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2016年09月09日 (金) | 編集 |
世界は、可能性に満ちている。
「みつばちマーヤ」は、昭和四十年代生まれにとっては、懐かしいタイトル。
もともとこの物語はドイツの作家ワルデマン・ボンゼルスの児童小説が原作なのだが、1975年に放送された日本アニメーション制作のTVシリーズがあまりにも有名なため、日本の作品と思っている人も多いだろう。
本作は、原作の生まれたドイツとオーストラリア合作で、2012年にCGアニメーションでTVシリーズを制作した、ベルギーのスタジオ100によって作られた劇場版という位置付け。
もっとも、マーヤや相方のウィリー、バッタのフィリップなど、メインのキャラクターデザインは日本アニメーション版を踏襲していて入りやすい。
原作の挿絵は色々なデザインがあるのだけど、75年のアニメが全世界で放送されたことで、マーヤ=日本アニメーション版というイメージが出来上がったのだろう。
もちろん、オリジナルの白梅進のデザインが優れていたことが前提なのは言うまでもない。
✳︎以下、核心部分に触れています。
基本子供向けに作られていて、分かりやすいストーリー、明るくカラフルな世界観で楽しく観られるのだが、その実テーマはかなり硬派だ。
ここでも描かれるのは、寛容と多様性。
今年はディズニー・ピクサーの「ズートピア」「ファインディング・ドリー」が、相次いでこのテーマを選んでいたが、もはや不寛容と画一化の圧力はここ数年の間、アメリカだけでなく全世界的に重要なイシューとなっているのだろう。
プロットの縦軸は「役割」に縛られたミツバチの社会のはみ出し者、マーヤのありのままの自分の居場所を探す葛藤。
全てのミツバチには定められた役割があり、そのことに疑問を挟まず、黙々と働くことが美徳とされている。
しかし、好奇心旺盛なマーヤは、好き勝手に行動したあげく、質問の嵐で大人たちを黙らせてしまい、巣から追放されてしまうのだ。
そして横軸となるのは、ちょいメルケル首相っぽい温和な女王蜂を追い落とそうとする宮廷陰謀劇と、スズメバチとの戦争の危機。
ミツバチは草原の支配を巡ってスズメバチと対立関係にあり、女王はその融和的な政策を疎ましく思う女官長のバズリーナによって秘密裏に幽閉されてしまい、彼女の権謀術数に惑わされたミツバチとスズメバチは戦いに向かう。
実はマーヤが追放されたのも、バズリーナの秘密を見てしまったことが一因となっていて、旅の途中でスズメバチの子供と友達になっていた彼女は、二つの種族の危機を知って戦いを止めるために動き出す。
マーヤは冒険を通して、スズメバチだけでなく多くの虫たちと出会い、絆を育んでいて、それが利己的で欲得づくのバズリーナに対する大きな力となるのである。
この辺りは同じ様に大人(動物)社会から追放された子供の冒険を描く、ディズニーの「ジャングル・ブック」にも通じる構造だ。
もちろん、本作の場合は比較的低年齢を意識した作りのため、ファンタジーのオブラートに包まれて決して生々しくはならないのだが、この世界で暮らす誰もが幸せでいるために大切なこと、考えるべきことが何なのかはしっかり伝わる。
縦軸と横軸が巧みに絡み合い、伏線がしっかりと回収されてゆくクライマックスは、なかなかの盛り上がりを見せ、硬直した大人たちの無意識の不寛容を、子供たちの曇りなき眼が払拭する展開は実に痛快。
様々な虫たちのキャラクターも楽しく、もっと注目されていい快作だと思う。
ちなみにマーヤ役の声優は、続編やリメイクごとに毎回変わっていて、今回ははるかぜちゃんこと春名風花が微妙に本人とかぶるキャラクターを好演しているが、なにげにウィリー役は41年前と同じ野沢雅子が演じてる。
もう80歳になるそうだが、変わらぬ声質を維持し続けているのは本当に凄い。
クレジットを見ると英語キャストも豪華だから、ソフト化されるときは両方聴けるようにしていただきたい。
今回は、はちみつを使ったカクテル「エル・ドラード」をチョイス。
テキーラ45ml、レモンジュース30ml、はちみつ3tspをシェイクして、氷を入れたグラスに注ぐ。
お好みでカットしたオレンジを沈める。
レモンの酸味とはちみつのやさしい甘みで、理想郷の名の通りすっきりとした味わい。
シチュエーションを選ばない、美味しくて便利な一杯だ。
