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2010年05月07日 (金) | 編集 |
漫画家志望の日本人女性と、語学オタクのアメリカ人男性の恋を描いたラブコメディ。
「ダーリンは外国人」というタイトル通り、作者の小栗左多里が実際のパートナーのトニー・ラズロとの恋愛から結婚、子育てまで、ファニーで心温まる日常を描いたエッセイ漫画の映画化である。
原作は2002年に第一巻が発売されて以来、ロングセラーとなっている他、JRの車内モニターでアニメが放送されているので、そちらで知っている人も多いだろう。
漫画家志望のさおり(井上真央)は英語が大の苦手。
ところがそんな彼女が付き合っているのは、漢字の美しさに一目惚れして来日したという、自称語学オタクのアメリカ人ジャーナリスト、トニー(ジョナサン・シェア)。
両親にトニーの事を言い出せないでいたさおりは、姉の結婚式に二人で出席し、なし崩し的に認めさせる作戦を立てる。
だが、トニーの人柄を気に入った母の一江(大竹しのぶ)は賛成してくれたものの、父の正利(國村隼)には、漫画家になる夢も中途半端なのに、国際結婚なんて賛成できないと言われてしまう。
父に認められるために、頑張るさおりだったが、トニーとの間にだんだんとすれ違いが生まれて・・・
私が定宿にしている旅館に、この漫画が全巻置いてあるので結構以前から読んでいた。
原作はコミカルなショートショートなので、特に大きな事件が起こる訳でもなく、カルチャーギャップが生む深刻な葛藤が繰り広げられるわけでもなく、どちらかというと作者がダーリンのトニーを観察して面白がってるという様な内容だ。
まあとにかく、作者がトニーにベタ惚れしてるんだなあという事が凄く伝わってくる、お惚気・・・いや夫婦愛が大らかに感じられる漫画なのである。
映画は、漫画のキャラクターやエピソードをベースにしつつ、駆け出しのイラストレーターであるさおりが、漫画家を目指しながらも、トニーとの恋を成就させるまでの物語とし、彼ら二人にそれぞれの家族の物語が絡むという構成になっている。
明るくがんばりやだが、猪突猛進型のさおりと、温厚でガラスのハートを持つトニーという、誰が観ても共感出来る主人公二人のキャラクターを丁寧に描写し、観客に二人の応援団の様な意識で感情移入してもらおうという寸法だ。
二人に絡む脇役キャラがあまりにもわかりやすいステロタイプだったり、ベタな部分も多いのだが、奇を衒った部分のない正攻法の物語に仕上げているのは好感が持てる。
ちょっと気になったのは、さおりが漫画家志望なのは良いとして、トニーが何をやっている人かわからず、殆どヒモか主夫みたいに見えてしまう事。
あれじゃ 國村隼じゃなくても心配するぞ。
劇中数箇所に挿入されるアニメーションや、実際の国際結婚カップルのインタビュー映像なども、下手すると限りなく安っぽくなってしまうところだが、元々が適度に力の抜けた映画なので、ちょうど良いアクセントになっていたと思う。
ただ、外国人ならではの視点で日本を切るとか、カルチャーギャップによる大騒動と言ったような物を期待すると、肩透かしを食らうだろう。
確かに予告編にも使われていた、トニーが日本語の言い回しに妙に拘ったり、日本人の奇妙な習慣に戸惑ったりという愉快な描写はあるが、それはあくまでもフックであり、デイテール。
まあそういう要素に振り切った方がコメディとしては面白くなった気もするが、元々原作自体がそっち系ではないので、これはもう致し方あるまい。
この映画に描かれているのは、本来全くの他人である男女が、一つの家庭を持つと言う事の意味であったり、難しさであったり、要するに別に相手が外国人に限った事ではないのである。
さおりとトニーの仲に隙間風が吹く切っ掛けになる食器の洗い方とか、洗濯の仕方なんて、外国人じゃない彼女に怒られた経験のある男子は多いだろうし、ワーカホリックの恋人との接し方に悩んでいる人も相手が外国人じゃなくても沢山いるあだろう。
映画のHPで、本物のトニー・ラザロが「国際結婚とは、ただの結婚である」と書いているが、結局のところ異なる個人の歴史、異なる価値観を持った人間同士が家族になると言う事は、外国人でも同国人でも一緒。
私の知人にも国際結婚カップルは結構いるけど、ムスリムの厳しい食物禁忌は別に問題にならなくても、オムレツに納豆を入れるかどうかで喧嘩するカップルもいるし、アメリカ人の奥さんが和食好きで朝はごはんに焼き魚なのに、日本人の夫はパンとベーコンというカップルもいる。
