2010年11月02日 (火) | 編集 |
この夏、全米で予想外の大ヒットを記録したキッズアニメ。
「アイス・エイジ」で知られるクリストファー・メレダンドリのプロデュース・チームによる作品で、監督のピエール・コフィンとクリス・ルノーは共にこれが長編映画デビュー作となる。
内容的には「Despicable me(卑劣な俺様)」という原題と「怪盗グルーの月泥棒」という邦題が全てを表していると言って良いだろう。
最近、業績が低迷していたユニバーサルとしては、初配給となる立体CGアニメが、三年ぶりに全米興収二億ドルオーバーを達成する救世主となった。
怪盗として名を馳せたグルー(スティーヴ・カレル)も、最近は若手の台頭に押され気味。
起死回生の大仕事として、ロケットで月へ行き、アジアの亡国が開発した全ての物を縮めてしまう光線銃を使って、月を盗むという計画を立てる。
ところが、折角手に入れた光線銃を、ライバルのベクター(ジェイソン・シーゲル)に盗まれてしまう。
グルーは、ベクターの屋敷に出入りしていた孤児の三姉妹を里子にもらい、彼女達を利用して銃を奪還するのだが、何時しか三姉妹に懐かれてしまう・・・・
ぶっちゃけ、話そのものは他愛ない。
邦題の通り、落ち目の泥棒による、月を縮めて盗むという荒唐無稽な計画を描いた作品だ。
お約束の通りに、おバカなライバルも登場し、マンガっぽい秘密兵器を使った戦いもちゃんとある。
もっとも、それだけでは本当に遊園地のアトラクションにしかならないので、物語的には、孤独な悪党を気取るグルーと、計画に利用しようとして里子にした三姉妹との、ふれあいの部分が中核を占める。
最初は原題の様に「オレを嫌え!懐くな!」といわんばかりだったグルーが、何時しか彼女らに親としての愛情を感じるようになり、新しい家族が生まれるまでの物語と言ってもいいだろう。
この、心根は優しいのに捻くれたグルーのキャラクターが良い。
グルーの屋敷の地下には、マッドサイエンティストのネファリオ博士の研究所があり、博士がバナナから作ったミニオンと呼ばれる小さな黄色い生き物がうじゃうじゃと暮らしている。
グルーにとっては人工の手下なのだが、このミニオンたちに対する接し方も、なんだかぶっきらぼうな学校の先生の様で、彼の人柄が上手く出ている。
月を盗むという計画にしても、子供の頃にテレビで見た月面着陸のシーンが忘れられないまま大人になったからで、要するに月へ行ってみたいという願望が先走っており、泥棒の部分は後付の理由にすぎない。
大人になりきれない大人気ない大人として、このキャラクターはなかなかにキュート。
ちなみに少々マザコンでもある(笑
ただし、全体の構成は少々強引かつアバウトで、ライバルとの泥棒対決のスペクタクルも、月への子供っぽい憧れも、はたまた三姉妹とのふれあいの物語も、綿密に組み立てられているとは言いがたい。
本来計画の目的だったはずの月泥棒の結果の描写なんて、えっこれだけ?というくらいにあっさり。
月が無くなって、地球の人たちが困るという描写も、サーファーの足元から波が消えるだけってのはいかがなものか。
あんまり大仕事に見えないぞ(笑
よくも悪くも空中分解ギリギリで、大人が集中して観賞する物語としては、ちょっと辛いのも事実だ。
その分、全編に渡って散りばめられた小ネタがかなり効いている。
飛び薬を飲まされて、ず~っと上昇し続けているミニオンとか、縮められちゃったミニオンとか、激遅の博士のスクーターとか、ミニオンと博士がシニカルなコミックリリーフとして上手く機能し、集中力を引き戻してくれる。
基本的に、ミニオンたちはお笑い担当で、直接物語には絡んでこないのだが、クライマックスに彼らもまたグルーの家族なのだという事がわかる、ある行動の描写を入れたのは良かった。
あれで、これが一つの大きな家族の物語なのだという事が明確になった。
しかし、これって2D版は上映されてないのね。
まあそういう内容なんだろうし、本国でどうなってるのかは知らないが、正直2000円(TOHOシネマズ)は高い。
こういうファミリー作品は敷居は低いほうが良いと思うし、個人的にはフツーの2D版を気楽に楽しみたかった。
本作のヒットを受けて、既に2013年公開の続編がアナウンスされているが、その時はもうちょっと選択肢を用意して欲しいものである。
今回は、バナナから生まれたミニオンにちなんで、バナナのお酒「ヘルメス バナナ」を使った「バナナフィズ」をチョイス。
ヘルメス バナナ45ml、レモンジュース20ml、砂糖少々をシェイクし、氷を入れたタンブラーに注いだ後でお好みの量のソーダで割る。
甘みと酸味が爽やかな、ジュース感覚のカクテルだ。
ヘルメス バナナは、ストレートやロックなどシンプルに飲んでも美味しい。
