08月15日 (土) | 編集 |
夜になると、博物館の展示物が皆命を持って動き出す!
子供の頃に誰もが一度は夢想したであろう、ファンタスティックな設定で大ヒットした、ベン・スティラー主演の「ナイトミュージアム」の第二弾。
おなじみの面々が前回のNY自然史博物館からお引越し。
ワシントンD.C.にある世界最大級の博物館、スミソニアン博物館で大騒動を巻き起こす。
ショーン・レビ監督以下、メインスタッフもほぼ前作からの続投だ。
NY自然史博物館の夜警だったラリー(ベン・スティラー)は、発明品のヒットでベンチャー企業を起こし、今は社長として激務に追われる日々を過ごしている。
古代エジプトの魔法のタブレットによって、毎夜命をもって動き出す展示物と大騒動を繰り広げた日々も過去のものとなっていたが、久々に博物館に立ち寄ったラリーは、博物館が改装され殆どの展示物がワシントンのスミソニアン博物館の倉庫に送られてしまう事を知る。
タブレットのある自然史博物館から出てしまえば、もう彼らは蘇る事は出来ないはず。
ところがある夜、突然ラリーの元へスミソニアンに送られたはずのジェデディア・スミス(オーウェン・ウィルソン)から電話がかかってくる。
サルのデクスターのいたずらで、タブレットがスミソニアンに持ち込まれ、世界征服を狙う古代エジプトの王、カームンラー(ハンク・アザリア)まで復活してしまったという。
ラリーはスミスたちを助けるために、広大なスミソニアンの倉庫に潜入するのだが・・・
前作の「ナイトミュージアム」は、荒唐無稽なお祭り映画でありながら、物語がしっかりと作られ、子供はもちろん大人も童心に帰って楽しむことの出来る快作であった。
続編を作るにあたっては、魔法のタブレットの力によって展示物が動き出し、大騒動が起こるという基本設定は変えようが無いので、今回はとりあえず舞台をNYの自然史博物館から、さらに規模の大きいワシントンのスミソニアン博物館に移し、大幅にビジュアルをスケールアップ。
自然史博物館の展示物は動物や歴史上の人物が中心だったが、スミソニアンは歴史、美術、航空宇宙から映画までをも網羅し、全てを見ようと思えば一週間あっても足りないと言われる巨大博物館群であるから、動き出すものは前作以上にバラエティに富んでいる。
人間や動物だけでなく、飛行機やロケットにモダンアートの美術品、さらには「ハリー・ポッター」の様に名画や写真も命をもって動き出し、その世界に飛び込むことも出来るのだ。
第二次世界大戦が終結した日に、NYのタイムズスクウェアでキスするカップルを撮った「V–J day in Times Square」という有名な写真に飛び込んだラリーが、モノクロの世界で落とした「ある物」がエンドクレジットの意外な複線になったりしているので、お見逃し無く。
新登場のキャラクターも盛りだくさんだ。
世界征服を企むカームンラーは、前作で登場したアクメンラーの不肖の兄で、ナポレオンにイワン雷帝、アル・カポネというお笑い悪の軍団を率いて、ラリーとのタブレット争奪戦を繰り広げる。
カームンラーの子供っぽいキャラクターが絶妙で、ラリーとのオバカでテンポの良い掛け合いは、良い意味で悪ガキの喧嘩を見ているようで微笑ましく、喜劇芝居の楽しさを堪能できるのがうれしい。
これを吹き替えで観ては勿体無いので、大人の観客には是非字幕版で観ていただきたい。
もちろん善玉サイドも前作からお馴染みの面々に、新登場のカスター将軍やバブルヘッドのアインシュタイン、さらには何の展示だか良く判らない大ダコに、リンカーン記念館から出張の巨大リンカーン大統領まで登場して、大いに盛り上げる。
ちなみにこの大タコ、日本版の公式ホームページではなぜか「ダイオウイカ」と大間違いの紹介がされてしまっている。
おそらく映画と提携している現実のスミソニアンに、ダイオウイカの標本が展示されている関係で、本国のタイアップグッズなどでも表記がイカだったりタコだったり混乱しているのだけど、少なくとも映画にはダイオウイカなど登場しないから、配給会社は早く直した方が良いぞ。
個人的には大ダコVSダイオウイカなんてシーンも観たかったけどさ。
