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ショートレビュー「スター・トレック BEYOND・・・・・評価額1600円」
2016年10月29日 (土) | 編集 |
さらば、亡き友よ。

ジャスティン・リンはブレない。
稀代のリブート職人、J・J・エイブラムスが最高の形で復活させた大人気シリーズを委ねられ、相当なプレッシャーの中で作り上げた作品だと思うが、これはまるで宇宙を舞台にした「ワイルド・スピード」だ! 
宿敵カーンとの戦いを制した「イントゥ・ダークネス」から3年後、カークはエンタープライズの艦長として、嘗てのTVシリーズで描かれた深宇宙を巡る5年の大航海の真っ只中。
だが、そろそろ中年に差し掛かかろうとする今、彼は早くもミドルエイジ・クライシスの崖っぷちにいるのである。
父を追って宇宙艦隊に入ったものの、なぜ自分は宇宙にいるのか、艦を率いることへの迷いを抱き、一度はエンタープライズを降りようとする。

 
今回テーマ的にはこの葛藤の解消がメインとなるのだが、例によって予期せぬ危機に陥ったカークやクルー達の絶対の行動原理、ファースト・プライオリティーが「仲間のため」「仲間は絶対見捨てない」なのだ。
これは「ワイルド・スピード」シリーズのドミニクたちの、「ファミリー(仲間)のため」とほぼ同じニュアンスで、観ている内にだんだんクリス・パインがヴィン・ディーゼルに見えてくるという(笑
彼等の行動がテーゼとなり、見捨てられた過去を持つ今回の敵役が体現するアンチテーゼと分かりやすい対立を形作り、ジンテーゼを導き出すシンプルな構図。
 
SFなのに結構凝ったバイクアクションもあるし、宇宙戦闘もビーム兵器の類は殆ど活躍せず、基本宇宙船同士のぶつけ合い!どつき合い!
特に目立つのはエンタープライズ崩壊などの、大迫力の破壊描写の凄まじさ。
さすがスーパーカーから巨大なアントノフ輸送機まで、色んなものをぶっ壊してきたアクション野郎の面目躍如だ。

半面、物語は過去2本のエイブラムス作品、特にシリーズ物の娯楽映画作りのお手本と言える傑作、「イントゥ・ダークネス」に比べると明らかに弱い
悪役の正体を明かすのは遅すぎるし、彼の心情はある程度理解できるものの、行動と展開はかなり強引な感は否めない。
広大なはずの宇宙も、未知の星雲が宇宙基地の真横にあるが如くで距離感に乏しく、妙に箱庭的なのも気になる。
まあ他にも色々突っ込みたくなる部分は多いのだが、とりあえずジャスティン・リンはこの世界観の中で、エイブラムスとは違った持ち味を出し切ったと思う。 


もちろんこれが「スター・トレック」の一作であることは、レナード・ニモイの死去を物語に組込み、終盤整合性を危うくしてまで胸アツのシーンを入れてくるなど、最大限の配慮を示す。
スールーが同性愛者設定になっているのは、長年ゲイであることをオープンにしてきたジョージ・タケイへのリスペクトだろう。
もっとも、今回の設定変更にはタケイ本人は納得いかない様だけど。
本作の公開前にはアントン・イェルチンの事故死という悲劇も起きたが、なんでもカークとボーンズがチェコフが隠していた酒を酌み交わすシーンは、イェルチンが亡くなった後に急遽追加撮影されたものだという。
役柄以上の仲間への熱い想いに、思わず涙が。
 
今回は、世界で最も売れているウォッカ、スミノフの少量生産バージョン「スミノフ ブラック」をチョイス。
アントン・イェルチンはロシア生まれで、両親と共に難民としてアメリカに移住した過去を持つ。
スミノフも同じ様に元々ロシアの皇室御用達でありながら、ロシア革命によって国を追われ、まずはフランス、そしてアメリカへと亡命し、現在はイギリス企業の傘下にあるという数奇な運命を辿ったブランドだ。
ブラックはストレートやカクテルベースにしても良いが、冷凍庫でキンキンに冷やして、シャーベット状にして飲むのと美味しい。
今は亡きレナード・ニモイとアントン・イェルチンに献杯。

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