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2015年03月12日 (木) | 編集 |
花とアリスの少女探偵団。
岩井俊二監督が2004年に発表した実写映画、「花とアリス」のアニメ版前日譚。
なるほど、これは面白い試みだ。
元々この作品はキットカットの日本発売30周年を記念して、2003年にウェブ配信された短編版がオリジン。
その翌年長編版が劇場公開された訳だが、当時10代で主人公の花とアリスを演じた鈴木杏と蒼井優も今や二十代後半の大人の女性。
共に童顔で実年齢より若くは見えるものの、さすがに実写版より若返って中学生役をやるには無理がある。
しかし、アニメなら俳優が歳を重ねても自由に時を遡れるのだ。
実写映画で絵コンテを描く演出家が極めて少なく、即興性が重んじられる日本映画において、珍しく画的にキッチリと決め込まれ、デザイン性の強い岩井俊二の作風は、アニメ表現との親和性が高い。
本作も、二次元になっても、まごう事なき岩井映画。
「花とアリス」の世界観はしっかりと継承されており、むしろ「あれ?これって最初からアニメだっけ?」って錯覚する位に違和感が無い。
キャラクターは実際の俳優に似せてデザインされ、セリフも通常のアフレコでは無く、先に声を録ってから、音に合わせて画を作り込んでゆくプレスコ。
これだと画に縛られずに、自由な演技が出来る。
アニメーションは、フレームレートの低いリミテッド感の強いスタイルだが、これはおそらく劇中のあちこちで使われているスローモーション表現を、きちんとスローモーションと認識させるためでもあるのだろう。
本作で描かれるのは花とアリス、初めての出会い。
石ノ森学園中学校に転向してきたアリスは、1年前に3年1組の教室で「ユダが、4人のユダに殺された」という奇妙な噂を聞かされ、事の真相を知っているのが、“花屋敷”と呼ばれる隣家に引きこもっている花だと知る。
学校の怪談に導かれる様にして出会った二人は、殺人事件ならぬ花が引きこもる切っ掛けとなった、切ない思い出の真相を追い、小さな冒険の旅に出る。
果たして“ユダ”は生きているのか、死んでいるのか。
そう、これはある意味現代日本を舞台とした「スタンド・バイ・ミー」であり「MUD-マッド-」的な作品。
対照的な二人のユーモラスな掛け合いもテンポよく、適度な緩さをもって展開するプチミステリは、少女たちのささやかな成長物語として昇華される。
「花とアリス」以降の10年、ドキュメンタリーや短編はあるものの、長編劇映画は僅か2本と、岩井俊二はすっかり寡作な人になってしまった。
前作の「ヴァンパイア」は正直ピンと来なかったが、本作はファンが観たかった岩井俊二だと思う。
もちろん、ドキュメンタリーやチャレンジングな企画も良いけど、こういうのもたまに観せてくれると嬉しい。
前日譚ゆえに、実写版を観ていなくても特に問題無し。
今度はまた実写に戻って、大人になった花とアリスの物語も観てみたい。
ちなみに、この映画でも黒木華が花とアリスの担任役なんだけど、最近の一月だけで「ソロモンの偽証」「幕が上がる」と、彼女が主人公の先生役を演じてる映画を3本も観た。
凄いのは、そのどれもが全く違ったキャラクターになっている事。
正にカメレオンで、彼女の演技の振り幅の広さは、観ていて痛快に感じるほどだ。
冬の一夜の冒険は寒そうだったので、今回は暖かいホットカクテル「ホット・カルーアミルク」をチョイス。
カルーア30mlを入れたマグカップに、暖めたミルク適量を注ぎ、お好みでホイップクリームやシナモンパウダーなどを加えて完成。
コーヒー牛乳っぽい甘いカクテルで、飲むと体がホカホカしてくる。
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岩井俊二監督が2004年に発表した実写映画、「花とアリス」のアニメ版前日譚。
なるほど、これは面白い試みだ。
元々この作品はキットカットの日本発売30周年を記念して、2003年にウェブ配信された短編版がオリジン。
その翌年長編版が劇場公開された訳だが、当時10代で主人公の花とアリスを演じた鈴木杏と蒼井優も今や二十代後半の大人の女性。
共に童顔で実年齢より若くは見えるものの、さすがに実写版より若返って中学生役をやるには無理がある。
しかし、アニメなら俳優が歳を重ねても自由に時を遡れるのだ。
実写映画で絵コンテを描く演出家が極めて少なく、即興性が重んじられる日本映画において、珍しく画的にキッチリと決め込まれ、デザイン性の強い岩井俊二の作風は、アニメ表現との親和性が高い。
本作も、二次元になっても、まごう事なき岩井映画。
「花とアリス」の世界観はしっかりと継承されており、むしろ「あれ?これって最初からアニメだっけ?」って錯覚する位に違和感が無い。
キャラクターは実際の俳優に似せてデザインされ、セリフも通常のアフレコでは無く、先に声を録ってから、音に合わせて画を作り込んでゆくプレスコ。
これだと画に縛られずに、自由な演技が出来る。
アニメーションは、フレームレートの低いリミテッド感の強いスタイルだが、これはおそらく劇中のあちこちで使われているスローモーション表現を、きちんとスローモーションと認識させるためでもあるのだろう。
本作で描かれるのは花とアリス、初めての出会い。
石ノ森学園中学校に転向してきたアリスは、1年前に3年1組の教室で「ユダが、4人のユダに殺された」という奇妙な噂を聞かされ、事の真相を知っているのが、“花屋敷”と呼ばれる隣家に引きこもっている花だと知る。
学校の怪談に導かれる様にして出会った二人は、殺人事件ならぬ花が引きこもる切っ掛けとなった、切ない思い出の真相を追い、小さな冒険の旅に出る。
果たして“ユダ”は生きているのか、死んでいるのか。
そう、これはある意味現代日本を舞台とした「スタンド・バイ・ミー」であり「MUD-マッド-」的な作品。
対照的な二人のユーモラスな掛け合いもテンポよく、適度な緩さをもって展開するプチミステリは、少女たちのささやかな成長物語として昇華される。
「花とアリス」以降の10年、ドキュメンタリーや短編はあるものの、長編劇映画は僅か2本と、岩井俊二はすっかり寡作な人になってしまった。
前作の「ヴァンパイア」は正直ピンと来なかったが、本作はファンが観たかった岩井俊二だと思う。
もちろん、ドキュメンタリーやチャレンジングな企画も良いけど、こういうのもたまに観せてくれると嬉しい。
前日譚ゆえに、実写版を観ていなくても特に問題無し。
今度はまた実写に戻って、大人になった花とアリスの物語も観てみたい。
ちなみに、この映画でも黒木華が花とアリスの担任役なんだけど、最近の一月だけで「ソロモンの偽証」「幕が上がる」と、彼女が主人公の先生役を演じてる映画を3本も観た。
凄いのは、そのどれもが全く違ったキャラクターになっている事。
正にカメレオンで、彼女の演技の振り幅の広さは、観ていて痛快に感じるほどだ。
冬の一夜の冒険は寒そうだったので、今回は暖かいホットカクテル「ホット・カルーアミルク」をチョイス。
カルーア30mlを入れたマグカップに、暖めたミルク適量を注ぎ、お好みでホイップクリームやシナモンパウダーなどを加えて完成。
コーヒー牛乳っぽい甘いカクテルで、飲むと体がホカホカしてくる。

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