そんなこんなでネタはテンコ盛りなのだけど、見世物的な楽しさだけで105分を持たせるのは難しい。
前作は、ダメ人間として息子からも見放されたラリーが、博物館の大騒動を自らの才覚で収拾してゆくことで、人間として父親としての自信を取り戻す物語であり、父性の復権というテーマを根底に置く事で作品に一本芯が通っていた。
だが本作のラリーは既に成功者となっていて、前作と同じテーマは成り立たない。
そこで持ってきたのは、ある種のミドルエイジクライシスである。
発明家として財を成し、思い描いていた人生を実現したはずなのに、どこか物足りず、心に隙間を感じてしまう。
その隙間を埋めるのが、ずばり冒険と恋という訳だ。
今回、ラリーと一夜限りパートナーとなるのは、1930年代に活躍した航空冒険家のアメリア・イアハート。
彼女の大ファンである私は、この展開にうれしくなってしまった。
日本ではイマイチ馴染みのない人物だろうが、女性蔑視の根強い時代に、数々の冒険飛行で記録を打ちたて、世界中の女性とマイノリティに勇気を与えた最高にクールで格好良い女性である。
1937年の世界一周飛行中に南太平洋で消息を絶ったが、いまだに彼女の終焉の地を探すプロジェクトが進められているほどに、米国では国民的な人気がある。
私の知人も彼女のファンで、一人娘にアメリアと名づけたくらいである。
「魔法にかけられて」でブレイクしたエイミー・アダムスが、文字通り魔法で蘇った20世紀のスーパーヒロインを好演しており、今回もノリノリのベン・スティラーとのコンビはなかなかに魅力的だ。
だだ、前作の父性の復権と異なり、「好きな事を好きな人と共にする」という今回のテーマは、どうしても全編を貫く芯とはなりえていない。
ラリーの人間としての成長がはっきり見えた前作に比べると、今回は結果的に人生をちょっとだけ後戻りして軌道修正する話になっている事もあって、作品を纏め上げるテーマ性の部分はやや弱く、全体がより賑やかになっている分、物語が雑にとっ散らかってしまった感があるのは残念なところだ。
「ナイトミュージアム2」は、正に玩具箱をひっくり返した様な、抱腹絶倒のファミリー映画。
総合的な完成度では前作に及ばないと思うが、見せ場は正につるべ打ちで、何よりも展開のテンポが早いので、だれる事は無い。
これはこれで十分に楽しく、期待を裏切られる事は無いだろう。
そして映画の後には、きっとまた博物館に行きたくなる。
映画館で大いに笑って、刺激された知的好奇心を抱えて博物館へGo!
誠に、夏休みにぴったりの映画ではないか。
もっとも、前作同様アメリカ人なら普通に知ってるんだけど・・・的なキャラクターが多いので、米国史に疎い人は観る前に公式ホームページなどで予習しておくとより楽しめるだろう。
イカ以外は(笑
今回は、博物館へ戻ることなく一人夜空に消えたアメリア・イアハートが目指した地、カナダのニューファンドランド島から伝統的なラム酒の「スクリーチ(SCREECH)」をチョイス。
ここは1932年に、彼女が女性として初めての大西洋単独横断飛行に飛び立った歴史的な地である。
寒冷なカナダの島でラム?というのはかなり奇妙な取り合わせに思えるが、ニューファンドランドのラムは300年以上の歴史を持つ由緒正しい物なのだ。
当時ニューファンドランド産の魚とジャマイカのラムのバーター貿易が盛んだったのだが、酒を入れる樽というのはかなり高価な物だったので、行きに塩漬けの魚を入れた樽に、帰りにラムを入れて帰ってくるという事をやっていたらしい。
その結果、魚のエキスと塩分がラムに溶け込み、独特の風味を持つ「スクリーチ」が出来上がったという訳だ。
度数は40°とかなり強い酒だが、もちろん生臭さなど全く無く、糖蜜系の柔かい甘みが喉に優しく、とても飲みやすい。
水割りでも美味しいが、現地で定番なのはコーラ割り。
他にも、ユニークなレシピが公式HPに紹介されているのでご覧あれ。
日本ではまず見かけない酒だが、カナダやアメリカでは手に入れるのは難しくないので、お土産にお薦めだ。
http://www.screechrum.com/
