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プレーンズ2/ ファイアー&レスキュー・・・・・評価額1650円
2014年07月24日 (木) | 編集 |
火の玉レーサーの勇気。

ピクサー・アニメーションスタジオの「カーズ」シリーズから生まれ、世界観を共有するスピンオフ、「プレーンズ」の第二弾。
全体に子供向けを意識したやや緩い展開から、世評はあまり良くなかった前作だが、もともと飛行機好きということもあって私は結構楽しめた。
今回もそこそこかなあと、正直あまり期待せずに鑑賞したのだが、ななななんと前作より数段面白いじゃないか!
片田舎の農薬散布機からエアレーサーへと華麗なる転身を果たしたダスティが、今回は勇敢な消防飛行機となって最悪の森林火災に挑む。
脚本は前作のジェフリー・M・ハワードが続投、監督はOVAの「ティンカー・ベルと輝く羽の秘密」のボブス・ギャナウェイにバトンタッチ。
小さなお友だちだけでなく、大きなお友だちでも十分楽しめるスカイ・アクションの快作だ。

平凡な農薬散布機からエアレーサーとなったダスティ(デイン・クック/瑛太)は、連戦連勝を重ね、今や世界的なスーパースター。
故郷のプロップウォッシュ・ジャンクションで開かれるイベントも、ダスティが出場するだけで予約が殺到し、小さな街の住人たちは大喜びしている。
ところが、訓練中にギアボックス破損し、ダスティはエンジンをレッドゾーンまで回せなくなってしまう。
おまけに無理な飛行をして空港で火事を引き起こした結果、消防士をもう一人雇わないとプロップウォッシュの空港が閉鎖されてしまう事に。
悩んだダスティは自分が消防士の資格をとって、空港を救おうとするのだが・・・


「カーズ」のスピンオフなのにピクサーではなくディズニーで公開され、ブランド・アイデンティティの危機が云々された前作だが、もともとコックピットのウィンドが“目”になっている飛行機を主人公としたのは、1943年のディズニーの古典オムニバス映画「ラテン・アメリカの旅」の1エピソード、「小さな郵便飛行機 ペドロ」が元祖だと思う。
その後、この表現は地面に降りて「青い自動車」のスージーなどに受け継がれ、長い歳月が経った後で「カーズ」、そしてこのシリーズが生まれた訳だが、「プレーンズ」は「カーズ」のスピンオフであると同時に、「ペドロ」を継承する作品でもあるのだ。
本作がピクサーではなく、ディズニー作品として製作されたのは、歴史を振り返れば別にアイデンティティの混乱とは言えまい。

農薬散布機からエアレーサーに転身し、大成功したダスティが今回直面するのは、アスリートの悲哀。
世界的なレーサーとして栄光の絶頂を極め、故郷プロップウォッシュ・ジャンクションの英雄となった彼は、ギアボックスの故障からエンジンを全開にすることが出来なくなってしまう。
仲間たちが必死にパーツを探してくれるが、旧式のために何処にも見つからず、複雑過ぎる構造ゆえに修理もままならない。
一生懸命努力して、大切な仲間にも恵まれて、これ以上無いほど幸せだったのに、終わりは唐突にやってくる。
機械(キャラクター)の持つ長い歴史(人生)の中で、何らかの夢を追った者に必ずやってくる挫折とどう向かい合うかは、「カーズ」からはじまるシリーズの裏テーマと言っても良いと思う。
今まではドク・ハドソンやスキッパー・レイリーと言った、サブのキャラクターが主に担ってきた役割を今回は全面に出し、主人公自身のテーマとした訳だ。

もはやレーサーとして飛ぶことはできない、しかしだからと言って元の農薬散布機に戻る訳にもいかない。
それはダスティにとって後退であり、敗北にほかないからだが、ならば何か別の生き方を見つけるしか道はない。
そんな苦悩するアスリートは、結果的に自分が引き起こしてしまった故郷の危機を救うために、消防飛行機に志願することになるのだ。
消防士資格をとるために、ダスティがやって来たのは、ヨセミテにイエローストーンをミックスした様な、自然豊かな国立公園ピストン・ピーク。
ここでの新たな仲間たちは、皆生粋の消防飛行機ではなく、ダスティ同様に過去に別の職業を持っていた転職組だ。
軍用機だったり、貨物機だったり、はたまた人気ドラマの俳優ヘリだったりと様々だが、共通するのは過去は過去として、今を懸命に生きていること。

格納庫の壁には過去に消防隊に所属した飛行機たちの写真が貼ってあるが、そこに写真がある者は、消火活動中に墜落して戻らなかった、即ち殉職した者たちだ。
明日、突然自分の存在が消えてしまうかもしれない、世界一過酷で厳しい環境。
そこでは過去に囚われて感傷に浸っている暇など無い。
はじめはレーサーへの未練や、プライドが邪魔をして、チームプレーに徹する事が出来ないダスティだが、他人の命を救うために、自分の命を惜しまない仲間たちの姿を見ているうちに、彼もまた徐々に変わってゆく。
世界一速く飛ぶことと同じくらい一生懸命になれる、自分の人生をかけられるもう一つの生き方を見出すのだ。
えてして思い通りにならない人生だけど、自分の出来ること、すべきことを精一杯やればおのずと道は開けてくるし、人生は決して一本道ではない事をダスティは、いや彼を通して観客もまた知るのである。

ドラマの充実と比例して、ビジュアル的にも完成度は高い。
消防飛行機の活躍を描いた作品というと、スピルバーグの「オールウェイズ」が印象深いが、本作の描写も実写さながら。
燃え盛る森林火災に、消防飛行機たちが命がけで突っ込んでゆくアクション・シークエンスは迫力満点だ。
こちらは車オタクのジョン・ラセター監督作品ほどマニアックさが前に出ることは無いが、ディテールは細かいところまで実に詳細に描写され、飛行機ものとしても満足度は相当に高い。
ギミック好きの私は、サンダーバード2号チックなシコルスキーCH-54タルへが大好きなので、結構重要な役での登場が嬉しかった。
ネーミングの元となったワイアンドット族の酋長と同様に、先住民として描写されてるあたり芸が細かい。
しかしこれ、メインターゲットが子どもだからだろうけど、吹き替え版しかないのは昨今のマーケット事情を考えればまあ仕方がないとしても、3D版が用意されていないのは残念だ。
飛翔感たっぷりのスカイ・アクションは、2Dで観ても立体効果抜群なのは想像出来るし、本国ではちゃんと3D版があるのに、日本ではBlu-ray発売までおあずけとは悲しい過ぎる。
三部作の最終作では是非3Dを劇場で楽しめる様にして欲しい。

そうそう、まさかの「CHiPs」ネタは世代的にツボで、そういえばあの二人ドラマ終了後は殆ど見なくなっちゃったけど、今なにやってるんだろうと思ったら、どうやら俳優業は続けている様だ。
さすがに消防士に転職は無いか。

今回は飛行機の次はロケットかも?という事でカリフォルニアのワインどころとして知られるソノマ・カウンティの地ビール、ベアリパブリック・ブリューイングの「レッド・ロケット」をチョイス。
旨味と独特の香りが舌と喉にしっかりと染み込み、ホップ感も適度に強いスコティッシュ・レッドエール。
この会社はレース活動をしていて、「RACER 5」というカッコ良いラベルのデザインが特徴的な、インディア・ペールエールもある。
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