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デッドプール2・・・・・評価額1700円
2018年06月08日 (金) | 編集 |
デップー、男の純情。

20世紀FOXが権利をもつ「X-MEN」シリーズのスピンオフ、神をも恐れぬ無責任ヒーロー「デッドプール」の第二弾。
タイトルロールを演じるのは、もちろん“カナダ人”のライアン・レイノルズ。
コロッサスやネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド、タクシー運ちゃんのドーピンダーら続投組に加えて、新キャラクターも続々登場して賑やかだ。
前作で予想外の大ヒットを飛ばしたティム・ミラー監督は、ジェームズ・キャメロンが復活させる「ターミネーター」の新作の方に行ってしまったので、今回は「ジョン・ウィック」で犬を殺したヤツことデヴィッド・リーチが監督を務める。
R指定なのをいいことに、冒頭のまさかのシチュエーションから悪ノリ全開、下ネタ、バイオレンス、ブラックジョークが次々と炸裂する。
でも、今回は以外といい話だぞ。
※核心部分に触れています。

エイジャックスとの戦いから2年。
デッドプールことウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、ガールフレンドのヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と暮らしながら、世界各国のマフィアやヤクザ組織と戦い続けている。
ある日、ウェイドはコロッサス(ステファン・カピチッチ)とネガソニック(ブリアナ・ヒルデブランド)と共に、手から炎を放つことができるミュータントの孤児・ラッセル(ジュリアン・デニソン)が養護施設で大暴れする事件に出動。
ウェイドはラッセルを制圧するものの、彼が施設の職員に虐待されていたことを知り、職員を射殺したことでラッセル共々ミュータント専用の刑務所“アイス・ボックス”に送られる。
ここではミュータントの能力が封じられ、ウェイドの癌も再活性化し、彼の命も風前の灯。
そんな時、ラッセルの命を狙い、未来からやって来たサイボーグの傭兵・ケーブル(ジョシュ・ブローリン)がアイス・ボックスを急襲。
ウェイドはケーブルと戦い、共にアイス・ボックスの外へと落下する。
実はラッセルは未来の世界ではヴィランとなっていて、ケーブルは彼が悪の道に染まる前に殺しに来たのだ。
ウェイドはラッセルを救い出すため、独自のチーム“X-Force”を結成するのだが・・・


いやー大いに笑かしてもらった。
軽々と前作を超えてきたな。
色んな映画のパロディを組み合わせて、全然とっ散らかった感無しに、ここまでちゃんとした話が作れるのが凄い。
前作はかなり面白かったのだけど、テンポの悪さが気になっていた。
脚本チームがほぼ同じなのに、今回はずっと軽快なのは、やはり監督が交代したからか。
とはいえ、デヴィッド・リーチがメガホンを取った「アトミック・ブロンド」も、それほどいいテンポではなかったし、アメリカのことだから編集の交代の方が大きいのかも。

ある意味で宿命のライバルであるローガンへの恨み節から始まり、そこからもう「007」から因縁のDCヒーローまで、ヤバ目の大ネタ小ネタがノンストップのつるべ打ち。
将来ヴィランになる男を子供のうちに殺すため、未来から暗殺者がやって来るという設定からして、「ターミネーター」の完全な裏返しなのだが、後述する様に半分身内の“あの映画”にも被ってくる。
スプラッタなアクションやきわどい下ネタも含めて、メジャーのスーパーヒーロー映画で、ここまで自由にやりたい放題な作品も無いだろう。
ネガソニックを突然レズビアン設定にしただけじゃなく、デップー自身にもちょいバイセクシャルっぽさを出しといて、ポリコレ対策も抜かりはない(笑
例によって、デップーが演劇用語で言うところの“第四の壁”を超えて、スクリーンのこっちに色々ネタを振ってくるのも面白い。
曰く、本作は子供には見せられないけど、ファミリー映画なのだそう。

