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プレデターズ・・・・・1500円
2010年07月14日 (水) | 編集 |
スピンオフの「AVP」二部作を含めて、過去四作作られた「プレデター」シリーズだが、今回は1987年に作られたジョン・マクティアナン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の第一作からの直接的な続編。
ぶっちゃけ、オリジナルもシュワ知事とプレデターという、強烈な個性をもつ野獣二匹のキャラクーに頼った突っ込みどころ満載の愛すべきB級映画で、面白いけど歴史的な名作扱いするほどの作品ではない。
その続編という事で、正直あまり期待していなかった本作だが、見世物に徹したSFアクションとして水準以上の仕上がりで、十分に楽しめる夏休みらしい娯楽映画だ。

歴戦の傭兵ロイス(エイドリアン・ブロディ)は、気がつくと見知らぬジャングルに落下していた。
同じように落下してきたイサベル(アリシー・ブラガ)、ニコライ(オレッグ・タクタフロフ)、クチロ(ダニー・トレホ)、ハンゾー(ルイス・オザワ・チャンチェン)、スタンズ(ウォルトン・ゴギンズ)、モンバサ(マハーシャラルハズバズ・アリ)、エドウィン(トファー・グレイス)が合流。
医者と名乗ったエドウィン以外、全員が軍人や犯罪者という殺人のプロだった。
ジャングルを脱出するために行軍を開始した八人は、空が開けた場所で、上空にいくつもの月を目撃する。
ここが地球でない事を知った彼らに、謎の狩猟動物が襲い掛かり、追われて迷い込んだキャンプで、杭に縛り付けられたおぞましい姿をした異星人に遭遇する。
イザベルによると、その姿は1987年に、グァテマラのジャングルでアメリカ陸軍の精鋭部隊を壊滅させた謎の生物に酷似しているという・・・


冒頭、いきなり空中を落下するエイドリアン・ブロディ
次の瞬間にはパラシュートが開いて、ジャングルに着地する。
有無を言わせずに観客を作品世界の中に叩き込み、後はもう戦闘開始という、娯楽映画として非常に潔い作りである。
舞台はジャングル、“狩り”の対象となるのは戦闘と殺人のプロフェッショナルチーム、という設定は一作目をトレースしているが、まるで鏡の裏表の様な構造を持っているのが面白い。
前回はプレデターが地球にやって来て戦うという、言わば“ホーム”での戦いだったのに対し、今回は知らないうちに拉致されて、彼らの狩場である謎の惑星に放り込まれるという“アウェー”でのゲームとなる。
チームの面々も、前回は統率された米軍精鋭部隊だったが、今回は殺しのプロはプロでも世界のあちこちの軍人や傭兵、はてはヤクザにレイプ魔までごちゃ混ぜにされて集められている。
要するにシュワツェネッガーという超カリスマが存在しない本作では、個性豊かな登場人物一人一人のキャラ立ちで対抗するという事だろう。
そして、意外にもその目論見はある程度成功している。

地球選抜チームのメンバーは八名。
エイドリアン・ブロディ演じる主人公の傭兵、イスラエル軍の女性スナイパー、ロシア軍のガトリング砲(無痛ガン!)使い、ヤクザ者、レイプ魔の死刑囚、アフリカの民兵、メキシコのギャング、そしてワケアリの医者。
これほど登場人物が多いにも関わらず、シュワ知事意外のキャラの印象が殆ど無いオリジナルと異なり、今回は登場した時から死亡フラグが立っている様な連中まで、特徴的なキャラクターとしてそれなりに印象に残る。
とは言っても、別に内面が深く描かれているとか、感情移入できるという訳ではない。
ルックスも設定もわかりやすく、良い意味でゲーム的な記号化されたキャラクターなのである。
見事なまでにバラバラの出自が示すように、戦い方にも個性があり、それぞれの得意な武器と技を駆使してプレデターズに対抗するのだ。

