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2010年02月05日 (金) | 編集 |
「パラノーマル・アクティビティ」とは、何ともストレートなタイトル。
ある家で起こった心霊現象を記録した衝撃映像、という触れ込みのフェイクドキュメンタリー調ホラー映画だが、その内容よりも、ど素人の監督が僅か1万5千ドルという冗談の様なローバジェットで作り、結果的に北米だけで1億ドルを超える興行収入を上げた事の方が話題になった。
映画は典型的なハイリスク・ハイリターン産業で、夜逃げしたり破産したりという事が珍しくない業界なのだけど、こういう宝くじ並みの事例が実際にあるから、作りたがる人が後を絶たないんだろうな・・・・
ディトレーダーのミカ(ミカ・スロート)は、毎夜彼の家で起こる怪現象の正体を突き止めようと、最新のビデオカメラを購入する。
恋人のケイティ(ケイティ・フェザーストーン)は霊媒体質で、子供のころから奇妙な音がしたり、物が勝手に動いたりという現象に悩まされてきたという。
ミカは、二人の寝室にカメラを設置し、寝ている間に何が起こっているのかを記録しようとするのだが・・・
「スピルバーグがリメイクを諦めた」って宣伝してるけど・・・当たり前だ(笑
これは正に一発芸であって、同じ事を二度やっても面白くもなんとも無いし、かといってドラマの設定としてはありきたり過ぎてリメイクの仕様がない。
パソコンとデジタル映像技術の普及によって、映画というものの概念が大きく変わった二十一世紀ならではの作品だ。
今は誰にでも劇場用映画を作ることが出来るし、その出来栄えとちょっとした運によって、メジャー大作以上の注目を集めることも出来る時代である。
もちろん古い時代にも8ミリフィルムがあったし、80年代以降はベータームービーや8ミリビデオという安価なアマチュアのための映像表現ツールは存在した。
だが、それらは所謂プロツールとは作れる映像のクオリティに歴然とした差が存在し、家庭用の8ミリビデオで作った映画を映画館の巨大スクリーンにかけようとは誰も思わなかった。
自主映画とメジャー映画は別の物で、いくら自主映画に素晴らしい作品があったとしても、それが一般の映画館で全国公開される事などあり得ない事だったのだ。
ところが90年代以降のデジタル化の波は、こうしたプロアマの垣根を機材面からも取り払ってしまった。
その結果、様々な人たちが映画を作り始めた事が、本作や「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」に代表されるフェイクドキュメンタリーとか、モキュメンタリーとか言われるジャンルの流行を齎したといえるだろう。
きちんとした物語を構成する技術や、美しく芸術的な映像を作る技術が無くても、アイディアと設定だけで勝負できるこの種の作品は、おそらくアマチュアリズムが最も力を発揮するフィールドの一つだ。
まあ中にはその事を逆手にとり、アマ的な設定の中にプロフェッショナルなストーリーテリングの技術を詰め込んだ「クローバーフィールド」の様な作品も生まれてきているが、本作などは正に設定と状況のリアリティだけで見せ切っていると言って良い。
この映画の作者、オーレン・ペリの様な人物にとって、たぶん古い時代の自主映画作家たちとは、映画を作るという事の意味自体かなり異なっているのだろう。
過去の多くの自主映画作家は、多かれ少なかれ自己の内面の発露として、映画という手段を選択したと思うが、この作品は高価なビデオカメラで何か面白い物を作ってみようというぐらいのノリで、色々と案を練って工夫した結果なのではないか。
ここにあるのは、怖がらせるという目的だけにストレートに特化した作品であり、そしてそれがちゃんと結果に繋がっているから面白い。
ホラー映画を研究し、何が視覚的に状況的に恐怖を呼び起こすかを突き詰めた結果、その状況のみを描写した異色の作品が出来上がったのだ。
まあ私が怖がりなのもあるけど、はっきり言ってコワイ。
只のホームビデオなのに、先が見えなくて目が離せない。
主演と言って良いのかわからないが、映画の中で彼ら自身を演じているミカとケイティも、素人っぽさが良い方向に効いている。
ケイティなど、カワイイけどちょっと太目だったりするあたり非常にリアルに感じられ、もしもハリウッドがちゃんとした女優を使って作ったなら、この生っぽさは出なかっただろう。
