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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2・・・・・評価額1700円
2011年07月22日 (金) | 編集 |
最後は戦争だ!
2001年公開の第一作から、足掛け10年に渡って楽しませくれた、空前の大ヒットシリーズ「ハリー・ポッター」が遂に大団円を迎える。
前作「死の秘宝 PART1」で、流浪の旅に出た若き魔法使いたちを待ち受けるのは、魔法界の独裁者となったヴォルデモート。
ホグワーツ魔法学校を舞台にした最終決戦は、正に死力を尽くしたクライマックスとなっており、全ての謎が明らかになる物語もドラマチックな盛り上がりをみせる。
良くも悪くも、原作本の動く挿絵状態だった初期作品から、尻上がりに映画としてのクオリティを上げてきたシリーズは、最終章に至って遂に「LOTR」三部作以来のハイファンタジーの傑作となった。
※ネタバレ注意

ハリー(ダニエル・ラドクリフ)、ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)は、グリンゴッツ銀行のべラトリックス(ヘレナ・ボナム=カーター)の金庫に隠されていた四番目の分霊箱を奪い出すことに成功し、次なる分霊箱を探す為にホグワーツに向かう。
一方、魔法界の支配を進めるヴォルデモート(レイ・ファインズ)は、スネイプ(アラン・リックマン)をホグワーツの校長に据えるが、ハリーの帰還を知ったダンブルドア派の教師と生徒たちが反乱を起こし、学園に籠城する。
ヴォルデモートは、死喰い人の軍団を率い、圧倒的な戦力でホグワーツを包囲。
ハリーたちが五番目の分霊箱である“レイブンクローの髪飾り”を捜索する中、遂に戦いの火蓋が切って落とされる・・・


このシリーズが非常に特徴的なのは、物語のカラーまでもが登場人物と共に成長し、始まりと終わりでは全く違ったジャンルになっている事だろう。
ハリーたちが10歳でホグワーツに入学した時、物語は夢一杯の少年少女向け冒険ファンタジーだった。
やがて、恋の花咲く学園青春映画としての色彩が出て来た第三作「アズガバンの囚人」の頃から、宿命の敵であるヴォルデモートのダークな影が、シリーズを徐々に覆い始める。
そして第四作「炎のゴブレット」で、ヴォルデモートが復活を遂げると、 物語は数十年間に渡る魔法界の覇権を巡る戦いを描いた、壮大なサガへと変貌を遂げるのである。
世にファンタジー小説の名作は数多いが、劇中の登場人物が歳を重ねるのと共に、これほど物語のカラーが変わっていった作品は珍しいだろう。
そしてそれは映画版にも言え、シリーズ最終章となった「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 2」は、10年前の「賢者の石」とは似ても似つかない本格的なダークファンタジーとなっている。

暗黒に覆い尽くされた世界を象徴する様に、物語の大半をナイトシーンが占める。
数少ない昼間のシーンも常に曇り空で、太陽が燦々と照る様な描写は終盤まで皆無である。
その分、漆黒の世界を意識したスペクタクルな画作りがなされており、ビジュアル的なスケール感はシリーズでも随一の仕上がりだ。
特に、魔法のシールドに護られたホグワーツが、ヴォルデモート率いる死喰い人やトロルの軍勢に包囲され、無数のワンドから開戦を告げる光が放たれるシーンは圧巻。
ここからの最終決戦は、敵も味方もバタバタと倒れてゆき、これはもう戦争映画だ。
幼いホグワーツ生の死を描写するカットが象徴する様に、もはや子供の観客にはキツイ。
ファミリー向けと言うより、完全に大人向けの映画である。