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「みつばちマーヤ」は、昭和四十年代生まれにとっては、懐かしいタイトル。
もともとこの物語はドイツの作家ワルデマン・ボンゼルスの児童小説が原作なのだが、1975年に放送された日本アニメーション制作のTVシリーズがあまりにも有名なため、日本の作品と思っている人も多いだろう。
本作は、原作の生まれたドイツとオーストラリア合作で、2012年にCGアニメーションでTVシリーズを制作した、ベルギーのスタジオ100によって作られた劇場版という位置付け。
もっとも、マーヤや相方のウィリー、バッタのフィリップなど、メインのキャラクターデザインは日本アニメーション版を踏襲していて入りやすい。
原作の挿絵は色々なデザインがあるのだけど、75年のアニメが全世界で放送されたことで、マーヤ=日本アニメーション版というイメージが出来上がったのだろう。
もちろん、オリジナルの白梅進のデザインが優れていたことが前提なのは言うまでもない。
✳︎以下、核心部分に触れています。
基本子供向けに作られていて、分かりやすいストーリー、明るくカラフルな世界観で楽しく観られるのだが、その実テーマはかなり硬派だ。
ここでも描かれるのは、寛容と多様性。
今年はディズニー・ピクサーの「ズートピア」「ファインディング・ドリー」が、相次いでこのテーマを選んでいたが、もはや不寛容と画一化の圧力はここ数年の間、アメリカだけでなく全世界的に重要なイシューとなっているのだろう。
プロットの縦軸は「役割」に縛られたミツバチの社会のはみ出し者、マーヤのありのままの自分の居場所を探す葛藤。
全てのミツバチには定められた役割があり、そのことに疑問を挟まず、黙々と働くことが美徳とされている。
しかし、好奇心旺盛なマーヤは、好き勝手に行動したあげく、質問の嵐で大人たちを黙らせてしまい、巣から追放されてしまうのだ。
そして横軸となるのは、ちょいメルケル首相っぽい温和な女王蜂を追い落とそうとする宮廷陰謀劇と、スズメバチとの戦争の危機。
ミツバチは草原の支配を巡ってスズメバチと対立関係にあり、女王はその融和的な政策を疎ましく思う女官長のバズリーナによって秘密裏に幽閉されてしまい、彼女の権謀術数に惑わされたミツバチとスズメバチは戦いに向かう。
実はマーヤが追放されたのも、バズリーナの秘密を見てしまったことが一因となっていて、旅の途中でスズメバチの子供と友達になっていた彼女は、二つの種族の危機を知って戦いを止めるために動き出す。
マーヤは冒険を通して、スズメバチだけでなく多くの虫たちと出会い、絆を育んでいて、それが利己的で欲得づくのバズリーナに対する大きな力となるのである。
この辺りは同じ様に大人(動物)社会から追放された子供の冒険を描く、ディズニーの「ジャングル・ブック」にも通じる構造だ。
もちろん、本作の場合は比較的低年齢を意識した作りのため、ファンタジーのオブラートに包まれて決して生々しくはならないのだが、この世界で暮らす誰もが幸せでいるために大切なこと、考えるべきことが何なのかはしっかり伝わる。
縦軸と横軸が巧みに絡み合い、伏線がしっかりと回収されてゆくクライマックスは、なかなかの盛り上がりを見せ、硬直した大人たちの無意識の不寛容を、子供たちの曇りなき眼が払拭する展開は実に痛快。
様々な虫たちのキャラクターも楽しく、もっと注目されていい快作だと思う。
ちなみにマーヤ役の声優は、続編やリメイクごとに毎回変わっていて、今回ははるかぜちゃんこと春名風花が微妙に本人とかぶるキャラクターを好演しているが、なにげにウィリー役は41年前と同じ野沢雅子が演じてる。
もう80歳になるそうだが、変わらぬ声質を維持し続けているのは本当に凄い。
クレジットを見ると英語キャストも豪華だから、ソフト化されるときは両方聴けるようにしていただきたい。
今回は、はちみつを使ったカクテル「エル・ドラード」をチョイス。
テキーラ45ml、レモンジュース30ml、はちみつ3tspをシェイクして、氷を入れたグラスに注ぐ。
お好みでカットしたオレンジを沈める。
レモンの酸味とはちみつのやさしい甘みで、理想郷の名の通りすっきりとした味わい。
シチュエーションを選ばない、美味しくて便利な一杯だ。

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