チープな映像が臨場感を高め、まるで知り合いの家で起こった出来事の様に、スクリーンとの距離感が近く感じられてくるから大したものだ。
異常な状況への恐怖以外に何も無い映画ではあるが、元々観に行くほうもそれ以外は求めてないのだから、これはこれで需要と供給がピッタリとあった、立派な商業映画と言えるだろう。
逆に言えば、映画には物語や精神性が必要で、何らかの「結果」を提示しなければならないと考える人には、全くお勧めできない。
何でもこの映画、最初に映画祭で上映されたバージョンと劇場版ではラストが違うらしい。
映画を観たスピルバーグのアドバイスを受けて、作り直したらしいが、私はラストの20秒ほどの部分は元バージョンには無かったのではないかと想像する。
それまでの、良くも悪くも素人臭くてリアルなトーンに比べると、あの部分だけ妙にハリウッドっぽいからだ。
たぶん、元々は二人が階下に下りて、凄い叫び声が聞こえた所までだったんじゃないかと思う。
それだと不気味ではあるがオチた感が無いので、あれを加えたのだと想像しているのだが、もし元バージョンを観た人がいたら、是非違いを教えて欲しい。
オーレン・ペリの次回作は、「Area51」なのだそうな・・・うわぁキケンな香り(笑
ちなみに本作の続編「Paranormal Activity 2」もすでにアナウンスされていて、ホラーシーズンのハロウィーンにあわせて、今年の10月22日に全米公開が予定されている。
オーレン・ペリがどう関わるのかを含めて、スタッフ・キャストは未発表だが、まあ作ろうと思えばあっという間に作れるだろうから、問題は無いのだろう。
「ブレア・ウィッチ2」の二の舞にならなければ良いが。
今回は、夜寝るのが怖くなったので、ベッドタイムカクテル「ナイトキャップ」をチョイス。
ナイトキャップとは所謂寝酒の事で、これはそのものズバリの名を持つカクテルだ。
ブランデーとオレンジキュラソー、アニゼット、を2:1:1の割合で、これに卵黄を一つ落とし、シェイクして完成。
変な物音が聞こえてくる前に、これを飲んでネコを抱きながら寝てしまおう。
でも、この映画で撮影していた様に、自分が寝てるところってちょっと興味がある。
一度カメラを置いて、撮ってみようと思った人は私だけではないはずだ。
ネコが二足歩行してたりして(笑
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ある家で起こった心霊現象を記録した衝撃映像、という触れ込みのフェイクドキュメンタリー調ホラー映画だが、その内容よりも、ど素人の監督が僅か1万5千ドルという冗談の様なローバジェットで作り、結果的に北米だけで1億ドルを超える興行収入を上げた事の方が話題になった。
映画は典型的なハイリスク・ハイリターン産業で、夜逃げしたり破産したりという事が珍しくない業界なのだけど、こういう宝くじ並みの事例が実際にあるから、作りたがる人が後を絶たないんだろうな・・・・
ディトレーダーのミカ(ミカ・スロート)は、毎夜彼の家で起こる怪現象の正体を突き止めようと、最新のビデオカメラを購入する。
恋人のケイティ(ケイティ・フェザーストーン)は霊媒体質で、子供のころから奇妙な音がしたり、物が勝手に動いたりという現象に悩まされてきたという。
ミカは、二人の寝室にカメラを設置し、寝ている間に何が起こっているのかを記録しようとするのだが・・・
「スピルバーグがリメイクを諦めた」って宣伝してるけど・・・当たり前だ(笑
これは正に一発芸であって、同じ事を二度やっても面白くもなんとも無いし、かといってドラマの設定としてはありきたり過ぎてリメイクの仕様がない。
パソコンとデジタル映像技術の普及によって、映画というものの概念が大きく変わった二十一世紀ならではの作品だ。
今は誰にでも劇場用映画を作ることが出来るし、その出来栄えとちょっとした運によって、メジャー大作以上の注目を集めることも出来る時代である。
もちろん古い時代にも8ミリフィルムがあったし、80年代以降はベータームービーや8ミリビデオという安価なアマチュアのための映像表現ツールは存在した。
だが、それらは所謂プロツールとは作れる映像のクオリティに歴然とした差が存在し、家庭用の8ミリビデオで作った映画を映画館の巨大スクリーンにかけようとは誰も思わなかった。
自主映画とメジャー映画は別の物で、いくら自主映画に素晴らしい作品があったとしても、それが一般の映画館で全国公開される事などあり得ない事だったのだ。
ところが90年代以降のデジタル化の波は、こうしたプロアマの垣根を機材面からも取り払ってしまった。
