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ショートレビュー「ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー・・・・・評価★★★★+0.1」
2020年05月29日 (金) | 編集 |
その絵は、生きてる。

Netflixオリジナル作品。
事件専門パパラッチの狂気を描いた「ナイトクローラー」の監督ダン・ギルロイ、主演のジェイク・ギレンホールのコンビによる異色のホラー映画。
舞台となるのは、生馬の目を抜く熾烈な競争が繰り広げられているLAのアート界。
ジェイク・ギレンホールが演じるのは、そのレビューによって作品の価値が大きく左右される大物批評家のモーフ。
有力な画廊に務めるジョセフィーヌは、モーフと付き合い始めるが、ある日同じアパートに住んでいた亡くなった老人の部屋で、彼が描き残した膨大な作品を発見する。
暴力的で不気味だが、得も言われぬ吸引力を持つ作品群に魅せられたジョセフィーヌの周りに、新たな金の匂いを鍵つけた海千山千のアート界の人々がワラワラと集まってくる。
彼らは「全て破棄しろ」との老人の遺言を無視し、未知の天才画家の名画として大々的に売り出すのだが、実はその作品群はもれなく呪い付きのヤバイ代物だったという話。

カテゴリ的にはホラーの範疇だが、ぶっちゃけ全く怖くはない。
これは「芸術=金」として、欲望と虚栄心に踊らされる虚構の街のアート界の人々を風刺したブラックコメディ。
お互いに足を引っ張りあっている画廊は、若いアーティストをスカウトしてはスターに仕立て上げ、金蔓である少数の富裕層のために作品を作らせ、巨額の手数料を巻き上げる。
金持ちの収蔵庫に収められた作品は、結局大衆の目には触れないが、SNSなどを通して”コピー”だけが広まってゆく。
ジョン・マルコビッチが演じる、ベテランのアーティストのピアーズの仕事場が象徴的だ。
過去の作品の複製画を作る大規模な仕事場は、もはやアトリエというよりも工場
名声があるので、放っておいてもお金は入ってくる。
その一方で、今の本人はアート界の現状にゲンナリして創作意欲を失い、新作を描けないでいる。
一応、モーフはお金では動かない批評家なのだけど、彼とてキッチリと作り上げられた業界のシステムの一部なのは変わらないし、ジョセフィーヌの元彼の個展を酷評するくらいの俗っぽさもある。

そんな芸術の本質を見失った醜い人間たちを、自分の人生を呪い続けた画家による、たっぷりとネガティブパワーの宿った作品群が地獄に突き落とす。
絵を発見したジョセフィーヌと、作者の過去を調べるモーフが軸ではあるものの、明確な主人公がいない群像劇。
あえてアンサンブル化しているので、ちょっと視点の置きどころに困ったり、一人ひとりのキャラクターが描写不足で、一部感情が繋がらなかったりする欠点もあるのだが、芸達者な役者たちによる外連味強めの狂想曲はなかなか面白かった。
それぞれの死にっぷりも皮肉たっぷり。
タイトルの「ベルベット・バズソー」というのはある登場人物の渾名なんだけど、「なんでこれがタイトル?」と思っていたら、まさかの使い方に思わず笑ってしまった。
悪趣味すぎるだろ(笑
ナタリア・ダイアー演じるとことん運の悪い眼鏡っ娘が、ちょっとポジションが中途半端ではあるものの、アート界を半分中から、半分外から眺める役割。
これは同じ絵が売り方によって5ドルにもなるし500万ドルにもなる摩訶不思議な世界を、そこに蠢く人間ごとぶった斬ったユニークな佳作。
毎度のことながら、ジェイク・ギレンホールはぶっ壊れた演技するとかわいいな。

今回はタイトル繋がりで「ブラック・ベルベット」をチョイス。
ギネスビール(黒ビール)150mlとシャンパン150mlを十分に冷やし、シャンパングラスに注ぎ、サッと混ぜる。
ビールとシャンパンの作り出すきめ細かな泡の舌触りを、滑らかなベルベットになぞらえているというわけ。
使う黒ビールとシャンパン、あるいはスパークリングワインの種類によって味わいが異なる。
黒ビールの独特な味わいが苦手な人にも飲みやすい、白と黒の美しいカクテルだ。

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