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ショートレビュー「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK・・・・・評価額1600円」
2016年11月21日 (月) | 編集 |
アウトローが、パパになる!?

無頼の正義漢、ジャック・リーチャーの活躍を描くシリーズ第二弾。
前作「アウトロー」の監督クリストファー・マッカリーが、「ローグ・ネイション」に引き続き「ミッション:インポッシブル」の6作目を手掛ける関係で、こちらはエドワード・ズウィックにバトンタッチ。
しかし監督は代っても、作家の特徴は上手く生かされている。
 
さす名プロデューサー、トム・クルーズ。 

トムと組んだ「ラスト・サムライ」や「ブラッド・ダイヤモンド」など、異なるバックグランウドを持つ二人の人物の関係を軸にした、バディものを得意とするズウィックだが、今回はコンビを超えてトリオ。 

しかも相手は二人の女性である。 

本作でジャック・リーチャーが成敗するのは、アフガンの戦場で暗躍する民間軍需企業と、彼らと通じた軍の幹部。
リーチャーと非公式な協力関係にあったスーザン・ターナー少佐が、アフガンでの武器横流し疑惑を調査したところ、軍内部に巣食う何者かの陰謀によって逮捕されてしまう。
それをリーチャーが救出し、二人で事件の真相に迫って行くのはバディものの王道。
だが、本作で彼は、もう一つの緊急事態に直面する。
それは見ず知らずの女性が、リーチャーの過去の軍籍を辿って出した請求。
実は彼には生まれたことを知らせていなかった15歳になるサマンサという娘がいて、彼女の養育費を支払えと言うのだ。
半信半疑のリーチャーだが、まずい事に敵が彼女の存在を知ってしまい、図らずも娘かも知れないサマンサを守りながら、ターナーと事件の謎を解くという二重作戦を余儀なくされるのである。


ぶっちゃけ、孤高の正義の味方が、軍と民間軍需会社が癒着した裏アフガン利権を暴くというのは、わりと既視感のあるモチーフ。 

だがこの映画の面白味は、むしろ本来お一人好きの主人公が、図らずも疑似家族の夫でパパになってしまい、むっちゃ気の強い女性二人相手にタジタジになるギャップにある。
 
年下のエリート軍人であるターナーとの、いいムードに成りそうでならない微妙な関係もさることながら、本作の白眉はやはりサマンサとの疑似親子の描写だろう。
最初は娘の存在など信じられなかったリーチャーだが、サマンサのカンの鋭さ、観察力の高さは天性のスパイというべきもので、彼女と過ごすうちに「んー、もしかしてホントにオレの娘かもしんない・・・(-ω-`;)ゞ」と、だんだんとパパの顔になってゆくのは見もの。
ターナーとサマンサがキャッキャと女子トークしている所に入ろうとして、バタンと扉を閉められてしまうところなんて、切なくて思わず吹いた。

もちろん、サスペンス・アクション映画としてもなかなか良く出来ていて、戦争を隠れ蓑にする巨悪を倒す展開は痛快だし、ハロウィン・パレードに湧くニューオーリンズの、迷路のような市街地を駆け巡る立体的な追跡劇は手に汗握る。
「ミッション:インポッシブル」シリーズほどギミック満載の超大作ではなく、製作費も半分以下のこちらのシリーズは7、80年代のプログラム・ピクチュアの趣のある愛すべき小品。 

しかしトム・クルーズも50代半ばになって、ひと昔前のイーストウッドみたいな役柄が似合う様になって来たなあ。

今回は、舞台となるニューオーリンズに度々襲来する、「ハリケーン」の名を持つご当地カクテル。
ライト・ラム60ml、ダーク・ラム60ml、パッションフルーツ・ジュース60ml、オレンジ・ジュース30ml、ライム・ジュース15ml、シロップ1tsp、グレナデン・シロップ1tspを氷と共にシェイクして、氷を満たしたグラスに注ぐ。
本当はハリケーングラスという腰のくびれた専用のグラスがあるのだが、ビアグラスやタンブラーでも良いだろう。
最後にスライスしたオレンジとマラスキーノ・チェリーを飾って完成。
南国らしい、華やかでさっぱりしたカクテルだ。
日本でハリケーンと言えば、ウイスキーベースのカクテルだが、こちらは全くの別物。

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