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2019年08月25日 (日) | 編集 |
ゾンビは家族を救う。
韓国発のゾンビ映画のバリエーションだが、これがなかなか面白い。
製薬会社の違法な実験で、被験者が仮死状態になった事件が世間を騒がしている中、ど田舎に住むいろいろ行き詰った家族が、実験施設を抜け出したゾンビ青年を捕まえ、“チョンビ”と名前をつけて飼い始める。
一応、お約束通りに人を襲おうとはするものの、どんくさ過ぎるチョンビはキャベツのケチャップかけにハマってしまい、ベジタリアンに。
さらに、普通はゾンビに噛まれた人もゾンビになっちゃうが、なぜかチョンビに噛まれると肉体的な若返り効果が出ることが分かり、一家はコレを田舎の老人相手のビジネスにして大儲け。
ひと噛みしてもらうと、髪は黒ぐろ、肌には張りが出て、あっちの方も元気になっちゃうのだ。
一家は儲けた金で本来の家業のガソリンスタンドを再開、一見すると順風満帆に見えるも、人の世では好事魔多し。
良かれと思ってはじめた“ビジネス”によって、とんでもない事態が急速に進行しつつあることを彼らは知らない。
主人公一家のキャラクターがいい。
トラブルメーカーで最初にチョンビに噛まれる祖父のマンドク、韓国映画ではお馴染みのドロップキックの達人で長男のジュンゴル、まるでチベットスナギツネの様な虚無の表情を浮かべる妊娠中の妻のナムジュに、お調子者でペテン師体質の次男ミンゴル、すぐにペットを死なせてしまう末娘のヘゴル。
そして一家の救世主となるチョンビ。
みんなどこかがぶっ壊れ、欲望剥き出しの歪な家族だが、なんとも言えない愛嬌があって憎めない。
人間がゾンビをペット化するのは、ジョージ・A・ロメロ師匠の「死霊のえじき」の人気キャラクター“バブ”の昔から珍しくないが、本作のゾンビ青年は何気に美形だったりして、末娘のヘゴルとの「ウォーム・ボディーズ」的な恋物語の要素も加わり、チョンビの存在もいつしか“ペット”から家族の末席に。
前半は突然現れたチョンビを軸とした、牧歌的でとぼけたシチュエーションコメディが続くが、そのままでは終わらない。
これはぜひ劇場で味わっていただきたいので詳細は割愛するが、中盤のある時点で映画はガラリと世界観を変え、本格的なゾンビパニック映画へと変貌するのだ。
前半と後半のコントラストの差が、本作を名作・怪作が目白押しのゾンビ映画の歴史の中でも特異な存在にしている。
韓国のゾンビ映画といえば、ヨン・サンホ監督の大傑作「新感染 ファイナル・エクスプレス」だが、本作の劇中にこの映画を観てゾンビ対策を考える描写があったり、そもそものゾンビ発生の原因が酷似していることなどオマージュ強し。
ただし、「新感染」のゾンビはザック・スナイダー系の全力疾走型ゾンビだったが、こちらはロメロ系のスローモーションなゾンビ。
両者のキャラクターの違いが、映画そのもののタッチとシンクロしているのも面白い。
田舎の高齢化、過疎化と同時に、格差拡大が進む韓国の社会問題を背景にしつつ、過去に作られたゾンビ映画の既視感のある要素を闇鍋的にぶち込み、最終的にムッチャ個性的な五人+愛しのゾンビ青年の、壊れかけた家族の再結束のドラマとして昇華。
これがデビュー作となった監督・脚本のイ・ミンジェは、定番の素材を意外性のある料理法で仕上げ、先の読めない展開で楽しませてくれる。
しかし、ゾンビ映画って本当に「やり尽くされる」ということがない。
国を問わず常に新しいアイディアが生まれてきて、死んでるくせにジャンルの新陳代謝がやたらと早い。
本作もまさかの切り口で見事なり!