タイトルが「プレデターズ」と複数形になっている事からもわかるように、今回は敵もチームを組んで襲ってくる。
前作で登場したタイプとは種族が異なり、よりおぞましい容姿で体格も一回り大きく、“プレデタードッグ”なる猟犬も使って三人一組で組織的に獲物を狩り立てる。
またプレデター内にも人種差別があるらしく、オリジナルに登場した旧タイプのプレデターが一名、彼らのキャンプに囚われており、その存在が後半の複線となっている。
今回は追いすがるプレデターが、地球選抜を圧倒的な力で狩ってゆくのに対し、地球選抜がカウンター攻撃でプレデターチームを一人ずつ倒しながら、この惑星からの脱出手段を探すというのが基本的な流れである。

大体キャラクターの顔ぶれを眺めると、誰が死んで誰が生き残るのかは判ってしまう。
実際その通りの展開になるのだが、それはこの手の映画のお約束で、特に欠点にはなっていない。
唯一意外性があるのがルイス・オザワ・チャンチェン演じる日本人ヤクザのハンゾー。
この面々の中では二番目くらいに死ぬかな、と思っていたら意外や意外終盤まで生き残り、プレデターと日本刀での一対一の決闘という最高の見せ場まで用意されていたのは驚いた。
まあ良く考えたら、本作を企画・プロデュースしたロバート・ロドリゲスはタランティーノのお友達だし、この手のテイストはたぶん大好きなんだろう。
もっとも、折角の見せ場は肝心の殺陣がいま一つ。
なんだか剣道の試合みたいで、このあたりの見せ方は勝新の殺陣をかなり忠実に再現していた「ザ・ウォーカー」のヒューズ兄弟の方が上手だったように思う。
中盤では、この惑星で10シーズンも生き残っているという事情通の役でローレンス・フィッシュバーンが登場するが、苛酷な経験ゆえか心を病んでしまっていて、いきなり主人公達をスモーク・クッキングしようとして、あっさりプレデターに見つかり殺られてしまう。
一応、主人公達に貴重な情報をもたらし、物語のターニングポイントになるキャラではあるのだけど、この人最近微妙な役が多い・・・。

正直、物語は相当に荒っぽく、ここもう少し工夫すれば更に面白くなるのに、と思うところも少なくない。
終盤まで名前すら明かさない主人公も含め、キャラクターだってもっと深く描く事が出来るだろうし、そうすれば感情移入もしやすいはず。
もっとも、そのあたりは作り手も当然わかっての事だろう。
ゲームの世界では、一般に欧米人のプレイヤーはゲームの中の人物になりきる事を好み、日本人は読書するかの様に客観的にプレイするのを好むと言われる。
だからこそ欧米のゲームには所謂ファースト・パーソン・シューティングの様なスタイルが多く、キャラクターのデザインや設定にはあえて無頓着なものが多い。
ジャングルと廃墟での追いつ追われつの残酷ハンティングという正にゲームライクな展開を、徹底的に見世物として作り上げるという本作のコンセプトもまた、このような好みを反映したものだろう。
八人の仲間になり切って、プレデターとの死のゲームを戦うには、必要以上のキャラクターの内面など無用のインフォメーションなのだ。
クライマックスのネタが一作目の焼き直しだったり、光学迷彩などのアイテムがあまり生かされていなかったり、もう一工夫欲しいポイントも多々あるが、これは自他共に認めるプレデター・ファンのロドリゲスが、色々な意味でシリーズの原点に立ち戻り、比較的低予算で彼自身が観たかったものをストレートに作り上げた作品だろう。
自分はプロデュースに留まり、監督には若手のニムロッド・アーントルを起用しているのも、最後は一観客としても楽しみたかったからではなかったのか。
シュワルツェネッガーはいなくても、このB級魂溢れるサバイバル劇は決して悪くない仕上がりだ。

今回は、プレデター一匹を見事討ち取ったハンゾーに敬意を表して、大田酒造の造る伊賀の地酒、「半蔵 純米大吟醸」をチョイス。
名前の由来は勿論服部半蔵だ。
観光銘柄っぽいが、お酒自体は吟醸香が漂い、ふっくらとしたフルーティーなテイスト。
忍者というよりはくの一の様な印象で、この季節なら冷やして食前酒にちょうど良いだろう。

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