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2016年08月18日 (木) | 編集 |
ついでに、男社会をバスターせよ!
1984年の大ヒット作、32年ぶりのリブート。
この年の冬休みは「ゴーストバスターズ」「ゴジラ(1984版)」「グレムリン」の3本が興行街を盛り上げ、頭文字をとって「3G決戦」などと言われていたものだ。
現代とは逆に洋高邦低の時代で、結果はアメリカでの勢いそのままに41億円の配給収入を上げた「ゴーストバスターズ」が年間トップとなった。
時代は巡り、奇しくも「シン・ゴジラ」と「ゴーストバスターズ」の最新作が、再び同時期公開となったが、どちらも旧作を大いにリスペクトしつつ、物語的には無かったことになってるのも面白い偶然。
大ヒット中の「シン・ゴジラ」は、見事なモダナイズに成功したが、こちらはどうか?
米国では賛否両論だったが、期待以上の仕上がりだと思う。
冴えない科学者3人プラス新人社員の4人が、幽霊退治の会社を作ってNYを救うという基本部分は一緒。
一番の違いは男女逆転のキャスティングなのだが、さすが女性コメディの達人ポール・フェイグだ。
ジェンダーチェンジは思いのほか上手くいっていて、時代の変化を感じさせながら旧作の欠点を修正することに成功している。
旧作はビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、ニック・モラニス、さらにヒロインにシガニー・ウィーバーと当時全盛期を迎えていた人気者たちが集い、お祭り映画として楽しいのは確か。
リチャード・エドランドが手がけたVFXも見応えがあったが、肝心の物語がゆる過ぎ、とっ散らかり過ぎて、いまひとつ乗れなかった。
ハリウッド映画には、日本人からすると「なぜこれが大ヒットして、なおかつ(本国の)批評も良いんだ?」という作品がたまにあるが、旧作もその一つだと思う。
当時の日米の批評でもアメリカでは賛が先行、日本ではどちらかといえば否が優勢だったと記憶している。
日本の批評家は「アメリカンギャグの笑いにくさ」に言及してる人が多かったが、この辺りはまあ、映画に求めるものの違いだと思う。
新作は32年間の脚本理論の進化を反映し、まず旧作の要素を取捨選択しつつ物語をシンプルかつメリハリのあるプロットラインに集約。
クリスティン・ウィグとメリッサ・マッカーシーの「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」コンビを軸にキャラを立て、マッドサイエンティストっぷりが最高のケイト・マッキノン、旧作のアーニー・ハドソンに当たるレスリー・ジョーンズとの掛け合いも楽しく、大いに笑わせてくれる。
幽霊退治のガジェットの種類が増えたのも、アクション演出の多様化につながっていて上手い。
ニューヨークのインフレと家賃高騰を背景に、嘗ては古い消防署の建物だったゴーストバスターズのオフィスが、チャイナタウンのレストランの二階に格下げになっていたり、旧作に引っ掛けたディテールの数々も良いアクセントだ。
しかし、本作で一番美味しいのは、クリス・ヘムズワースだろう。
”神”を演じられるくらいマッチョでイケメン、観賞用としては最高のクリヘムが演じるのは、徹底的におバカな受付男子。
この役は、ハリウッドの男性原理的ステロタイプの典型である、グラマラスなブロンドビューティーの逆転版。
「かわいくてお尻と胸の大きな女の子は、ちょっとバカなくらいが丁度良い」という、前時代的価値観を裏返して見せることで、男性作家は自虐的な笑いに転化させているのである。
クリヘムだけでなく、男たちは総じてろくなキャラが出てこないが、その分アホな男たちの支配する理不尽な社会で、居場所を求めて奮闘する四人の活躍が際立つ。
時代の空気を反映し、昨年あたりから急速にハリウッドのメインストリームとなってきた、男女逆転、あるいは男女同権のエンターテイメントの隊列に、「ゴーストバスターズ」も加わったというワケだ。
旧作を知らなくても十分に面白いと思うが、中年以上の世代にはオリジナル・キャストや馴染のゴーストたちがどこに出てくるかもお楽しみ。
再びクリヘム大活躍のエンドクレジット後にもおまけの小ネタがあるが、これはちょっと旧作を知らないと分からないだろう。
アメリカでは旧作ほどヒットしなかった様だが、続きを期待したい快作となった。
ちなみにこれ、立体演出にユニークな工夫がされているので、3D版を鑑賞する人はできればデフォがビスタサイズのスクリーンを選んでほしい。
2D版ならシネスコ固定でもOKだ。
今回は、劇中で人生(?)を謳歌していたゴースト、スライマーと同じ鮮やかな緑のカクテル「グリーンハット」をチョイス。
氷を入れたタンブラーに、ドライ・ジン25ml、クレーム・ド・ミントグリーン25ml、ソーダ適量を注ぎ、軽くステアする。
辛口のジンとミントの清涼感で、口に含むと一気に涼しくなる、夏向けのカクテルだ。
炭酸ジュースのように軽く飲めるが、アルコール度数はそれなりなので、飲み過ぎると真夏のゴーストを見るかもしれない。
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1984年の大ヒット作、32年ぶりのリブート。
この年の冬休みは「ゴーストバスターズ」「ゴジラ(1984版)」「グレムリン」の3本が興行街を盛り上げ、頭文字をとって「3G決戦」などと言われていたものだ。
現代とは逆に洋高邦低の時代で、結果はアメリカでの勢いそのままに41億円の配給収入を上げた「ゴーストバスターズ」が年間トップとなった。
時代は巡り、奇しくも「シン・ゴジラ」と「ゴーストバスターズ」の最新作が、再び同時期公開となったが、どちらも旧作を大いにリスペクトしつつ、物語的には無かったことになってるのも面白い偶然。
大ヒット中の「シン・ゴジラ」は、見事なモダナイズに成功したが、こちらはどうか?
