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死霊館・・・・・評価額1650円
2013年10月18日 (金) | 編集 |
その恐怖は、実在する。

現代ハリウッド随一のホラーマイスター、ジェームズ・ワン監督が、1971年にロードアイランド州で実際に起こった事件を基に映画化したオカルト・ホラー。
購入した古い屋敷で怪奇現象に襲われた一家は、数々の心霊事件を解決していた著名な心霊研究家のウォーレン夫妻に助けを求める。
あの手この手で一家を追い詰めるお化け屋敷の支配者と、近代的な機器を駆使してその正体を突き止めようとする調査チームの攻防は実にスリリングで、かなり怖い。
「ミッション:8ミニッツ」のベラ・ファーミガと、ワン監督の前作「インシディアス」にも出演しているパトリック・ウィルソンが、実在のオカルトハンター、ウォーレン夫妻を演じる。

競売でロードアイランドの古い家を購入したロジャー・ペロン(ロビン・リビングストン)は、妻のキャロリン(リリ・テイラー)と三人の娘と共に引っ越してくる。
だが、新しい生活を楽しめたのもつかの間。
その家で奇妙な現象が次々と発生し、遂に家族に危害が及んだことから、一家はマスコミでも注目されていた心霊研究家のエド・ウォーレン(パトリック・ウィルソン)と妻で霊能者のロレイン(ベラ・ファーミガ)に助けを求める。
調査チームとともに屋敷を訪れた夫妻は、やがてその家に恐るべき呪いがかけられていることを突き止めたものの、家に巣食う邪悪な魂は、その狙いをキャロリンに定め、次第に彼女の心を支配してゆく・・・


パトリック・ウィルソンが、いつ悪魔にとり憑かれて凶悪化するのかとハラハラだったけど、いやそれは「インシディアス」の方だった。
どちらもジェームズ・ワン監督のオカルト映画で主演も一緒だが、米国では本作が今年の7月、「インシディアス 第二章」が9月と二ヶ月違いで公開され、連続ナンバー1の快挙を達成したそうな。

「インシディアス」シリーズと違って、こちらは実話との触れ込みだが、まあその是非を問うのは野暮というものだろう。
本作は極めてロジカルで良く出来た、お化け屋敷型オカルト・ホラーの秀作である。
あえて似た作品を上げるとすれば、それは「ポルターガイスト」ではないかと思う。
ジェームズ・ワン監督はよほどあの映画が好きだと見え、「インシディアス」でもお化けが家具を積み上げる悪戯描写の再現などでオマージュを捧げていたが、今回もストーリー構成やキャラクターに類似性が見られる。
前半は新居に引っ越してきた一家が超常現象に襲われ、後半心霊プロフェッショナルが登場して解決を図るのはもはやお約束のパターンとなったが、お化け屋敷という一般には現代科学の外側にあると考えられている不条理な現象に対して、最新の計測機器などを駆使して科学的・論理的アプローチでその正体をとらえようとするのも同じである。

面白いのは、本作では前半は奇妙な現象に襲われるペロン一家、後半は彼らを助けようとするウォーレン夫妻の視点で描かれ、完全に主役が入れ替わることだ。
物語のターニングポイントで視点が変わる作品はたまにあるが、うまくやらないと物語の腰が折れてしまう。
本作の場合は冒頭にウォーレン夫妻の担当した1968年の“アナベル事件”のエピソードを前段として配し、ラストでまた次の事件へと向かう事で、映画全体を「オカルトハンター夫妻の残した記録の一つ」という括弧でくくる事で全体の統一を維持している。

霊能力を持つロレインが、心霊事件に向き合うたびに命を削っているとうのも、いかにも米国的なリアリティだ。
アメリカ史上最も有名な心霊能力者は、やはりエドガー・ケイシーだろう。
彼は1945年に亡くなるまで、人々の求めに応じて能力を使ったが、特に多くの人が彼の力にすがった第二次世界大戦中の能力の酷使によって自らの死期を早めたと言われている。
その力が真か否かはともかく、ノブレス・オブリージュの考え方の強いキリスト教圏では、こういった能力を神から授かったギフトと捉え、わが身を削って人々に奉仕する霊能者が多いのは事実だ。
それ故にこの種の事件に関しても非常に多くの記録が残され、研究が行われており、本作の様な映画にも絵空事以上の説得力を付与しているのである。

原題の「The Conjuring」とは“霊的な呪文を唱える事”を意味するが、同時に“奇術”の事でもある。
本作で屋敷に巣食っているいるのは、悪魔化した魔女の呪いなのだが、原題が示唆する通り、とにかく過去のホラー映画に登場したどんな悪魔よりも恐怖の引き出しが多いテクニシャンである。
ポルターガイスト現象はもちろん、子供を夢遊病で操ったり、幻視によって恐ろしげな姿を見せたり、エクソシストよろしく憑依したり、果ては屋敷の外にまでその影響力を及ぼす最恐っぷりだ。
ペロン夫妻の視点で描かれる前半は、ただ訳もわからず恐ろしい現象に振り回される恐怖編
ウォーレン夫妻が屋敷の謎の正体に迫り、キャロリンを支配しようとする悪魔と対決する後半は、スペクタクル編という感じだろうか。

特徴的なのは、この種のオカルト・ホラーではたいていの場合若い娘がとり憑かれるのに対して、本作では悪魔のターゲットとなるのが一家の母親であるという事。
あのセイラム事件をルーツとし、この屋敷で非業の死を遂げた魔女は、自らの呪いの領域を犯す家族の母親に憑依し、自分の子供を殺させる事で残酷な復讐を遂げるのだ。
ここでウォーレン夫妻にも幼い娘がいるという設定が生きる。
映画は、子供に対する母の愛というもっとも崇高な感情を支配しようとする悪魔と、邪悪な魂に憑依されながらも必死に耐えるキャロリン、そして彼女を救おうとするロレインという二人の母親という明確な対立軸を持つに至り、にわかエクソシストをやる羽目になったエドも加わったクライマックスは、正に手に汗握るスリリングな対決となって大いに盛り上がる。

実にウェルメイドな本作に続編があるとすると、やっぱりラストで言及されていたあの映画のリメイクになるのだろうか。
一応あの事件は住人の金目当ての狂言説が有力となっているけど、真相は果たして?
それとも時代を遡って冒頭のアナベル事件をしっかり映像化するのも面白そうだ。
現在「ワイルド・スピード」の7作目を制作中のワン監督は、もうホラーは卒業と言っているそうだが、「是非とももう一本!」と、どうしても続編を願わずにはいられない、素晴らしい仕上がりである。

今回は、カクテルの「ディアボロ」をチョイス。
日本でディアボロといえばジャグリングなどで使う空中独楽の事だが、元々の語源は“悪魔”の意である。
ホワイト・ラム36ml、ホワイト・キュラソー12ml、ドライ・ベルモット12ml、アロマチック・ビターズ2dashをシェイクしてグラスに注ぎ、オレンジピールを飾る。
さっぱりとした爽やかな味わいは、怖いけどスッキリとした本作の後味にも通じる。

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