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GANTZ : PERFECT ANSWER・・・・・評価額1550円
2011年04月30日 (土) | 編集 |
死者を召還する謎の球体“GANTZ”によって、星人と呼ばれる強大な敵との戦いに巻き込まれる人々を描いたSF大作の後編。
1月公開の前編では、奥浩哉のユニークなコミック世界を見事に映像化していたが、原作の方はまだまだ連載中。
大胆にも「GANTZ : PERFECT ANSWER」と銘打った後編では、幾つかのモチーフを借り受けつつも、原作とは異なる映画オリジナルの物語が展開する。
※完全ネタバレ注意

加藤(松山ケンイチ)の死から五ヶ月後、玄野(二宮和也)は仲間と共に星人との戦いに生き残っていた。
都内で頻発する破壊事件を追う公安警察の重田(山田孝之)は、謎の黒服の男たちと接触、玄野が事件の鍵を握ると知らされる。
同じ頃、モデルの鮎川映莉子は、ポストに入っていた小さな黒い玉に操られる様に次々に人を殺し、殺された人々はGANTZに召還される。
彼らは玄野たちと共に、新たなミッションに挑むのだが、初心者にしてはあまりにも戦い慣れしている事に自らも戸惑う。
実は、鮎川に殺されて召還されたのは、以前GANTZによって生き返り、100点をとって記憶を消されて解放された過去のメンバーだったのだ・・・


原作から離れるのだから当たり前だが、「GANTZ : PERFECT ANSWER」は、前編の世界観を留めつつも、かなり異なるムードを持つ作品となった。
前編では、突然理不尽な世界に放り込まれた、玄野と加藤という対照的な二人の主人公が、お互いに葛藤しつつも、生死を賭けた状況下で、それぞれの“戦う理由”を見つけてゆく物語だった。
観る前は、既に提示された様々な“謎”の答えを見つけつつ、玄野がより強大な星人を倒して、加藤を復活させる話になるのかと思っていたが、実はそうではない。
散りばめられた謎に答えを出すどころか、本作は冒頭から新たなる謎を次々に広げて行くのである。

シンプルだった前編に比べて、今回はストーリーラインも複雑だ。
星人との何時終わるとも知れぬ戦いを続けながら、恋人(?)の小島多恵と加藤の残された弟との穏やかな日常という二重生活を送る玄野の物語、GANTZ事件を追う公安刑事の重田正光と彼に情報を提供する謎の黒服集団の物語、過去にGANTZに召還され、その後100点をとって解放されたメンバーを、再びGANTZ部屋に連れ戻す鮎川映莉子の物語。
大雑把に言って、前半部分は謎が謎を呼ぶ形でこれら三つの物語の流れが平行し、逆に前作のウリであった星人との戦いは全く描かれない。
正直、最初の三十分くらいは、せっかくのカッコ良いバトルスーツの見せ場も無く、謎の風呂敷が広がり続けるだけなので、正直言って少々冗長。
これはチョイ厳しいかなあと思っていると、何と今度は死んだはずの加藤がピンピンして玄野の前に姿を現すのである。
訳もわからず喜ぶ玄野だが、GANTZの死亡者リストには相変わらず加藤が載ったままで、それどころか次なるターゲットとして指名されたのは、何故か星人ではなく玄野にとって誰よりも大切な小島多恵なのだ。
ここに来て、三つの流れは急激に一つに収束し、物語は一気呵成に動き出す。