原作漫画も、違いを受け入れて面白がるくらいの方が結婚生活は長続きする・・・的スタンスなのだけど、何よりも大切なのは、お互いを愛し、思いやる心。
これだけはどこの国でも変わらない、普遍的な価値観じゃなかろうか。
主人公さおりを井上真央、ダーリンことガラスのトニーをジョナサン・シェアが好演。
井上真央はTVドラマの女子高生の役の印象しかないので、もう結婚する役をやってるのにビックリ・・・時の経つのは早い・・・・。
ジョナサン・シェアは本職はコメディアンだそうだが、イイ人キャラにピッタリ嵌り、なかなかに達者な役者っぷりを見せる。
この爽やかな二人を軸に、大竹しのぶや國村隼と言ったベテランたちが脇を固める。
監督の宇恵和昭はベテランのCMディレクターで、長編映画はこれがデビュー作となる。
派手さは無いが、まずは手堅く一本目を仕上げたという印象だ。
「ダーリンは外国人」は、異文化コミュニケーションを肴に、若いカップルの恋の顛末をコミカルかつエモーショナルに描いた愛すべき小品だ。
あらゆる意味でセオリー通りの作りで、もう少し突っ込んで描いて欲しかった部分も少なからずあるし、深みという点では物足りない。
だが、元々これは良い意味で手軽なショートショート漫画の映画化。
原作ファンはまずまず楽しめるだろうし、そうでない人にも敷居は低い。
誰もが素直に共感できて、気分良く映画館を後に出来る、気楽な娯楽映画と捉えると、これは決して悪くない一本である。
今回は、異文化コミュニケーションで生まれた酒を。
カリフォルニア州のバークレーで作られる、米国宝酒造の純米吟醸酒「シエラコールド」をチョイス。
スッキリした口当たりのライトなテイストが特徴で、味付けの濃いアメリカンフードにもピッタリと合う。
日本では販売されていないが、北米の日系スーパーや一部の米国系スーパーでも手に入る。
300mlの飲み切りサイズなので、旅行に行った際などにお勧め。
カリフォルニアの日本酒と言えば、以前はワイン所として知られるナパバレーにも「白山」と言う銘柄が存在していたのだけど、残念ながらクローズしてしまった。
頑張れ、北米のSAKE!
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「ダーリンは外国人」というタイトル通り、作者の小栗左多里が実際のパートナーのトニー・ラズロとの恋愛から結婚、子育てまで、ファニーで心温まる日常を描いたエッセイ漫画の映画化である。
原作は2002年に第一巻が発売されて以来、ロングセラーとなっている他、JRの車内モニターでアニメが放送されているので、そちらで知っている人も多いだろう。
漫画家志望のさおり(井上真央)は英語が大の苦手。
ところがそんな彼女が付き合っているのは、漢字の美しさに一目惚れして来日したという、自称語学オタクのアメリカ人ジャーナリスト、トニー(ジョナサン・シェア)。
両親にトニーの事を言い出せないでいたさおりは、姉の結婚式に二人で出席し、なし崩し的に認めさせる作戦を立てる。
だが、トニーの人柄を気に入った母の一江(大竹しのぶ)は賛成してくれたものの、父の正利(國村隼)には、漫画家になる夢も中途半端なのに、国際結婚なんて賛成できないと言われてしまう。
父に認められるために、頑張るさおりだったが、トニーとの間にだんだんとすれ違いが生まれて・・・
私が定宿にしている旅館に、この漫画が全巻置いてあるので結構以前から読んでいた。
原作はコミカルなショートショートなので、特に大きな事件が起こる訳でもなく、カルチャーギャップが生む深刻な葛藤が繰り広げられるわけでもなく、どちらかというと作者がダーリンのトニーを観察して面白がってるという様な内容だ。
まあとにかく、作者がトニーにベタ惚れしてるんだなあという事が凄く伝わってくる、お惚気・・・いや夫婦愛が大らかに感じられる漫画なのである。
映画は、漫画のキャラクターやエピソードをベースにしつつ、駆け出しのイラストレーターであるさおりが、漫画家を目指しながらも、トニーとの恋を成就させるまでの物語とし、彼ら二人にそれぞれの家族の物語が絡むという構成になっている。
明るくがんばりやだが、猪突猛進型のさおりと、温厚でガラスのハートを持つトニーという、誰が観ても共感出来る主人公二人のキャラクターを丁寧に描写し、観客に二人の応援団の様な意識で感情移入してもらおうという寸法だ。