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子供の頃に誰もが一度は夢想したであろう、ファンタスティックな設定で大ヒットした、ベン・スティラー主演の「ナイトミュージアム」の第二弾。
おなじみの面々が前回のNY自然史博物館からお引越し。
ワシントンD.C.にある世界最大級の博物館、スミソニアン博物館で大騒動を巻き起こす。
ショーン・レビ監督以下、メインスタッフもほぼ前作からの続投だ。
NY自然史博物館の夜警だったラリー(ベン・スティラー)は、発明品のヒットでベンチャー企業を起こし、今は社長として激務に追われる日々を過ごしている。
古代エジプトの魔法のタブレットによって、毎夜命をもって動き出す展示物と大騒動を繰り広げた日々も過去のものとなっていたが、久々に博物館に立ち寄ったラリーは、博物館が改装され殆どの展示物がワシントンのスミソニアン博物館の倉庫に送られてしまう事を知る。
タブレットのある自然史博物館から出てしまえば、もう彼らは蘇る事は出来ないはず。
ところがある夜、突然ラリーの元へスミソニアンに送られたはずのジェデディア・スミス(オーウェン・ウィルソン)から電話がかかってくる。
サルのデクスターのいたずらで、タブレットがスミソニアンに持ち込まれ、世界征服を狙う古代エジプトの王、カームンラー(ハンク・アザリア)まで復活してしまったという。
ラリーはスミスたちを助けるために、広大なスミソニアンの倉庫に潜入するのだが・・・
前作の「ナイトミュージアム」は、荒唐無稽なお祭り映画でありながら、物語がしっかりと作られ、子供はもちろん大人も童心に帰って楽しむことの出来る快作であった。
続編を作るにあたっては、魔法のタブレットの力によって展示物が動き出し、大騒動が起こるという基本設定は変えようが無いので、今回はとりあえず舞台をNYの自然史博物館から、さらに規模の大きいワシントンのスミソニアン博物館に移し、大幅にビジュアルをスケールアップ。
自然史博物館の展示物は動物や歴史上の人物が中心だったが、スミソニアンは歴史、美術、航空宇宙から映画までをも網羅し、全てを見ようと思えば一週間あっても足りないと言われる巨大博物館群であるから、動き出すものは前作以上にバラエティに富んでいる。
人間や動物だけでなく、飛行機やロケットにモダンアートの美術品、さらには「ハリー・ポッター」の様に名画や写真も命をもって動き出し、その世界に飛び込むことも出来るのだ。
第二次世界大戦が終結した日に、NYのタイムズスクウェアでキスするカップルを撮った「V–J day in Times Square」という有名な写真に飛び込んだラリーが、モノクロの世界で落とした「ある物」がエンドクレジットの意外な複線になったりしているので、お見逃し無く。
新登場のキャラクターも盛りだくさんだ。
世界征服を企むカームンラーは、前作で登場したアクメンラーの不肖の兄で、ナポレオンにイワン雷帝、アル・カポネというお笑い悪の軍団を率いて、ラリーとのタブレット争奪戦を繰り広げる。
カームンラーの子供っぽいキャラクターが絶妙で、ラリーとのオバカでテンポの良い掛け合いは、良い意味で悪ガキの喧嘩を見ているようで微笑ましく、喜劇芝居の楽しさを堪能できるのがうれしい。
これを吹き替えで観ては勿体無いので、大人の観客には是非字幕版で観ていただきたい。
もちろん善玉サイドも前作からお馴染みの面々に、新登場のカスター将軍やバブルヘッドのアインシュタイン、さらには何の展示だか良く判らない大ダコに、リンカーン記念館から出張の巨大リンカーン大統領まで登場して、大いに盛り上げる。
ちなみにこの大タコ、日本版の公式ホームページではなぜか「ダイオウイカ」と大間違いの紹介がされてしまっている。
おそらく映画と提携している現実のスミソニアンに、ダイオウイカの標本が展示されている関係で、本国のタイアップグッズなどでも表記がイカだったりタコだったり混乱しているのだけど、少なくとも映画にはダイオウイカなど登場しないから、配給会社は早く直した方が良いぞ。
個人的には大ダコVSダイオウイカなんてシーンも観たかったけどさ。
そんなこんなでネタはテンコ盛りなのだけど、見世物的な楽しさだけで105分を持たせるのは難しい。