ゾンビ映画には、やっぱり「ゾンビ」をチョイス。
ホワイトラム30ml、ゴールドラム30ml、ダークラム30ml、アプリコットブランデー15ml、オレンジジュース 20ml、パイナップルジュース 20ml、レモンジュース 10ml、グレナデンシロップ 10mlをシェイクして、氷を入れたゾンビグラス、別名コリンズグラスに注ぐ。
3種類のラムをチャンポンしているが、もともとは酔いを早めるために5種類ものラムを混ぜていたという。
飲んでるうちにゾンビ化する、恐ろしいカクテルだ。
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韓国発のゾンビ映画のバリエーションだが、これがなかなか面白い。
製薬会社の違法な実験で、被験者が仮死状態になった事件が世間を騒がしている中、ど田舎に住むいろいろ行き詰った家族が、実験施設を抜け出したゾンビ青年を捕まえ、“チョンビ”と名前をつけて飼い始める。
一応、お約束通りに人を襲おうとはするものの、どんくさ過ぎるチョンビはキャベツのケチャップかけにハマってしまい、ベジタリアンに。
さらに、普通はゾンビに噛まれた人もゾンビになっちゃうが、なぜかチョンビに噛まれると肉体的な若返り効果が出ることが分かり、一家はコレを田舎の老人相手のビジネスにして大儲け。
ひと噛みしてもらうと、髪は黒ぐろ、肌には張りが出て、あっちの方も元気になっちゃうのだ。
一家は儲けた金で本来の家業のガソリンスタンドを再開、一見すると順風満帆に見えるも、人の世では好事魔多し。
良かれと思ってはじめた“ビジネス”によって、とんでもない事態が急速に進行しつつあることを彼らは知らない。
主人公一家のキャラクターがいい。
トラブルメーカーで最初にチョンビに噛まれる祖父のマンドク、韓国映画ではお馴染みのドロップキックの達人で長男のジュンゴル、まるでチベットスナギツネの様な虚無の表情を浮かべる妊娠中の妻のナムジュに、お調子者でペテン師体質の次男ミンゴル、すぐにペットを死なせてしまう末娘のヘゴル。
そして一家の救世主となるチョンビ。
みんなどこかがぶっ壊れ、欲望剥き出しの歪な家族だが、なんとも言えない愛嬌があって憎めない。
人間がゾンビをペット化するのは、ジョージ・A・ロメロ師匠の「死霊のえじき」の人気キャラクター“バブ”の昔から珍しくないが、本作のゾンビ青年は何気に美形だったりして、末娘のヘゴルとの「ウォーム・ボディーズ」的な恋物語の要素も加わり、チョンビの存在もいつしか“ペット”から家族の末席に。
前半は突然現れたチョンビを軸とした、牧歌的でとぼけたシチュエーションコメディが続くが、そのままでは終わらない。
これはぜひ劇場で味わっていただきたいので詳細は割愛するが、中盤のある時点で映画はガラリと世界観を変え、本格的なゾンビパニック映画へと変貌するのだ。
前半と後半のコントラストの差が、本作を名作・怪作が目白押しのゾンビ映画の歴史の中でも特異な存在にしている。
韓国のゾンビ映画といえば、ヨン・サンホ監督の大傑作「新感染 ファイナル・エクスプレス」だが、本作の劇中にこの映画を観てゾンビ対策を考える描写があったり、そもそものゾンビ発生の原因が酷似していることなどオマージュ強し。
ただし、「新感染」のゾンビはザック・スナイダー系の全力疾走型ゾンビだったが、こちらはロメロ系のスローモーションなゾンビ。
両者のキャラクターの違いが、映画そのもののタッチとシンクロしているのも面白い。
田舎の高齢化、過疎化と同時に、格差拡大が進む韓国の社会問題を背景にしつつ、過去に作られたゾンビ映画の既視感のある要素を闇鍋的にぶち込み、最終的にムッチャ個性的な五人+愛しのゾンビ青年の、壊れかけた家族の再結束のドラマとして昇華。
これがデビュー作となった監督・脚本のイ・ミンジェは、定番の素材を意外性のある料理法で仕上げ、先の読めない展開で楽しませてくれる。
しかし、ゾンビ映画って本当に「やり尽くされる」ということがない。
国を問わず常に新しいアイディアが生まれてきて、死んでるくせにジャンルの新陳代謝がやたらと早い。
本作もまさかの切り口で見事なり!
ゾンビ映画には、やっぱり「ゾンビ」をチョイス。
ホワイトラム30ml、ゴールドラム30ml、ダークラム30ml、アプリコットブランデー15ml、オレンジジュース 20ml、パイナップルジュース 20ml、レモンジュース 10ml、グレナデンシロップ 10mlをシェイクして、氷を入れたゾンビグラス、別名コリンズグラスに注ぐ。
3種類のラムをチャンポンしているが、もともとは酔いを早めるために5種類ものラムを混ぜていたという。
飲んでるうちにゾンビ化する、恐ろしいカクテルだ。

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