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「アイス・エイジ」で知られるクリストファー・メレダンドリのプロデュース・チームによる作品で、監督のピエール・コフィンとクリス・ルノーは共にこれが長編映画デビュー作となる。
内容的には「Despicable me(卑劣な俺様)」という原題と「怪盗グルーの月泥棒」という邦題が全てを表していると言って良いだろう。
最近、業績が低迷していたユニバーサルとしては、初配給となる立体CGアニメが、三年ぶりに全米興収二億ドルオーバーを達成する救世主となった。
怪盗として名を馳せたグルー(スティーヴ・カレル)も、最近は若手の台頭に押され気味。
起死回生の大仕事として、ロケットで月へ行き、アジアの亡国が開発した全ての物を縮めてしまう光線銃を使って、月を盗むという計画を立てる。
ところが、折角手に入れた光線銃を、ライバルのベクター(ジェイソン・シーゲル)に盗まれてしまう。
グルーは、ベクターの屋敷に出入りしていた孤児の三姉妹を里子にもらい、彼女達を利用して銃を奪還するのだが、何時しか三姉妹に懐かれてしまう・・・・
ぶっちゃけ、話そのものは他愛ない。
邦題の通り、落ち目の泥棒による、月を縮めて盗むという荒唐無稽な計画を描いた作品だ。
お約束の通りに、おバカなライバルも登場し、マンガっぽい秘密兵器を使った戦いもちゃんとある。
もっとも、それだけでは本当に遊園地のアトラクションにしかならないので、物語的には、孤独な悪党を気取るグルーと、計画に利用しようとして里子にした三姉妹との、ふれあいの部分が中核を占める。
最初は原題の様に「オレを嫌え!懐くな!」といわんばかりだったグルーが、何時しか彼女らに親としての愛情を感じるようになり、新しい家族が生まれるまでの物語と言ってもいいだろう。
この、心根は優しいのに捻くれたグルーのキャラクターが良い。
グルーの屋敷の地下には、マッドサイエンティストのネファリオ博士の研究所があり、博士がバナナから作ったミニオンと呼ばれる小さな黄色い生き物がうじゃうじゃと暮らしている。
グルーにとっては人工の手下なのだが、このミニオンたちに対する接し方も、なんだかぶっきらぼうな学校の先生の様で、彼の人柄が上手く出ている。
月を盗むという計画にしても、子供の頃にテレビで見た月面着陸のシーンが忘れられないまま大人になったからで、要するに月へ行ってみたいという願望が先走っており、泥棒の部分は後付の理由にすぎない。
大人になりきれない大人気ない大人として、このキャラクターはなかなかにキュート。
ちなみに少々マザコンでもある(笑
ただし、全体の構成は少々強引かつアバウトで、ライバルとの泥棒対決のスペクタクルも、月への子供っぽい憧れも、はたまた三姉妹とのふれあいの物語も、綿密に組み立てられているとは言いがたい。
本来計画の目的だったはずの月泥棒の結果の描写なんて、えっこれだけ?というくらいにあっさり。
月が無くなって、地球の人たちが困るという描写も、サーファーの足元から波が消えるだけってのはいかがなものか。
あんまり大仕事に見えないぞ(笑
よくも悪くも空中分解ギリギリで、大人が集中して観賞する物語としては、ちょっと辛いのも事実だ。
その分、全編に渡って散りばめられた小ネタがかなり効いている。
飛び薬を飲まされて、ず~っと上昇し続けているミニオンとか、縮められちゃったミニオンとか、激遅の博士のスクーターとか、ミニオンと博士がシニカルなコミックリリーフとして上手く機能し、集中力を引き戻してくれる。
基本的に、ミニオンたちはお笑い担当で、直接物語には絡んでこないのだが、クライマックスに彼らもまたグルーの家族なのだという事がわかる、ある行動の描写を入れたのは良かった。
あれで、これが一つの大きな家族の物語なのだという事が明確になった。
しかし、これって2D版は上映されてないのね。
まあそういう内容なんだろうし、本国でどうなってるのかは知らないが、正直2000円(TOHOシネマズ)は高い。
こういうファミリー作品は敷居は低いほうが良いと思うし、個人的にはフツーの2D版を気楽に楽しみたかった。
本作のヒットを受けて、既に2013年公開の続編がアナウンスされているが、その時はもうちょっと選択肢を用意して欲しいものである。
今回は、バナナから生まれたミニオンにちなんで、バナナのお酒「ヘルメス バナナ」を使った「バナナフィズ」をチョイス。
ヘルメス バナナ45ml、レモンジュース20ml、砂糖少々をシェイクし、氷を入れたタンブラーに注いだ後でお好みの量のソーダで割る。
甘みと酸味が爽やかな、ジュース感覚のカクテルだ。
ヘルメス バナナは、ストレートやロックなどシンプルに飲んでも美味しい。

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