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ショートレビュー「のぼる小寺さん・・・・・評価額1650円」
2020年07月09日 (木) | 編集 |
「のぼる」は気持ちいい。

不思議な浮遊感を持つ映画だ。
みんな彼女が気になって、ついつい上を見上げてしまう。
たくさんの視線の先にいるのは、ボルダリング少女の小寺さん
進路希望に「クライマー」と書き、ガチでプロクライマーを目指しているほどのボルダリング好き。
毎日ダブダブのTシャツを着て、高校の体育館にそびえるクライミングウォールに挑んでいる。
小寺さん自身は、物語の最初から最後までほとんど変わらない。
しかし実質的な主人公である同級生男子の近藤をはじめ、彼女のまわりにいる人たちは、のぼり続ける彼女から目が離せなくなる

吉田玲子の端正なシナリオを得て、傑作「ロボコン」の古厩智之監督が思春期の登場人物たちを味わい深く描写する。
卓球部に所属する近藤は、卓球台のすぐそばに建つクライミングウォールを登る小寺さんに見惚れてしまう。
中学の時いじめられていて彼女以外に友達がいなかった四条は、今ではクライミング部の仲間として小寺さんを支える。
写真が好きなありかは、どうしても小寺さんに惹かれて、撮らずにはいられない。
ちょっと遊んでいて、クラスでも浮いている梨乃も、なぜか小寺さんとは気が合い、彼女を応援する様になる。
これは「見ること」に関する映画で、視線の誘導の丁寧な演出が特徴的。
小寺さんのピュアな情熱を見ているうちに、まわりの人たちもいつしか自分を振り返り、ドーンと背中を押されている。

この映画の小寺さんの役割は、本人のあずかり知らないところで、周囲に影響を与えているという点で、一度も姿を見せず存在感だけで学園をザワつかせた「桐島、部活やめるってよ」の桐島に近い。
しかし学園のヒエラルキーという複雑な社会性がベースにあり、不在の桐島がある種のマクガフィンとして皆を右往左往させたあの映画と比べると、本作の世界はパーソナルで平和だ。
頑張っている人だけが持つ吸引力によって小寺さんはまわりの人の目を惹きつけ、誰の中にも眠っている青春の熱情に火をつけるだけ。
それとて本人が意識してやっている訳ではないのだ。
だからこの映画は、小寺さんを作劇上の便利なアイテムであるマクガフィンの様には描かない。
最後の最後には、彼女自身にも等身大のティーンの少女として、小さな心情の変化を起こす。
この辺りが、画面に一切登場せずシンボルのままだった桐島とは違うところだ。

しかし、上映前の舞台挨拶動画(?)で監督も言ってたが、コロナ禍の今観ると以前の私たちはなんと美しい世界に暮らしていたことか。
いつか元の世界が戻ってきて、人々が再び思いっきり活動する時のためにも、せめて今できることを頑張ろうと思わせてくれる、元気が出る映画。
まるで若手実力派俳優の見本市の様だった「桐島」ほど多くはないが、こちらも若い俳優たちが素晴らしい。
役柄通りの吸引力を持つ工藤遥と、吸引されちゃう伊藤健太郎の爽やかなカップルにほっこり。
小寺さんを軸として、色々なタイプの登場人物が配されていて、ほとんどの観客が誰かには感情移入できるように工夫されている。
しかし、こんな良い映画に客が入ってないのが悲しいぞ。
みんな映画館で、のぼる小寺さんを見つめよう。

今回は青い空に向かってのぼる小寺さんのイメージで、「ビッグ・ブルー・スカイ」をチョイス。
ライト・ラム30ml、ココナッツ・ラム20ml、パイナップル・ラム20ml、ブルー・キュラソー20ml、パイナップル・ジュース120ml、クラッシュド・アイス1カップをパワーブレンダーで混ぜ混ぜ。
大きめのグラスに注ぎ、最後にマラスキーノ・チェリーを飾る。
パステル調の美しい水色のカクテルで、甘酸っぱい青春の味わいを演出している。

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