前作は、ダメ人間として息子からも見放されたラリーが、博物館の大騒動を自らの才覚で収拾してゆくことで、人間として父親としての自信を取り戻す物語であり、父性の復権というテーマを根底に置く事で作品に一本芯が通っていた。
だが本作のラリーは既に成功者となっていて、前作と同じテーマは成り立たない。
そこで持ってきたのは、ある種のミドルエイジクライシスである。
発明家として財を成し、思い描いていた人生を実現したはずなのに、どこか物足りず、心に隙間を感じてしまう。
その隙間を埋めるのが、ずばり冒険と恋という訳だ。
今回、ラリーと一夜限りパートナーとなるのは、1930年代に活躍した航空冒険家のアメリア・イアハート。
彼女の大ファンである私は、この展開にうれしくなってしまった。
日本ではイマイチ馴染みのない人物だろうが、女性蔑視の根強い時代に、数々の冒険飛行で記録を打ちたて、世界中の女性とマイノリティに勇気を与えた最高にクールで格好良い女性である。
1937年の世界一周飛行中に南太平洋で消息を絶ったが、いまだに彼女の終焉の地を探すプロジェクトが進められているほどに、米国では国民的な人気がある。
私の知人も彼女のファンで、一人娘にアメリアと名づけたくらいである。
「魔法にかけられて」でブレイクしたエイミー・アダムスが、文字通り魔法で蘇った20世紀のスーパーヒロインを好演しており、今回もノリノリのベン・スティラーとのコンビはなかなかに魅力的だ。
だだ、前作の父性の復権と異なり、「好きな事を好きな人と共にする」という今回のテーマは、どうしても全編を貫く芯とはなりえていない。
ラリーの人間としての成長がはっきり見えた前作に比べると、今回は結果的に人生をちょっとだけ後戻りして軌道修正する話になっている事もあって、作品を纏め上げるテーマ性の部分はやや弱く、全体がより賑やかになっている分、物語が雑にとっ散らかってしまった感があるのは残念なところだ。
「ナイトミュージアム2」は、正に玩具箱をひっくり返した様な、抱腹絶倒のファミリー映画。
総合的な完成度では前作に及ばないと思うが、見せ場は正につるべ打ちで、何よりも展開のテンポが早いので、だれる事は無い。
これはこれで十分に楽しく、期待を裏切られる事は無いだろう。
そして映画の後には、きっとまた博物館に行きたくなる。
映画館で大いに笑って、刺激された知的好奇心を抱えて博物館へGo!
誠に、夏休みにぴったりの映画ではないか。
もっとも、前作同様アメリカ人なら普通に知ってるんだけど・・・的なキャラクターが多いので、米国史に疎い人は観る前に公式ホームページなどで予習しておくとより楽しめるだろう。
イカ以外は(笑
今回は、博物館へ戻ることなく一人夜空に消えたアメリア・イアハートが目指した地、カナダのニューファンドランド島から伝統的なラム酒の「スクリーチ(SCREECH)」をチョイス。
ここは1932年に、彼女が女性として初めての大西洋単独横断飛行に飛び立った歴史的な地である。
寒冷なカナダの島でラム?というのはかなり奇妙な取り合わせに思えるが、ニューファンドランドのラムは300年以上の歴史を持つ由緒正しい物なのだ。
当時ニューファンドランド産の魚とジャマイカのラムのバーター貿易が盛んだったのだが、酒を入れる樽というのはかなり高価な物だったので、行きに塩漬けの魚を入れた樽に、帰りにラムを入れて帰ってくるという事をやっていたらしい。
その結果、魚のエキスと塩分がラムに溶け込み、独特の風味を持つ「スクリーチ」が出来上がったという訳だ。
度数は40°とかなり強い酒だが、もちろん生臭さなど全く無く、糖蜜系の柔かい甘みが喉に優しく、とても飲みやすい。
水割りでも美味しいが、現地で定番なのはコーラ割り。
他にも、ユニークなレシピが公式HPに紹介されているのでご覧あれ。
日本ではまず見かけない酒だが、カナダやアメリカでは手に入れるのは難しくないので、お土産にお薦めだ。
http://www.screechrum.com/

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