10年間全8作品のクライマックスに相応しく、見せ場は満載
ホグワーツの戦い以外にも、ハーマイオニーがべラトリックスに化けて、グリンゴッツ銀行へ潜入するシークエンスや、巨大な白いドラゴンの背中に乗っての脱出劇、分霊箱を探して入った“必要の部屋”が炎に包まれ、箒に乗ったハリーたちが間一髪でドラコ・マルフォイらを救出する、ラピュタっぽいシークエンス(ここは重要な伏線でもある)など、派手なビジュアルがこれでもかという位に詰め込まれており、前編では間に合わなかった3D版も用意されている。
実写部分は後処理による所謂なんちゃって3Dではあるが、丁寧に処理されており、多くを占める3DCGの部分は当たり前だが立体効果も高く、なかなか迫力がある。
本作に関しては、2Dでも3Dでも、どちらを選んでも損はないだろう。
大人向け映画に相応しく、死地に赴くロンとハーマイオニー、ハリーとジニーのキスシーンもあるが、割と濃厚なロンたちに対して、付き合いの浅いハリーたちの方が若干あっさりだったりと結構演出が細かい(笑
そして「ヴォルデモートを打ち破る力を持つ者」として予言された“アナザー・ワン”であるネビル・ロングボトムが、シリーズ初期の地味キャラから、身長も精神力もビヨーンと成長し、大活躍するのも嬉しい。

ハリーとヴォルデモートの直接対決となった本作では、今まで小出しにされてきた様々な謎や人間関係も、全て明らかにされる。
もちろん厳密に言えば、膨大な原作からの描写不足は依然として残る。
例えばダンブルドアの弟妹の存在など、原作未読だと意味付けがよくわからないだろうが、総じて上手く誤魔化されており、違和感は最小限に抑えられていると思う。
蘇りの石の秘密、ハリーの守護霊の鹿の謎、ニワトコの杖の忠誠の行方などは、描写としてはやや物足りない部分もあるが、過去10年間に広げ続けた風呂敷をキッチリと畳んだのは大したものだ。
シリーズ8作中7作の脚本を手がけたスティーブ・クローブスと、終盤4作を手がけ、いわばシリーズの“クローザー”の役割を果したデヴィッド・イエーツ監督の手腕は高く評価されて良い。

特に、原作未読の多くの観客にとっては興味津々だったであろう、ダンブルドアとスネイプに関してはそれなりにキッチリと描かれていたのではなかろうか。
実際、この二人はシリーズ全体を通しての物語のキーパーソンでもあり、最終章でも大きな役割を演じる。
ダンブルドアは本当に死んだのか?セブルス・スネイプの正体は?
この辺りがどの様に処理されるのかは、原作既読者にとっても最も楽しみな部分だったが、二部作に分けた時間的余裕のおかげもあって、私的には大凡満足のいく形で映像化されていたと思う。
スネイプのハリーの母、リリーに対する生涯をかけた初恋の切なさは、正に男の純情。
彼は人生でたった一人愛したリリーの為に、ダンブルドアの二重スパイとして、ヴォルデモートに使え、その実密かにハリーを決定的な危機から守って来たのだ。
ハリーとヴォルデモートの物語がこのシリーズの表面だとすると、スネイプの秘められた愛の物語は裏面とも言える。
そう、「ハリー・ポッター」の影の主役は、実はセブルス・スネイプ先生なのである。

物語の19年後を描いたエピローグで、スネイプの真実を知ったハリーが、その想いにどう答えたかが明かされるシーンは、原作で読んで知っていても泣かされた。
このシーンは、ちょうど第一作のハリーたちのホグワーツへの旅立ちと、ループする様に構成されており、脈々と受け継がれる世代、そして彼らが織り成す終りなき物語の新章の始まりとしても感慨深い。
いつの日か、彼らの冒険にまた逢えますように・・・。

今回は10年8作に及ぶ、歴史的なファンタジー・シリーズの幕が下りるという事で、オックスフォード州ウイットニーで伝統的な製法を守り続けている老舗の醸造所、ウィッチウッド・ブルーワリー社から「ホブ ゴブリン」というマジカルな名を持つエールを。
原料は、醸造所近くのウィンドラッシュ川の天然水にモルトに酵母のみというシンプルな作りだが、ベースモルトに少量のチョコレートモルトをブレンドする製法が独特の味わいを生んでいる。
ダークエールは、高温多湿な日本の夏には少々重く感じる事もあるが、こちらはボディの濃厚さを残しながらもスマートで飲みやすく、亜熱帯の夜にも悪くない。

「ハリー・ポッター」の10年に乾杯!

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