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2021年01月07日 (木) | 編集 |
主婦の知恵で、火星を目指す!
いやー面白い!
2014年9月24日、インドの火星探査機マンガルヤーンが11ヶ月に及ぶ長い旅を終え、火星の周回軌道に投入された。
火星に到達したのは米国、ロシア、欧州宇宙機関に次いで世界で四番目、アジアでは初。
ところが、この快挙は実は失敗から始まった大逆転劇であったというお話だ。
主人公はインド宇宙研究機関(ISRO)に勤める、プロジェクトディレクターのタラ・シンデと彼女の上司であるラケーシュ・ダワンの科学者コンビ。
「パッドマン 5億人の女性を救った男」のアクシャイ・クマールがラケーシュを、「女神は二度微笑む」のヴィディヤ・バランがタラを演じる。
監督と共同脚本を務めるのは、「パッドマン」の助監督だったジャガン・シャクティだ。
インドは科学技術大国で、70年代末には国産ロケットを開発し、現在でも自前の衛星打ち上げ能力を持つ数少ない国の一つ。
ことの始まりは2010年。
大型ロケットGSLVの発射直後、第一段のブースターが制御不能となり、自爆処理される。
責任者だったタラとラケーシュは、この失敗の責任を取らされ、火星探査ミッションへの移動を命じられるのだ。
一瞬「え?良いじゃない?」と思ったのだが、なるほど当時のISROでは2009年に月を探査したチャンドラヤーン1号の後継機の計画が最優先されていて、火星探査の方は「10年後くらいに出来たらいいね?」程度の具体性しかない。
要するに、注目度ゼロの閑職なんだな。
だが天才は、転んでもただでは起きない。
信頼性が高く安価な小型ロケットPSLVを使用し、燃料を節約しつつ探査機を火星軌道まで飛ばす方法をタラが考案すると、彼女とラケーシュは火星の大接近に合わせた新たな火星探査計画をぶち上げる。
しかし、突拍子もない計画の実現性に上層部は懐疑的。
ベテラン職員は月探査計画に取られ、集められたのは経験の浅い女性科学者たちに、引退間近のロートルの爺さんで、予算はハリウッド映画一本分にも満たない4500万ドル。
しかも火星と地球が大接近する打ち上げタイムリミットまでは、たったの3年しかないのだが、ある理由で計画は一時凍結され、実質的に使える時間は1年しかなくなってしまう。
金なし、人なし、時間なし。
普通に考えれば絶対不可能なミッションを、女性を中心とした天才集団が解決してゆくのがカッコいい。
冒頭、二人の子を持つ母でもあるタラが、できる母さんモードで、テキパキと朝の家事をこなしてゆく。
そして場面が変わると、今度はISROのバリバリのプロジェクトディレクターとして、ロケット打ち上げを仕切っているのである。
誰でも感情移入できる苦労を抱えた主婦の日常と、科学者として人類の問題に挑む非日常のコントラスが本作の大きな魅力だ。
極限まで軽く、小さく、そして安く。
当初は腰掛けのつもりだったスタッフたちも、それぞれの才覚を発揮して、一つずつ壁をブレイクスルーしてゆくのだが、事実かどうかは別として、難問解決に料理とか片付けとかリサイクルとか、日常体験がヒントになるのが面白い。
一方で、タラが夫から仕事を辞めてほしいと迫られていたり、スタッフの一人が性暴力が多発する公共交通機関が怖くて、車の免許を取ろうとしていたり、激務の中で妊娠出産する問題が描かれたり、インドの女性たちが置かれた社会状況が隠し味として機能する。
本作は、いわばインド版の「ライトスタッフ」であり「ドリーム」だ。
まあスタート時のチームは、いくらなんでもあの人数じゃなかっただろうし、色々エンタメとして盛ってあるのだろうが、池井戸潤の小説などにも通じる、痛快なお仕事ムービー。
ところで、ミュージカルはやっぱ外せないのね(笑
今回は宇宙つながりで「スターマン・サワー」をチョイス。
元々アメリカのカクテルサイト、“Kindred Cocktails”に投稿された「スターマン」を改良したレシピ。
ジン30ml、アプリコット・ブランデー15ml、アマーロ・ノニーノ(グラッパ )15ml、レモン・ジュース22.5ml、オレンジ・ビターズ2ダッシュを氷と共にシェイクする。
ストレーナーを使って冷やしたグラスに注ぎ、オレンジピールを飾って完成。
アマーロの複雑な風味が効いている。
見た目も美しいが、オリジナルよりも甘酸っぱさが強調されていて、とても美味しい。
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いやー面白い!
