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アイアンマン2・・・・・評価額1600円
2010年06月13日 (日) | 編集 |
2008年のサマーシーズンに大ヒットした、アメコミヒーロー映画の続編。
ナルシストで大金持ちのマッドサイエンティスト、トニー・スタークの身に予想外の危機が迫り、アイアンマンと同じテクノロジーを持つ新たな敵が登場する。
スタッフ・キャスト共にほぼ前作と同じ顔ぶれで、登場キャラクター同士の息の合った掛け合い、釣瓶打ちのアクションなど、娯楽大作としての見所はたっぷりだ。

トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)が、アイアンマンである事をカミングアウトしてから半年。
世界平和のために活動を続けるトニーに対して、合衆国政府が“兵器”であるアイアンマン・アーマーの引渡しを求める。
アイアンマンは兵器ではなく、自分自身だと訴えるトニーは要求を拒否するが、動力源であるアーク・リアクターの発する毒素によって、徐々に体が蝕まれていた。
その頃、嘗てトニーの父と共にアーク・リアクターを設計したロシア人科学者の息子、アイヴァン(ミッキー・ローク)が自らもアーク・リアクターを動力源とした戦闘用アーマーを開発し、アイアンマンに挑戦してくる・・・


ロバート・ダウニーJr.のアイアンマンも、すっかり板についてきた。
前作の時は、この手の映画とは全く縁のなさそうな演技派俳優の出演に意外性もあったが、ダウニーJr.自身がすっかりヒーロー物に魅了されてしまったのか、最近では「シャーロック・ホームズ」でも堂に入ったアクションを披露していた。
ペッパー役のグウィネス・パルトロウは前作からの続投で、ローディ役のドン・チードルと共に飄々としたキャラクターで本作に独特のノホホンとした雰囲気を与えている。
新登場の悪役は、「レスラー」で作った見事な肉体を再活用の、ミッキー・ローク演じるアィヴァン・“ウィップラッシュ”・ヴァンコとサム・ロックウェル演じるジャスティン・ハマー。
そして“シールド”のエージェント役でブラックウィドーことナターシャ・ロマノフが登場する。
演じるスカーレット・ヨハンソンも、今まではアクションのイメージが全く無い人だったが、黒のレザースーツに身を包み、長い手足を生かして男達をバッタバッタと倒して行く様は、「アンダーワールド」シリーズのケイト・ベッキンセールを思わせて、予想外に格好良い!
女性アクションスターとして、ポスト“アンジェリーナ・ジョリー”に名乗りを上げても良いんじゃないだろうか。
監督のジョン・ファヴローも、前作に引き続きコミックリリーフのハッピー役でちゃっかり出演。
何気に前作よりも役が大きくなって、しっかり見せ場まである(笑

本作の内容的な特徴は、能天気なアメコミテイスト下に隠された、シニカルで自虐的なユーモアと言えるだろう。
元々、アイアンマンの存在自体が、自己矛盾の産物みたいなものである。
死の商人で戦争で財を成したスタークが、アフガンでの捕虜経験によって平和のために働く事を決意するものの、結局作り出したのはより強大なる力の象徴であるアイアンマンという皮肉。
それでも、前作では暴走するアイアンモンガーとの一騎打ちがメインとなっていたので、裏テーマと言えるこのあたりの矛盾は隠し味程度だった。
ところが今回、スタークは自ら作り上げたアーク・リアクターによってジワジワと死の淵に追い込まれ、自暴自棄となりパーティ三昧の生活を送り、尚且つ敵キャラはスタークと同じ技術を持ち、アイアンマンのダークサイドとも言えるアイヴァン・ヴァンコ。
更に、アイアンマン・アーマーを手に入れた米軍が、待ってましたとばかりにありったけの武器を取り付けたりと、物語のロジックはアイアンマンという存在の持つ二重性を積極的に強調するスタンスになっているのである。

脚本がダウニーJr.が怪演を見せた超シニカルな戦争コメディ、「トロピックサンダー/史上最低の作戦」ジャスティン・セローに代わっている影響もあるのか、全体にそれぞれのキャラ立ちがより重視され、自虐的なコメディ色が強まっている。
ジョン・ファヴローの演出も、オープニングのド派手なスタークエキスポの開会式や、ハマー社によるドローンのお披露目などに、裏テーマを意識させつつも、迫力満点のアクションと適度なユーモア(俳優としての自分が受け持ってるのが可笑しい)を交えて、良い意味で漫画チックなアイアンマンワールドを構築している。
まあ登場人物も構成要素も増え、更にシリーズの先を見据えて、“シールド”関連の描写も加えた分、ややストーリーラインがとっ散らかっているのが気になるが、軽快なテンポで出来の良い見せ場が連続して展開してゆくので、それほど気にならない。

正義という言葉がもはや説得力を失った現代社会で、ヒーロー物のコンセプトは成立し難い。
ハリウッドでも一昔前なら反米映画扱いされた様な作品が続々と作られ、アメリカ的なる正義を明快に“悪”と捉えた「アバター」が歴代興収一位となる時代である。
それ故に長い歴史を持つ伝統的なアメコミヒーローも、単に力による正義以外の新しいアプローチを探る作品が増えており、「ダークナイト」の様に、ヒーローが抱える苦悩をストレートに表現した作品や、ヒーローの存在を時代性・社会性から考察した「ウォッチメン」の様な異色作も作られているが、あそこまで行ってしまうと、もはや娯楽の王道とはとても言えない。
何よりも、本来の顧客である子供達が観にこられない。
このシリーズは、上記の二作とは違って、昔ながらのアメコミアクションの仮面の下に、現代的な視点を巧みに隠しており、これはこれで非常に今風なヒーロー物の解釈と言えるのかもしれない。
と言うわけで、「アイアンマン2」深読みすべき映画である。
もちろんストレートに派手で熱いアクションを楽しむのも良いが、物語のあちこちに仕掛けられたシニカルな仕掛けこそが、本作の持つ現代性の本質なのである。

ところで、前回同様に本作もエンドクレジット後にオマケのシーンがあるので、最後まで席を立たない様に。
既に2012年公開がアナウンスされている、マーベルコミックのオールスター映画、「アベンジャーズ」に繋がって行く一連のヒーロー物。
あのトンカチが出てきたという事は、次に登場するのはやっぱり赤マントのマッチョマン?

今回は、前回もあわせた「アイアン・ホース」のスパークリング「ブリュット・ブラン・ド・ブラン」の2001年 をチョイス。
赤もいいけど、やはりこの銘柄はシュワシュワと細かい泡のスパークリングが有名。
ホワイトハウス御用達でもあるこの酒は、さっぱりとしてクセが無く、料理を選ばないカリフォルニアを代表するスパークリングの逸品である。
トニー・スタークのパーティでも提供されているに違いない。

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