二人に絡む脇役キャラがあまりにもわかりやすいステロタイプだったり、ベタな部分も多いのだが、奇を衒った部分のない正攻法の物語に仕上げているのは好感が持てる。
ちょっと気になったのは、さおりが漫画家志望なのは良いとして、トニーが何をやっている人かわからず、殆どヒモか主夫みたいに見えてしまう事。
あれじゃ 國村隼じゃなくても心配するぞ。
劇中数箇所に挿入されるアニメーションや、実際の国際結婚カップルのインタビュー映像なども、下手すると限りなく安っぽくなってしまうところだが、元々が適度に力の抜けた映画なので、ちょうど良いアクセントになっていたと思う。
ただ、外国人ならではの視点で日本を切るとか、カルチャーギャップによる大騒動と言ったような物を期待すると、肩透かしを食らうだろう。
確かに予告編にも使われていた、トニーが日本語の言い回しに妙に拘ったり、日本人の奇妙な習慣に戸惑ったりという愉快な描写はあるが、それはあくまでもフックであり、デイテール。
まあそういう要素に振り切った方がコメディとしては面白くなった気もするが、元々原作自体がそっち系ではないので、これはもう致し方あるまい。
この映画に描かれているのは、本来全くの他人である男女が、一つの家庭を持つと言う事の意味であったり、難しさであったり、要するに別に相手が外国人に限った事ではないのである。
さおりとトニーの仲に隙間風が吹く切っ掛けになる食器の洗い方とか、洗濯の仕方なんて、外国人じゃない彼女に怒られた経験のある男子は多いだろうし、ワーカホリックの恋人との接し方に悩んでいる人も相手が外国人じゃなくても沢山いるあだろう。
映画のHPで、本物のトニー・ラザロが「国際結婚とは、ただの結婚である」と書いているが、結局のところ異なる個人の歴史、異なる価値観を持った人間同士が家族になると言う事は、外国人でも同国人でも一緒。
私の知人にも国際結婚カップルは結構いるけど、ムスリムの厳しい食物禁忌は別に問題にならなくても、オムレツに納豆を入れるかどうかで喧嘩するカップルもいるし、アメリカ人の奥さんが和食好きで朝はごはんに焼き魚なのに、日本人の夫はパンとベーコンというカップルもいる。
原作漫画も、違いを受け入れて面白がるくらいの方が結婚生活は長続きする・・・的スタンスなのだけど、何よりも大切なのは、お互いを愛し、思いやる心。
これだけはどこの国でも変わらない、普遍的な価値観じゃなかろうか。
主人公さおりを井上真央、ダーリンことガラスのトニーをジョナサン・シェアが好演。
井上真央はTVドラマの女子高生の役の印象しかないので、もう結婚する役をやってるのにビックリ・・・時の経つのは早い・・・・。
ジョナサン・シェアは本職はコメディアンだそうだが、イイ人キャラにピッタリ嵌り、なかなかに達者な役者っぷりを見せる。
この爽やかな二人を軸に、大竹しのぶや國村隼と言ったベテランたちが脇を固める。
監督の宇恵和昭はベテランのCMディレクターで、長編映画はこれがデビュー作となる。
派手さは無いが、まずは手堅く一本目を仕上げたという印象だ。
「ダーリンは外国人」は、異文化コミュニケーションを肴に、若いカップルの恋の顛末をコミカルかつエモーショナルに描いた愛すべき小品だ。
あらゆる意味でセオリー通りの作りで、もう少し突っ込んで描いて欲しかった部分も少なからずあるし、深みという点では物足りない。
だが、元々これは良い意味で手軽なショートショート漫画の映画化。
原作ファンはまずまず楽しめるだろうし、そうでない人にも敷居は低い。
誰もが素直に共感できて、気分良く映画館を後に出来る、気楽な娯楽映画と捉えると、これは決して悪くない一本である。
今回は、異文化コミュニケーションで生まれた酒を。
カリフォルニア州のバークレーで作られる、米国宝酒造の純米吟醸酒「シエラコールド」をチョイス。
スッキリした口当たりのライトなテイストが特徴で、味付けの濃いアメリカンフードにもピッタリと合う。
日本では販売されていないが、北米の日系スーパーや一部の米国系スーパーでも手に入る。
300mlの飲み切りサイズなので、旅行に行った際などにお勧め。
カリフォルニアの日本酒と言えば、以前はワイン所として知られるナパバレーにも「白山」と言う銘柄が存在していたのだけど、残念ながらクローズしてしまった。
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