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ショートレビュー「パディントン・・・・・評価額1650円」
2016年01月21日 (木) | 編集 |
「他人の家」で、暮らすには。

ペルーの山奥からロンドンへやって来た、言葉を喋るクマのパディントンが、安住の「家」を探して、居候先のブラウンさん一家と大騒動を巻き起こす。
半世紀以上にわたって愛されている、マイケル・ボンド原作の児童文学、「くまのパディントン」初の実写映画化である。

どこか「メリー・ポピンズ」を思わせる、とても暖かくて可笑しいブリティッシュファミリームービーだ。

主人公のパディントンはもちろんキュートだが、人間キャラもいい。

家族を愛するあまり石頭になってしまった父ヘンリーや、幼少期の心の傷からパディントンを狙うニコール・キッドマン演じる剥製師のミリセントなど、物語の背景にあるのは父性のキーワード。
そういえば、「ウォルト・ディズニーの約束」で描かれた様に、「メリー・ポピンズ」も本当は子供たちではなく、厳格すぎるお父さんを救いに来るのだった。
イギリスのオヤジたちは、伝統的にコチコチなのだろうか。


それにしてもキッドマンは悪役やる時、本当に楽しそう。
今作ではパディントンの居場所を探す物語と共に、彼をどうしても剥製にしたくてストーカーと化するミリセントととの攻防戦が描かれるのだが、何気にこれがキッドマンの元夫であるトム・クルーズの代表作、「ミッション・インポッシブル」シリーズのパロディになってるのは、イギリス流のちょいシニカルなジョークなのか(笑
いずれにしても、このパートが本作に華のある娯楽映画としての「面白さ」を付与している。

しかし、この作品が単なるキッズ映画の枠を超えて秀逸なのは、異文化との出会いと葛藤を、とても客観的に分かりやすく描いている事だ。
イギリスには、本来クマはいない。
これはペルーの故郷を災害で失ったパディントンが、安住の地を求めてイギリスにやって来て、カルチャーギャップを体験する話であり、主人公をある種の難民ととらえると、すごくタイムリー。
本国公開は2014年の11月なので、制作時期を考えれば偶然なのだろうけど、中東の争乱によるヨーロッパへの難民急増に合わせたようなテーマである。
不慣れな暮らしに失敗を繰り返すパディントンを、好きな人間も嫌いな人間も出てくるが、それぞれの感情にはちゃんと理由があり、パディントンもまた上手くいかなくても紳士的に、正しい行動をしようと努力する。

ここには異文化の衝突による葛藤と、その解消が描かれており、「他人の家」にやって来る難民も、彼らを受け入れる方も、いかに考え、ふるまうべきなのか、示唆するところの多い作品だ。

ブラウンさんの家の吹き抜けの壁画を、家族の心象のアニメーションにするなど、工夫が凝らされたビジュアルセンスも光る。

小さな子供にも安心して見せられ、大人は童心に帰って楽しめる秀作だ。

しかし日本公開まで1年以上の時差は、さすがに待ちくたびれた。
2017年の公開がアナウンスされている続編は、もうちょっと早く見せて欲しい。

今回は、主人公の名前と一字違い、マンチェスターの「ボディントン・パブ・エール」をチョイス。
綺麗なアンバー色にクリーミーな泡が特徴の、典型的なイングリッシュペールエール。
比較的ライトな味わいで、喉越しもスムーズ。
この種のペールエールの中では、かなり飲みやすさに振ったつくり。
パディントンもそのうちイギリスの飲んべえ文化に染まるのだろうか。

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