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インシディアス・・・・・評価額1550円
2011年07月29日 (金) | 編集 |
恐怖が取り憑いているのは、この家?それとも・・・・?
殺人鬼ジグソウによって密室に監禁され、死のゲームを強要される二人の男を描いた「SAW」は、2004年に公開されるや旋風を巻き起こし、所謂不条理デス・ゲーム物の一大ブームを作り出した。
この作品を創造したのが、共に当時27歳だったジェームス・ワン監督と脚本・主演を兼ねたリー・ワネルである。
「インシディアス」は、彼ら二人が再びタッグを組み、更に低予算モキュメンタリーホラー「パラノーマル・アクティビティ」で脚光を浴びたオーレン・ペリがプロデュース参加した作品。
若き恐怖のスペシャリストたちが挑んだのは、意外にも古典的なお化け屋敷ホラーだ。
タイトルは「じわじわ広がる」とか「狡猾な」という意味だが、果たして屋敷に広がる恐怖の正体とは何なのか?
※一部ネタバレ注意

念願の屋敷を手に入れたルネ(ローズ・バーン)とジョシュ(パトリック・ウィルソン)の夫婦は、三人の子供達と共に引っ越してくる。
ところがある日、長男のダルトンが突然意識を失って、昏睡状態に陥ってしまう。
原因は不明で回復の兆しが見えないなか、家の中では怪奇現象が起こり始め、パニックに陥った一家は再度の引越しを決意する。
だが、引越し先でも怪奇現象は一向に収まらず、ルネは霊媒師を呼んで、原因の徹底究明に乗り出す。
そして明らかになった、ある驚くべき事実とは・・・・


結論から言うと、なかなか面白い。
中盤のあるシーンなど、思わずおしっこ漏らしそうになったよ。
ストーリー的にも凝っていて、このジャンルの作品としては久々の快作と言えるだろう。

映画は、いかにも幸せそうな一家が、古い屋敷に引っ越してくるところから始まる。
だが直ぐに、この屋敷がいわくつきの物件である事がわかる。
屋根裏の奇妙な気配、勝手に動く家具、赤ちゃん用の音声モニターから聞こえる不気味な声。
カンの良い人なら気付くだろうが、この辺りの展開は、「ポルターガイスト」の前半部分を思わせる。
共に77年生まれのワンとワネルにとって、校外の一軒屋を舞台にした82年製作のスペクタクル・ホラーの金字塔は、おそらく恐怖の原体験の一つなのだろう。
あの映画では、墓の上に住宅を建てられた事に怒った死霊たちが、幼いキャロル・アンを霊界へと連れ去るが、こちらでは小学生の息子ダルトンが、原因不明の昏睡状態に陥ってしまう。
キャロル・アンと違って肉体はそこにあるので、それが霊的な現象なのかどうかもはっきりしない。
その後も、家の怪異を敏感に感じ取るルネと、あくまでも常識で判断しようとするジョシュの間に亀裂が生じ、一家は精神的に追い込まれてゆく。
しかし、エスカレートし続ける怪奇現象は、遂に一家に家からの脱出を決断させるのである。

ところが、お化け屋敷から逃げ出して、状況が改善されるかと思いきや、引越し先の家にもまた不気味な影が忍び寄る。
呪われているのは家ではなく、“誰か”なのではという疑念。
ルネはプロの霊媒チームを呼び、徹底的に状況を検証し始めるのだが、この霊を科学的に計測しようとする“ゴーストバスターズ”も「ポルターガイスト」に登場したチームが元ネタだろう。
その結果、ダルトンの昏睡は、ある種の幽体離脱だという事実が判明する。
体から離れてしまったダルトンの魂は、どうやら様々な事情で帰れなくなっており、抜け殻となった肉体を、死霊たちが我が物にしようと狙っているという訳だ。
ここからは、一家を狙う死霊を出し抜き、霊界という人知の及ばない世界に囚われているダルトンを如何に救い出すかというクライマックスへと突入する。

ジェームス・ワンは古典的なお化け屋敷ホラーの素材を、80年代のスピルバーグ風味のレシピで料理し、更に90年代以降のJホラーのスパイスで仕上げている。
恐怖演出は、ハリウッド的な派手な画作りや、びっくり箱的な脅かしは控えめ。
陰影を生かした画面構成、恐怖に至る“間”と繊細な音響効果、さらにはコキコキと間接が軋む様な暗黒舞踏チックな動きをする、白塗りの死霊キャラクターなどは、明らかに「呪怨」「リング」といった日本映画の影響下にある。
ただし、詳しくは書けないが、ラスボス的な敵の造形などは、やはり西洋の作品である事を感じさせる物になっており、作り手の中にある恐怖映画の記憶がチャンポンされ、独特の世界観を生み出していると言えるだろう。

もっとも、この恐怖のごった煮的な作りは、良くも悪くも映画の輪郭をぼかし、イメージを極めて俗っぽい物にしているのも確かだ。
彼方此方に感じる既視感が、作品の独自性をやや薄めている印象は拭えない。
怖い事は怖いが最初からB級志向がありありで、個人的には元ネタと思しき「ポルターガイスト」や「シャイニング」と言った、既に古典となったホラーの名作に肩を並べるまでには至っていないと思う。
お約束の通り、一旦事が収まった後に二段オチがあるのだけど、Jホラーっぽいテイストのおかげで途中でどうなるか予測がついちゃったし・・・・。
ただ、父親のジョシュの過去が絡んできたり、物語的にも捻りがあって、夏の納涼映画としてはなかなかによく出来た作品だ。
「エルム街の悪夢」をはじめ、名バイブレイヤーとして多くのホラー映画に出演してきたリン・シェイ、「エンティティー 霊体」では幽霊にレイプされていたバーバラ・ハーシーら、脇の遊び心のあるキャスティングも楽しかった。

今回は、お化け屋敷で楽しんだ後のダメ押しに、鮮血を思わせる真っ赤なカクテル「デビルズ」をチョイス。
ポートワイン30ml、ドライベルモット30ml、レモンジュース2dashをシェイクしてカクテルグラスに注ぐ。
名前は凶悪そうだが、ポートワインのまろやかな甘みと、レモンジュースの酸味が爽やかな後味を演出する。
まあ、こっちの“悪魔”は、どちらかと言うと、大人の夜の甘い誘惑をイメージしてるんだろうけど。

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