要するに、今までやられっ放しだった星人サイドが反撃に出て、GANTZ部屋を探し始めたのである。
加藤も黒服集団も、正体は寄生獣の様に姿を自在に変えられる新手の星人で、自分の身が危ないとわかったGANTZは、過去に高得点を出した戦闘能力の高いメンバーを、その一人である鮎川映莉子を使って殺害する事で再召還したという訳だ。
だが、指令を伝えるためにGANTZが鮎川に送った、まるでミニチュアのGANTZの様な通信装置が、最後の召還予定者である小島多恵を呼ぶ前に、ニセ加藤の手に渡ってしまう。
これは予定の人物を全て召還(つまり殺害)した段階で、部屋に通じるとなるために、もしもニセ加藤が小島多恵を殺せば、彼にGANTZ部屋の場所がバレてしまうのである。
その為に、GANTZはメンバーにニセ加藤よりも先に、多恵を殺せという指令を出したという訳だ。
追い討ちをかけるように、GANTZの“電池”である玉男の寿命が尽きようとしており、もしもそうなれば、GANTZによって生かされているメンバーも消滅するという事実が明かされる。
児島多恵を殺した者に与えら得る点数は100点。
電池切れになる前に解放されるために、小島多恵を殺そうとするメンバーとそれを阻止しようとする玄野。
復活させた本物の加藤、前編ではあまり目立たなかった田口トモロヲ演じる鈴木ら、ごく僅かの仲間と共に、多恵を他のメンバーから守ろうとするが、そこに襲い掛かるのが黒服集団と彼らのボスキャラであるニセ加藤(どうやら前編の千手観音の中の人らしい)だ。
そう、今回のクライマックスは、人間VS人間VS星人という三つ巴の戦いなのである。

星人といっても、以前の田中星人やおこりんぼう星人とは違って、形やサイズは基本的に人間と変わらず、武器も日本刀なので、見た目のユニークさは劣るものの、スピーディな戦闘シーンはなかなかにパワフルな仕上がり。
戦う場所は、閉鎖された地下鉄の車中と、逆にバトルスーツの能力を最大限に生かした空中の逃走劇という、二つの対照的な舞台が用意されており、星人のボスキャラであるニセ加藤VS玄野と本物の加藤というビジュアル的なクライマックスも良く出来ていて、後半は見せ場の連続で飽きさせない。
アクションを支えるVFXは、十分に世界レベルのクオリティで、相変わらず日本映画離れした画作りを成功させており、ハリウッド映画を観慣れた目にも遜色を感じさる事は無い。
しかしながらテーマ的にも、(答えは殆ど描かれないにせよ)人類はなぜ戦うのかと言った問いかけや、生死を巡るエゴイズムと自己犠牲といった、シリアスな側面が強まった結果、星人たちのルックスも含めて、前編にあったようなとぼけたユーモアが失われてしまったのは少々残念だ。

そして遂にGANTZ部屋に星人が侵入し、最後の決戦の後に愛する者を失った玄野が、死にゆくGANTZに対して提案する究極の解決法とは・・・。
そう、この作品における「PERFECT ANSWER」とは、我々観客に向けて全ての答えを開示するという意味ではなく、あくまでも本作の主人公である玄野にとっての“完璧な解”であると受け止めるべきだろう。
謎解きという点では、そもそもGANTZとは誰が何のために作り、なぜ死者を召還するのかが全く明らかにならないし、敵である星人の正体も謎のままだ。
星人というからには異星人なのだろうけど、どこから来て地球で何をしているのか、なぜGANTZによって敵視されるのか、我々が知りたい殆どの“謎”に対して、本作は何の“ANSWER”も示してくれないのである。
ぶっちゃけると、単に広げすぎた風呂敷を畳めなくなって、ひたすら希薄化した内容を、何とか玄野に収束させたとも言えるのだが、本作をあくまでも不条理な状況に置かれた玄野計の物語と考えるならば、謎の部分はあえて放りっぱなしもアリかなあとは思う。
ただ個人的には、スケールの大きなSFアクションとして、前作に引き続き十分楽しめたが、「PERFECT ANSWER」というタイトルに対しては「う~ん、60%ANSWER位じゃないの?」という印象だ。
まあ全ての謎を映画で解いてしまうと、連載中の漫画の方が困ってしまうのかも知れないけれど。

前編では黒繋がりで「東京ブラック」を合わせたが、この二部作は広く海外でも公開されるらしい。
今回は公開が決まっている国一つ、ビールの本場ドイツから「ケストリッツァー シュヴァルツビア」をチョイス。
黒ビールらしい豊かでまろやかなコクと、適度な苦味を味わえる、ヨーロッパを代表する黒ビールの逸品だ。
美味しいドイツ料理と共にいただきながら、残された謎を語らいたい。

(ヒソヒソ)ところで、この映画の理屈だと、玄野の命が尽きる時に、生き返った人たちも結局皆消えちゃうんだよねえ?それとも彼らは解放された事になるのかな?

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