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2016年07月15日 (金) | 編集 |
その恐怖は、どこまでも追ってくる。
実在の心霊研究家、ウォーレン夫妻の恐怖事件簿を描くシリーズ第二弾。
素晴らしい出来栄えである。
現役屈指のホラーマイスター、ジェームズ・ワンが脚本を読んで、ホラー映画卒業宣言を撤回してまで監督しただけのことはある。
個人的には一作目より怖かったし、10年代オカルト・ホラー映画のベスト、と言って良と思う。
今回俎上に載せられるのは、1977年にイギリス、エンフィールドのハーパー家で起こった、史上最長の期間に起こったポルターガイスト現象として知られる、世にも奇怪な事件。
母親と四人の子供たちが住むごく平凡な公営住宅に、ここは自分の家だと主張する老人の霊が現れ、11歳の次女・ジャネットに憑りつくと、暴力的なポルターガイスト現象を繰り返し起こし、家族を恐怖に陥れるのである。
物語の構成は前作を踏襲し、冒頭に映画の「悪魔の棲む家」シリーズで知られるアミティビル事件がさらっと描かれて、その後エンフィールドの事件へと移る。
前半1時間はウォーレン夫妻は事件に絡まず、エンフィールドの霊現象推移を見せるだけで展開し、後半夫妻が助けを求められてイギリス入りすると、バラバラだった要素が一気に収束してくるのである。
本作で特徴的なのが、前作のアナベル人形と異なり、アミティビルで起こった事がただの前振りではなく、しっかり本番にリンクしていること。
それは前作から引き継だテーマである、“ギフト”を与えられた者の宿命的葛藤、ノブレス・オブリージュと家族のあり方に関わってくる。
ウォーレン夫妻、特に霊視能力を持つ妻のロレインは、アミティビル事件で懐疑派の論客からインチキ呼ばわりされただけでなく、現場に巣食っていた“何か”に付き纏われてしまうのである。
その邪悪な存在に気付いた彼女は、自分の能力がいつか家族を危険に陥れるのではないかと疑い、心霊事件に深くかかわることに及び腰になっているのだ。
ところが、エンフィールドの事件を教会が救済の対象にするか否かの調査の為、3日間という約束でイギリスを訪れると、彼女はジャネットにもう一人の自分を見てしまう。
警官を含む幾人もの証人がいるにもかかわらず、事件は貧困に苦しむハーパー家が世間の同情を買うためのでっち上げという噂が絶えず、ジャネットは人間と悪霊両方から苦しめられている。
霊視能力という“ギフト”と悪霊に憑りつかれるという境遇の差はあれ、霊現象に関わった者として他人には見えない存在に人生を狂わされるという葛藤は共通。
その苦しみから救ってくれるのは、自分を信じ愛してくれて、さらに”頼りになる”生きている人間なのである。
ロレインにとって、それは夫のエドであり娘のジュディ。
今絶望の底にいるジャネットは、家族から十分に愛されているが、それだけでは悪霊からは救われない。
彼女にとって”頼りになれる”のは、能力を持った自分だとロレインは考える。
他人に理解してもらえない絶望を抱えた人間が求めるのは、結局信頼と愛に支えらえれた行動というのは王道。
単に怖いだけじゃなく、人間ドラマとしても見応えがある。
家に巣食う悪霊の正体にも、アミティビルと絡ませた一捻りがあり、134分という長尺を全く飽きさせずに見せ切るのはさすが。
ジェームズ・ワンは「ワイルド・スピード SKY MISSION」で、決してホラーだけじゃない才能を見せつけたが、やはり次なる恐怖も期待したくなる。
とりあえず「アクアマン」は降板しないみたいなので、「ロボテック」の後でいいから「死霊館3」をお願いします。
今回は「デビルズ」をチョイス。
ポートワイン30ml、ドライ・ベルモット30ml、レモン・ジュース2dashをステアして、グラスに注ぐ。
名前は怖いが、実はまろやかで優しい味わいのカクテル。
ポートワインの甘さと、レモンの爽やかさが絶妙なバランスをもたらしている。