その結果、様々な人たちが映画を作り始めた事が、本作や「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」に代表されるフェイクドキュメンタリーとか、モキュメンタリーとか言われるジャンルの流行を齎したといえるだろう。
きちんとした物語を構成する技術や、美しく芸術的な映像を作る技術が無くても、アイディアと設定だけで勝負できるこの種の作品は、おそらくアマチュアリズムが最も力を発揮するフィールドの一つだ。
まあ中にはその事を逆手にとり、アマ的な設定の中にプロフェッショナルなストーリーテリングの技術を詰め込んだ「クローバーフィールド」の様な作品も生まれてきているが、本作などは正に設定と状況のリアリティだけで見せ切っていると言って良い。
この映画の作者、オーレン・ペリの様な人物にとって、たぶん古い時代の自主映画作家たちとは、映画を作るという事の意味自体かなり異なっているのだろう。
過去の多くの自主映画作家は、多かれ少なかれ自己の内面の発露として、映画という手段を選択したと思うが、この作品は高価なビデオカメラで何か面白い物を作ってみようというぐらいのノリで、色々と案を練って工夫した結果なのではないか。
ここにあるのは、怖がらせるという目的だけにストレートに特化した作品であり、そしてそれがちゃんと結果に繋がっているから面白い。
ホラー映画を研究し、何が視覚的に状況的に恐怖を呼び起こすかを突き詰めた結果、その状況のみを描写した異色の作品が出来上がったのだ。
まあ私が怖がりなのもあるけど、はっきり言ってコワイ。
只のホームビデオなのに、先が見えなくて目が離せない。
主演と言って良いのかわからないが、映画の中で彼ら自身を演じているミカとケイティも、素人っぽさが良い方向に効いている。
ケイティなど、カワイイけどちょっと太目だったりするあたり非常にリアルに感じられ、もしもハリウッドがちゃんとした女優を使って作ったなら、この生っぽさは出なかっただろう。
チープな映像が臨場感を高め、まるで知り合いの家で起こった出来事の様に、スクリーンとの距離感が近く感じられてくるから大したものだ。
異常な状況への恐怖以外に何も無い映画ではあるが、元々観に行くほうもそれ以外は求めてないのだから、これはこれで需要と供給がピッタリとあった、立派な商業映画と言えるだろう。
逆に言えば、映画には物語や精神性が必要で、何らかの「結果」を提示しなければならないと考える人には、全くお勧めできない。
何でもこの映画、最初に映画祭で上映されたバージョンと劇場版ではラストが違うらしい。
映画を観たスピルバーグのアドバイスを受けて、作り直したらしいが、私はラストの20秒ほどの部分は元バージョンには無かったのではないかと想像する。
それまでの、良くも悪くも素人臭くてリアルなトーンに比べると、あの部分だけ妙にハリウッドっぽいからだ。
たぶん、元々は二人が階下に下りて、凄い叫び声が聞こえた所までだったんじゃないかと思う。
それだと不気味ではあるがオチた感が無いので、あれを加えたのだと想像しているのだが、もし元バージョンを観た人がいたら、是非違いを教えて欲しい。
オーレン・ペリの次回作は、「Area51」なのだそうな・・・うわぁキケンな香り(笑
ちなみに本作の続編「Paranormal Activity 2」もすでにアナウンスされていて、ホラーシーズンのハロウィーンにあわせて、今年の10月22日に全米公開が予定されている。
オーレン・ペリがどう関わるのかを含めて、スタッフ・キャストは未発表だが、まあ作ろうと思えばあっという間に作れるだろうから、問題は無いのだろう。
「ブレア・ウィッチ2」の二の舞にならなければ良いが。
今回は、夜寝るのが怖くなったので、ベッドタイムカクテル「ナイトキャップ」をチョイス。
ナイトキャップとは所謂寝酒の事で、これはそのものズバリの名を持つカクテルだ。
ブランデーとオレンジキュラソー、アニゼット、を2:1:1の割合で、これに卵黄を一つ落とし、シェイクして完成。
変な物音が聞こえてくる前に、これを飲んでネコを抱きながら寝てしまおう。
でも、この映画で撮影していた様に、自分が寝てるところってちょっと興味がある。
一度カメラを置いて、撮ってみようと思った人は私だけではないはずだ。
ネコが二足歩行してたりして(笑

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