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ショートレビュー「囚われた国家・・・・・評価額1550円」
2020年04月04日 (土) | 編集 |
抵抗する限り、チャンスはある。
 
伝説的なマスターピースをリブートさせた「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」で、見事な手腕を見せたルパート・ワイアットが監督・脚本を務め、謎のエイリアンに支配された近未来の人類を描く異色のSFサスペンス。
新型コロナのパンデミックで、大作の公開が続々延期になってしまった今となっては貴重な新作娯楽映画だ。

突如としてエイリアンが地球に襲来。
人類は圧倒的な科学力の差になす術なく敗北し、絶滅を避けるために降伏する。
それから9年後、世界各国が傀儡政権によってコントロールされている2027年のシカゴ
人々の体には発信機が埋め込まれ、厳格に行動を管理されている。
エイリアンは都市の中心部を閉鎖区画とし、地下基地を建設して引きこもり、ほとんど姿を見せない。
社会は表面的には平穏を保っているが、地球の資源は急速に収奪され、格差はかつてないほどに拡大し、人々の間には不満が燻っている。

映画は、エイリアンに対するレジスタンス活動で死んだはずの男、ラファエルとその弟ガブリエル、共に天使の名を持つ兄弟を一応の軸としたある種の群像劇
閉鎖区画に侵入し、爆破を試みようとするレジスタンスを追うのは、傀儡政権の指揮下にある人間の警察組織だ。
ジョン・グッドマンやヴェラ・ファーミガら、それなりに有名なスターも出てくるのだが、侵略SFのパッケージからイメージされる作品としてはものすごく地味
基本的には侵略者に一矢を報いようとするレジスタンスのグループと、彼らの計画を葬り去ろうとする警察組織の人間同士の騙し合いで展開する。
キービジュアルには、水平線に並ぶガンダム風の巨大なロボットみたいな造形物も見て取れるが、立ってるだけで動かない。
エイリアンVS人類の戦いどころか、エイリアン側の動きはほとんど描かれないのだ。
作品のトーンは侵略SFと言うよりも、レジスタンスを描いた過去の戦争映画、例えばフランスが支配するアルジェリアでの抵抗運動を描いた、ジッロ・ポンテコルヴォ監督の傑作「アルジェの戦い」や、ドイツ軍に制圧されたローマのレジスタンスを描き、ネオレアリズモの嚆矢となったロベルト・ロッセリーニの「無防備都市」のSF版という趣だ。

全体像をなかなか見せずに、ディテールを小出しにしてゆく作劇。
キャラクターも誰一人深くは描かれず、物語の駒としてそれぞれの役割を果たすのみ。
ドキュメンタリーを思わせる、キャラクターと距離を置いた客観的な演出は、凝ったディテールの効果も相まってあたかもその場にいるような臨場感を作り出し、我々観客もレジスタンスの一員となった様な感覚に陥る。
パッケージから派手な侵略SFを期待すると肩透かしを食うが、ミステリタッチで描かれるスパイサイスペンスのバリエーションと思えば出来は悪くない。
謎めいたヴェラ・ファーミガの正体とか、刑事役のジョン・グッドマンの目的とか、畳み掛けるように全てが明らかにされるクライマックスには、ストーリーテリングのカタルシスがある。

製作会社のパーティシパント・メディアは、最近作を見てもスピルバーグの「ブリッジ・オブ・スパイ」「ペンダゴン・ペーパーズ/最高機密文書」とかを作ってる社会派の会社なので、この作りも納得。
「マッチを擦り、戦争を起こせ。抵抗する限り、チャンスはある」
宇宙に追放された人々の行方とか、色々描かれていないところもあるのだけど、残念ながら興行的には失敗作となってしまったので、続編は期待薄。
しかしなかなかに挑戦的なオリジナル企画であり、いぶし銀のSFハードボイルドだ。

今回は、舞台となるシカゴ近郊の蒸溜所で生まれたウィスキー「コーヴァル シングルバレル フォーグレーン」をチョイス。
オーストリア生まれのロバート&ソネット・バーネッカー夫妻によって、2008年に創業したまだ若い蒸溜所だが、禁酒法の街シカゴのウィスキーブームを牽引する先駆者。
素材全てがオーガニックなのが特徴で、芳醇な香りとスパイシーな味わいを楽しめる。

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