米国では賛否両論だったが、期待以上の仕上がりだと思う。
冴えない科学者3人プラス新人社員の4人が、幽霊退治の会社を作ってNYを救うという基本部分は一緒。
一番の違いは男女逆転のキャスティングなのだが、さすが女性コメディの達人ポール・フェイグだ。
ジェンダーチェンジは思いのほか上手くいっていて、時代の変化を感じさせながら旧作の欠点を修正することに成功している。
旧作はビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、ニック・モラニス、さらにヒロインにシガニー・ウィーバーと当時全盛期を迎えていた人気者たちが集い、お祭り映画として楽しいのは確か。
リチャード・エドランドが手がけたVFXも見応えがあったが、肝心の物語がゆる過ぎ、とっ散らかり過ぎて、いまひとつ乗れなかった。
ハリウッド映画には、日本人からすると「なぜこれが大ヒットして、なおかつ(本国の)批評も良いんだ?」という作品がたまにあるが、旧作もその一つだと思う。
当時の日米の批評でもアメリカでは賛が先行、日本ではどちらかといえば否が優勢だったと記憶している。
日本の批評家は「アメリカンギャグの笑いにくさ」に言及してる人が多かったが、この辺りはまあ、映画に求めるものの違いだと思う。
新作は32年間の脚本理論の進化を反映し、まず旧作の要素を取捨選択しつつ物語をシンプルかつメリハリのあるプロットラインに集約。
クリスティン・ウィグとメリッサ・マッカーシーの「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」コンビを軸にキャラを立て、マッドサイエンティストっぷりが最高のケイト・マッキノン、旧作のアーニー・ハドソンに当たるレスリー・ジョーンズとの掛け合いも楽しく、大いに笑わせてくれる。
幽霊退治のガジェットの種類が増えたのも、アクション演出の多様化につながっていて上手い。
ニューヨークのインフレと家賃高騰を背景に、嘗ては古い消防署の建物だったゴーストバスターズのオフィスが、チャイナタウンのレストランの二階に格下げになっていたり、旧作に引っ掛けたディテールの数々も良いアクセントだ。
しかし、本作で一番美味しいのは、クリス・ヘムズワースだろう。
”神”を演じられるくらいマッチョでイケメン、観賞用としては最高のクリヘムが演じるのは、徹底的におバカな受付男子。
この役は、ハリウッドの男性原理的ステロタイプの典型である、グラマラスなブロンドビューティーの逆転版。
「かわいくてお尻と胸の大きな女の子は、ちょっとバカなくらいが丁度良い」という、前時代的価値観を裏返して見せることで、男性作家は自虐的な笑いに転化させているのである。
クリヘムだけでなく、男たちは総じてろくなキャラが出てこないが、その分アホな男たちの支配する理不尽な社会で、居場所を求めて奮闘する四人の活躍が際立つ。
時代の空気を反映し、昨年あたりから急速にハリウッドのメインストリームとなってきた、男女逆転、あるいは男女同権のエンターテイメントの隊列に、「ゴーストバスターズ」も加わったというワケだ。
旧作を知らなくても十分に面白いと思うが、中年以上の世代にはオリジナル・キャストや馴染のゴーストたちがどこに出てくるかもお楽しみ。
再びクリヘム大活躍のエンドクレジット後にもおまけの小ネタがあるが、これはちょっと旧作を知らないと分からないだろう。
アメリカでは旧作ほどヒットしなかった様だが、続きを期待したい快作となった。
ちなみにこれ、立体演出にユニークな工夫がされているので、3D版を鑑賞する人はできればデフォがビスタサイズのスクリーンを選んでほしい。
2D版ならシネスコ固定でもOKだ。
今回は、劇中で人生(?)を謳歌していたゴースト、スライマーと同じ鮮やかな緑のカクテル「グリーンハット」をチョイス。
氷を入れたタンブラーに、ドライ・ジン25ml、クレーム・ド・ミントグリーン25ml、ソーダ適量を注ぎ、軽くステアする。
辛口のジンとミントの清涼感で、口に含むと一気に涼しくなる、夏向けのカクテルだ。
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