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ショートレビュー「1/11 じゅういちぶんのいち・・・・・評価額1650円」
2014年04月15日 (火) | 編集 |
“キラキラ”を取り戻そう!

なんと瑞々しく、繊細な映画だろう。
「1/11 じゅういちぶんのいち」にあるのは青春の苦悩、焦燥、渇望そして情熱と希望。
ここには、「桐島、部活やめるってよ」のあふれ出る熱気と、「虹の女神」の喪失の切なさが同時に存在し、尚且つ清浄でストイックな空気は独特の情感を醸し出す。
サッカーをモチーフに、少年たちの自らの居場所を巡る葛藤と、彼らを見守りつつ、自らも思い迷う少女たちのまぶしいこと!
心地よい映画的時間に浸り、おっさんの心にも静かな炎を灯されるオンリーワンの80分。
新鋭、片岡翔監督の会心の長編劇映画デビュー作だ。

原作コミックは未読。
物語の構成はちょっとユニークだ。
前半はサッカー部を作るために、必死で部員集めをする安藤ソラを中心とした青春群像劇
真摯にサッカーに向き合い、いつかプロになって世界一の“1/11”を目指すと語るソラの周りにいるのは、野球で挫折した越川凛哉やクラブチームのユースからドロップアウトして、なぜか今は演劇部に所属している野村瞬、写真オタクの柏木千夜子や演劇部部長の小田麻綾といった個性的な面々。
ある者はひたむきに好きなものに打ち込み、ある者は情熱をぶつける先を失ったり、見つけられなかったり、それぞれの葛藤を抱えている。
「自分の写真を撮ってくれ」と言う凛哉に、千夜子は首を横に振ってこう答える。
「(あなたは)キラキラしてない」
彼らはいつしかソラの持つ不思議な引力に引き付けられ、彼を合わせ鏡として自らの心と向き合い、やがて自分のいるべき場所を見出してゆくのである。

なるほど良い話だけど、ちょっとソラのキャラクターが出来過ぎじゃないかと思っていると、物語は後半思いもよらぬ方向へと展開する。
そこで語られるのは、才能に自信を失いサッカーをあきらめていたソラが、再びピッチに立つことを決意するまでの、少しだけ過去の物語。
ソラとある人物との奇妙な邂逅、そしてそのエピソード裏に隠された驚くべき種明かし。
筋立てとしてはたしてこの構成がベストなのか?という事は議論の余地があると思うが、物語上のご都合主義的な引っかかりが、ある種のミスリードとして機能し、後になってから感動を増幅しているのは紛れもない事実だ。
ソラは決して届かないある人の背中を懸命に追い、皆はそんなソラを見て、自分の青春を少しづつ良い方向へと導いてゆく。
過去からの風が現代へと優しく語りかけ、物語が未来へと向かって力強く走り出す終盤の静かなカタルシスは、実に映画的である。

「1/11 じゅういちぶんのいち」は、どこからどう見ても低予算の小品だ。
ストーリーとテリングにはぎこちなさが残り、若い俳優たちは殆どが知らない顔で、正直なところ演技も皆が上手いとは言い難い。
しかしこの映画には、どんな超大作にも負けない、青春のキラキラがたっぷりと詰まっているのである。
スクリーン上で葛藤し、躍動する若者たちの姿と、彼らと共に苦闘したであろう作り手が込めたこぼれんばかりの熱い想いは、感涙を誘うには十分だ。
決して器用な作品ではないが、観た人に長く愛され、語り継がれる、忘れられない一本になるだろう。
ああ、でもこの映画には高校生のころに出会いたかったな!

若々しい本作には「フレッシュ」をチョイス。
オリオンビールが主催したアガイティーダカクテルコンペティションで、沖縄ハーバービューホテルの野倉清隆氏が作った創作カクテル。
「いきいきとした朝日は、フレッシュな気持ちにさせてくれる!まるで挑戦し続けるあなたのように」とは正に本作にピッタリだ。
アガイティーダ30ml、フレッシュグレープフルーツジュース30ml、ライムシロップに浸したパイナップル少量をブレンダーにかけ、グラスに注ぎミントの葉でデコレーション。
アガイティーダはシークァーサーの果皮をアルコールで漬け込み蒸留したスピリッツに泡盛をブレンドしたもので、フワリと立ち上るフルーティな香りが心地良い。
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