確かに、本作では子供と家族の存在が重要なファクターとなっている。
デップーは悪漢の復讐によって、序盤でいきなり愛するヴァネッサを失う。
この世に絶望したデップーは、なんとか死んで彼女の元へ行こうとするのだが、いかんせん彼は不死身ゆえに、体を引き裂かれようが、爆発しようが再生してしまう。
天国で待つヴァネッサに「心が正しい所にない。子供は私たちを成長させてくれる」という謎めいた言葉を投げかけられたデップーは、その“子供”こそがラッセルのことだと考える。
ラッセルは自分を虐待した養護施設の院長に対する復讐心に駆られ、ダークサイドの淵に立って今にも落ちそうな状態。
一番大切な人を失ったデップーが、再び彼女に会う(死ぬ)ために、ラッセルを救おうとするが本作の骨子だ。
一方のケーブルは、未来の世界でヴィランとなったラッセルに妻子を殺されて、それを阻止するために子供時代のラッセルを殺そうとしている。
これは、愛するものを失った二人の異形の傭兵の物語でもあり、ケーブルはデップーと同じ傷を抱えた鏡像なのだ。
デップーが命をかけて負の連鎖に陥ったラッセルとケーブルを救い、二人もまたそれに応えるあたりは、ぶっちゃけいい話過ぎてちょっとウルっと来てしまったぞ。
まあ、最終的にはこのキャラクターらしい、チャラけたところに落とすのだけど。

前作では丸刈りの野球少年風だったネガソニックが、急に綺麗になってて驚いたが、新キャラクターも皆いい感じに立っている。
全員お笑い要員の“X-Force”は、戦いではほとんど役に立たなかったけど、とことんラッキーな女、ドミノのノリは最高だし、何の特殊能力もないおっさんとか、もう存在自体が可笑しい。
「X-MEN ファイナルデシジョン」に出てきた時は、完全に見た目が名前負けしていたジャガーノートも、今回はふさわしいビジュアルを手に入れた。
忽那汐里演じるネガソニックの恋人・ユキオは、もしかすると「X-MEN」系でも出番があるかも。
果たして「デッドプール3」はあるのか?それともそれはライアン・レイノルズが示唆した様に、新シリーズ「X-Force」になるのだろうか?

ところで、本作で哀愁の未来戦士・ケーブルを演じるのは、先日公開された「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で最強の敵サノスの中の人だったジョシュ・ブローリン。
このキャスティングは偶然かと思っていたのだが、本作を観るとやっぱりあっちをかなり意識しているのではないか。

※ここからは「フィンフィニティ・ウォー」の原作ネタバレあり。

「インフィニティ・ウォー」では、アベンジャーズの主要キャラクターの大半が、サノスの指パッチンによって消滅してしまう。
構成が異なるので映画の続編がどうなるかは不明だが、原作の「インフィニティ・ガントレット」では、サノスからガントレットを奪ったネビュラによって、時間が巻き戻る描写がある。
本作のエンドクレジット中のエピローグではサノス、もといケーブルが放棄したタイムマシンをデップーが直して時間を巻き戻してしまうのだから、これはある意味「インフィニティ・ガントレット」のパロディだろう。
同じマーベルでもスタジオが違うので、ディズニーの「アベンジャーズ」チームと完全に情報がツーカーとは思えないのだが、先にこのネタやられちゃって、向こうは「インフィニティ・ウォー」の続編をどうするんだろ。
デップーにかなりハードルあげられちゃったぞ。
しかし、ヴァネッサの救出はともかく、ついでにあの二人も亡きものにしちゃうとか、レイノルズにとっては本当に葬り去りたい黒歴史なんだな(笑

今回はデップーが“名前を言いたくない”カクテル「シーブリーズ」をチョイス。
氷を入れたシェイカーでウォッカ30ml、グレープフルーツジュース30ml、クランベリージュース30mlをシェイクし、氷を入れたグラスに注ぐ。
ピンク色も美しく、ドライなウォッカにフルーツの甘さと爽やかな酸味が加わり、清涼感を演出する。
デップーには似合わない、特に女性に人気のあるカクテルだ。

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