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JIN‐仁‐
2009年10月30日 (金) | 編集 |
最近あまりテレビドラマを観なくなってしまった。
ドラマなのかバラエティのコントなのかわからないような、安っぽい番組が幅を利かせ、物語の面白さを追求した作品が少なくなってしまったからだ。
だが、今クールは久々に毎週の放送が楽しみな作品がある。
TBSの日曜劇場枠で放送中の「JIN‐仁‐」である。
原作は「六三四の剣」「龍‐RON‐」などで知られる村上もとかによる人気漫画で、これをドラマ版セカチューの森下佳子が脚色し、大沢たかお主演でドラマ化している。
現代の脳外科医、南方仁が激動の幕末にタイムスリップ、21世紀の医学技術を駆使して江戸の人々を救ってゆくというのが物語の骨子だ。
様々な要素が詰め込まれ、一歩間違うと限りなくとっ散らかって、チャチな代物になってしまいそうな題材だが、少なくとも第三話までは非常に良く出来ていた。
原作漫画のしっかり練られたプロットを生かして脚色し、実写ドラマならではのディテール描写が光るという漫画原作では理想的な作りとなっているのだ。

まず、これはSFであると同時に、人間の生と死を扱い、元々ドラマチックな秀作の多い医療物である。
いくら最新の知識があっても、近代的な設備が全くない江戸時代で、果たしてどうやって患者を治すのかというプロセスが綿密に描かれている。
手術に大工道具を使ったり、点滴用の針を簪職人に作らせたり、現代よりも格段に困難な状況下の「IFの世界」というSF設定が最大限生かされてスリリングだ。
またこの作品には坂本竜馬や勝海舟、緒方洪庵といった日本人があこがれる幕末のヒーローたちが登場し、彼らと関わる事で未来を変えてしまうのではないかというタイムトラベルラーお約束の葛藤に、目の前の患者を見捨てられないという医者としての葛藤が交錯しドラマを盛り上げる

さらに画作りのスケールが大きい。
最近のドラマは、現代劇でもちんまりしたセットの狭苦しい印象の作品が多いが、これはロケーションとセット、VFXを巧みにミックスし、可能な限り画に広がりを持たせようとしている。
一方で江戸暮らしのディテールも細かく描かれているので、言わば異世界に飛び込んだストレンジャーである主人公の目線で、幕末の江戸庶民の暮らしを観察するような面白さもある。
元々の話が良く出来ているのに加えて、マクロとミクロでディテールに拘った綿密な作りこみが生きているのだ。

「GOEMON」の霧隠才蔵役が記憶に新しい大沢たかおは、原作キャラを思い浮かべると似てるような似てないような、ビミョーな感じではあるが、ドラマ単体のキャラクターとしては好演と言える。
ヒロインを演じるのは、2002年の「おとうさん」以来7年ぶりの連ドラ出演となる中谷美紀綾瀬はるかという、華やかさに演技力を兼ね備えた美女二人。
中谷美紀は、妖艶ながら影のあるキャラクターである花魁の野風を演じる。
対する綾瀬はるか演じる旗本の娘、橘咲は仁に影響されて医術への情熱に目覚めるという、ストレートで爽やかなキャラで、この対照的な二人が仁を挟んでコントラストのある三角関係を形作る。
面白いのはドラマの脚色で、21世紀の世界に野風とそっくりな仁の恋人、友永未来というオリジナルのキャラクターを作っている事で、これによって「ある日どこかで」の様な時空を越えたラブストーリーの要素が入り、幕末の三人とあわせて四角関係になっており、原作とは少し違った方向性も持っている。

タイムトラベル物のSFであり、医療物であり、ブストーリー。
「JIN‐仁‐」は、正に幕の内弁当のような賑やかなドラマで、先の読めない物語を追うワクワクする楽しさがある。
話しよし、役者よし、ビジュアルよしの三拍子揃った観応えのある作品である。
仁がタイムスリップするきっかけになった、胎児の形をした奇形腫瘍など、ティザー的に配された謎の解明を含めて、今後未来の恋人との関係がどうなってゆくのか、ドラマオリジナルの展開も期待したい。
どうか12月まで失速しませんように。

ところで、このドラマを観ていて、25年ほど前に放送された「大江戸神仙伝」という単発ドラマを思い出した。
こちらは製薬会社のサラリーマンが江戸にタイムスリップし、薬を作って病気を治してしまった事から、「神仙様」と崇拝される様になるというもの。
石川英輔の小説を故・藤田敏八が監督し、史実に合わせて江戸の住人に全員背の低い俳優をキャスティングするなど、映像的にもこだわりのある力作だったと記憶している。
どこかソフト化してくれないかなあ。

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