2014年9月24日、インドの火星探査機マンガルヤーンが11ヶ月に及ぶ長い旅を終え、火星の周回軌道に投入された。
火星に到達したのは米国、ロシア、欧州宇宙機関に次いで世界で四番目、アジアでは初。
ところが、この快挙は実は失敗から始まった大逆転劇であったというお話だ。
主人公はインド宇宙研究機関(ISRO)に勤める、プロジェクトディレクターのタラ・シンデと彼女の上司であるラケーシュ・ダワンの科学者コンビ。
「パッドマン 5億人の女性を救った男」のアクシャイ・クマールがラケーシュを、「女神は二度微笑む」のヴィディヤ・バランがタラを演じる。
監督と共同脚本を務めるのは、「パッドマン」の助監督だったジャガン・シャクティだ。
インドは科学技術大国で、70年代末には国産ロケットを開発し、現在でも自前の衛星打ち上げ能力を持つ数少ない国の一つ。
ことの始まりは2010年。
大型ロケットGSLVの発射直後、第一段のブースターが制御不能となり、自爆処理される。
責任者だったタラとラケーシュは、この失敗の責任を取らされ、火星探査ミッションへの移動を命じられるのだ。
一瞬「え?良いじゃない?」と思ったのだが、なるほど当時のISROでは2009年に月を探査したチャンドラヤーン1号の後継機の計画が最優先されていて、火星探査の方は「10年後くらいに出来たらいいね?」程度の具体性しかない。
要するに、注目度ゼロの閑職なんだな。
だが天才は、転んでもただでは起きない。
信頼性が高く安価な小型ロケットPSLVを使用し、燃料を節約しつつ探査機を火星軌道まで飛ばす方法をタラが考案すると、彼女とラケーシュは火星の大接近に合わせた新たな火星探査計画をぶち上げる。
しかし、突拍子もない計画の実現性に上層部は懐疑的。
ベテラン職員は月探査計画に取られ、集められたのは経験の浅い女性科学者たちに、引退間近のロートルの爺さんで、予算はハリウッド映画一本分にも満たない4500万ドル。
しかも火星と地球が大接近する打ち上げタイムリミットまでは、たったの3年しかないのだが、ある理由で計画は一時凍結され、実質的に使える時間は1年しかなくなってしまう。
金なし、人なし、時間なし。
普通に考えれば絶対不可能なミッションを、女性を中心とした天才集団が解決してゆくのがカッコいい。
冒頭、二人の子を持つ母でもあるタラが、できる母さんモードで、テキパキと朝の家事をこなしてゆく。
そして場面が変わると、今度はISROのバリバリのプロジェクトディレクターとして、ロケット打ち上げを仕切っているのである。
誰でも感情移入できる苦労を抱えた主婦の日常と、科学者として人類の問題に挑む非日常のコントラスが本作の大きな魅力だ。
極限まで軽く、小さく、そして安く。
当初は腰掛けのつもりだったスタッフたちも、それぞれの才覚を発揮して、一つずつ壁をブレイクスルーしてゆくのだが、事実かどうかは別として、難問解決に料理とか片付けとかリサイクルとか、日常体験がヒントになるのが面白い。
一方で、タラが夫から仕事を辞めてほしいと迫られていたり、スタッフの一人が性暴力が多発する公共交通機関が怖くて、車の免許を取ろうとしていたり、激務の中で妊娠出産する問題が描かれたり、インドの女性たちが置かれた社会状況が隠し味として機能する。
本作は、いわばインド版の「ライトスタッフ」であり「ドリーム」だ。
まあスタート時のチームは、いくらなんでもあの人数じゃなかっただろうし、色々エンタメとして盛ってあるのだろうが、池井戸潤の小説などにも通じる、痛快なお仕事ムービー。
ところで、ミュージカルはやっぱ外せないのね(笑
今回は宇宙つながりで「スターマン・サワー」をチョイス。
元々アメリカのカクテルサイト、“Kindred Cocktails”に投稿された「スターマン」を改良したレシピ。
ジン30ml、アプリコット・ブランデー15ml、アマーロ・ノニーノ(グラッパ )15ml、レモン・ジュース22.5ml、オレンジ・ビターズ2ダッシュを氷と共にシェイクする。
ストレーナーを使って冷やしたグラスに注ぎ、オレンジピールを飾って完成。
アマーロの複雑な風味が効いている。
見た目も美しいが、オリジナルよりも甘酸っぱさが強調されていて、とても美味しい。

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