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ショートレビュー「甘いお酒でうがい・・・・・評価額1650円」
2020年10月04日 (日) | 編集 |
美味しいお酒と恋の予感。

これは穏やかで、とても好きな映画だな。
アラフォーというよりアラフィフの、松雪泰子演じる独身女性・川嶋佳子の日常を、日記形式で淡々と紡いでゆく。
川嶋佳子は、元々はお笑いコンビの「シソンヌ」のじろうが演じてきた、コントのキャラクターなのだとか。
じろうが自身の小説を元に脚本も担当し、「勝手にふるえてろ」で鮮烈な印象を残した大九明子が監督を務める。
主要な登場人物は、佳子と黒木華が怪演する同僚の若林ちゃん、それに清水尋也の岡本くんの三人だけで、佳子の一人称で語られる物語はサブプロットを持たない完全な一本道。
彼女の半径10メートル以内で展開する、限りなくミニマルな世界だ。

序盤は佳子目線で描かれる、ごく普通の毎日の情景
仕事して、家飲みして、給料日には若林ちゃんと飲みにいく。
時にはブラリとショートトリップに出かけることも。
メインの三人は、ともに同じ出版社に勤めているのだが、具体的にどういう仕事をしているのかなど、ディテールは全く描かれない。
基本的に、本作の描写の全ては実像というよりも佳子の心象
だからお酒を飲みながら肝臓が体を飛び出したりしちゃうし、職場の風景もどこか機械的でシュール。
出世欲などの野心を持たない彼女の人生とって、”仕事”というのは生きてゆくための手段にすぎず、必要ではあるがさほど重要な意味を持たないのだろう。

映画の中盤辺りまでは、静かで落ち着いた雰囲気の佳子よりも、コロコロ表情が変わる若林ちゃんの方がグイグイくる。
「半沢かよ!」とツッコミたくなるほど、オーバーアクション気味に多彩な表情を見せる黒木華が本作のおもしろパートを担当し、コミカルに物語が進行する。
とは言っても、すごくドラマチックなことは起こらない。
平凡な日常に訪れるささやかな幸せを楽しみ、気張らず、無理せず、今の自分をナチュラルに受け入れて生きてゆく。

しかし若林ちゃんの後輩で、佳子よりも二回りは若い、岡本くんが登場する辺りから、恋の予感に佳子の世界が一気に艶めいてくるんだな。
性別は違うが同じアラフィフの一人者として主人公にどっぷり感情移入し、大九明子の術中にはまる。
やはり幾つになっても、恋の衝動には抗えない。
歳の差に遠慮しつつ、ついついときめいてしまう松雪泰子がめっちゃ可愛い。
酒飲みで、なぜかグラッパでうがいするという不思議なルーティンを持つ彼女に、惚れてしまいそうだ。
観終わった直後よりも、後からジワジワ余韻がくる、そんな映画だ。

関係ないけど、ごくごく普通の日常的なシチュエーションに終始する本作。
自転車で疾走する佳子に「もしここで車が突っ込んできたら」とか、三人が海へドライブするところで「実は全員死んでいて・・・」とか、ついつい考えてしまうホラー脳をなんとかしたい。

今回はシボーナ社の「グラッパ ディ バルベーラ」をチョイス。
グラッパはイタリア原産のブランデーの一種だが、ワインを使わずぶどうの搾かすから蒸留されるのが特徴。
普通は熟成させないのだが、こちらは樽熟成させているので、美しい琥珀色をしていてフルーティーな香りも楽しめる。
まあそんな甘くはないと思うし、さすがにこれでうがいするのはもったいない。
佳子もうがいと言いつつ飲んじゃってたし(笑

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