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実在の心霊研究家、ウォーレン夫妻の恐怖事件簿を描くシリーズ第二弾。
素晴らしい出来栄えである。
現役屈指のホラーマイスター、ジェームズ・ワンが脚本を読んで、ホラー映画卒業宣言を撤回してまで監督しただけのことはある。
個人的には一作目より怖かったし、10年代オカルト・ホラー映画のベスト、と言って良と思う。
今回俎上に載せられるのは、1977年にイギリス、エンフィールドのハーパー家で起こった、史上最長の期間に起こったポルターガイスト現象として知られる、世にも奇怪な事件。
母親と四人の子供たちが住むごく平凡な公営住宅に、ここは自分の家だと主張する老人の霊が現れ、11歳の次女・ジャネットに憑りつくと、暴力的なポルターガイスト現象を繰り返し起こし、家族を恐怖に陥れるのである。
物語の構成は前作を踏襲し、冒頭に映画の「悪魔の棲む家」シリーズで知られるアミティビル事件がさらっと描かれて、その後エンフィールドの事件へと移る。
前半1時間はウォーレン夫妻は事件に絡まず、エンフィールドの霊現象推移を見せるだけで展開し、後半夫妻が助けを求められてイギリス入りすると、バラバラだった要素が一気に収束してくるのである。
本作で特徴的なのが、前作のアナベル人形と異なり、アミティビルで起こった事がただの前振りではなく、しっかり本番にリンクしていること。
それは前作から引き継だテーマである、“ギフト”を与えられた者の宿命的葛藤、ノブレス・オブリージュと家族のあり方に関わってくる。
ウォーレン夫妻、特に霊視能力を持つ妻のロレインは、アミティビル事件で懐疑派の論客からインチキ呼ばわりされただけでなく、現場に巣食っていた“何か”に付き纏われてしまうのである。
その邪悪な存在に気付いた彼女は、自分の能力がいつか家族を危険に陥れるのではないかと疑い、心霊事件に深くかかわることに及び腰になっているのだ。
ところが、エンフィールドの事件を教会が救済の対象にするか否かの調査の為、3日間という約束でイギリスを訪れると、彼女はジャネットにもう一人の自分を見てしまう。
警官を含む幾人もの証人がいるにもかかわらず、事件は貧困に苦しむハーパー家が世間の同情を買うためのでっち上げという噂が絶えず、ジャネットは人間と悪霊両方から苦しめられている。
霊視能力という“ギフト”と悪霊に憑りつかれるという境遇の差はあれ、霊現象に関わった者として他人には見えない存在に人生を狂わされるという葛藤は共通。
その苦しみから救ってくれるのは、自分を信じ愛してくれて、さらに”頼りになる”生きている人間なのである。
ロレインにとって、それは夫のエドであり娘のジュディ。
今絶望の底にいるジャネットは、家族から十分に愛されているが、それだけでは悪霊からは救われない。
彼女にとって”頼りになれる”のは、能力を持った自分だとロレインは考える。
他人に理解してもらえない絶望を抱えた人間が求めるのは、結局信頼と愛に支えらえれた行動というのは王道。
単に怖いだけじゃなく、人間ドラマとしても見応えがある。
家に巣食う悪霊の正体にも、アミティビルと絡ませた一捻りがあり、134分という長尺を全く飽きさせずに見せ切るのはさすが。
ジェームズ・ワンは「ワイルド・スピード SKY MISSION」で、決してホラーだけじゃない才能を見せつけたが、やはり次なる恐怖も期待したくなる。
とりあえず「アクアマン」は降板しないみたいなので、「ロボテック」の後でいいから「死霊館3」をお願いします。
今回は「デビルズ」をチョイス。
ポートワイン30ml、ドライ・ベルモット30ml、レモン・ジュース2dashをステアして、グラスに注ぐ。
名前は怖いが、実はまろやかで優しい味わいのカクテル。
ポートワインの甘さと、レモンの爽やかさが絶妙なバランスをもたらしている。

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