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ショートレビュー「1秒先の彼女・・・・・評価額1600円」
2021年07月03日 (土) | 編集 |
ワンテンポのすれ違い。

台湾のチェン・ユーシュン監督による、素敵にファンタジックなラブストーリー。
郵便局に勤めるシャオチーは、なんでもワンテンポ早いアラサー女性。
子供の頃から競争すればフライング、ダンスも一人だけ先走り、記念写真を撮るとシャッターのタイミングで必ず目を閉じてしまう。
人生の全てが他人とズレてしまい、アラサーとなった今も、パッとしない毎日を過ごしている。
しかし、たまたま出会ったイケメンマッチョと、七夕のバレンタインにデートするはずが、なぜか目を覚ますとその翌日。
肝心の1日が消えちゃった。
ちょっとややこしいが、台湾では旧暦の七夕=情人節=バレンタインデーなんだな。
冬のバレンタインデーよりも、むしろこっちのサマーバレンタインの方が盛り上げるとか。
※核心部分に触れています。

一体、晴れの日のシャオチーに、何が起こったのか?
全く記憶がないのだが、体は砂だらけで真っ赤に日焼けしている。
街の写真館には、自分がどこかの海岸でポーズを撮っている写真が飾られている。
彼女は、消えた1日に何があったのか、答えを探し始める。
不思議現象を紐解くキーパーソンが、シャオチーとは逆に全てのテンポが遅い、バスの運転手のグアタイ。
人生の時間は早過ぎてもダメ、遅過ぎてもダメで、彼もまた満たされない人生を送っている。
実は二人の間には、せっかちな彼女がすっかり忘れてしまった過去の因縁がある。
シャオチーが初恋の人であるグアタイは、偶然彼女と再会すると、報われないと知りつつも人知れず見守っているんだな。

面白いのは、恋のすれ違いを生きている時間の違いで表したこと。
1秒早い、1秒遅い、そのままでは永遠に交わらない間の悪い二人に、七夕に浮かれた牽牛と織姫が奇跡のお裾分け。
映画の前半はシャオチーの視点で描かれ、消えた1日の謎を探っているうちに、記憶の彼方に忘れられた大切な思い出にたどり着く。
彼女にとって重要なヒントをくれるのがヤモリの精霊(?)なのが面白い。
家を守ってくれるのは日本と同じでも、「家の見回りをして、人間が失くした物を拾って管理している」というのは台湾オリジナルの伝承なんだろうか。
そして、映画の後半は同じ時系列をグアタイの視点で描き、グアタイが本当はいつシャオチーに気付いたのか、七夕の日に何が起こったのかのネタばらし編。

消えた1日の謎は、まさかこう来るとは思わなかったよ。
文字通りに「時は金なり」に例えているのだが、せっかちに人生を生き急いでいる人にとっては、時間を前借りしているようなもので、逆に全てが遅い人には時間の利息が溜まっているというのは、なんとなく納得だ。
20年分の利息が引き出されたのが、七夕の日の奇跡という訳だろう。
シャオチーの失踪したお父さんの話が、ここで生きてくるとは。
手紙に貯金と象徴的なモチーフになるものが、彼女の職場である郵便局絡みなのもセンス良い。

主人公カップルを演じた、リー・ペイユーとリウ・グアンティンが素敵。
リー・ペイユーは俳優としてだけでなく、テレビの司会やタレントとしても有名な才人なんだとか。
ずっと初恋を貫いてきたグアタイはちょいストーカー入ってるが、「このままじゃ変態になっちゃう」自覚があるからギリセーフ(笑
いつだって、初恋を巡る物語は尊いのだ。
不器用な人生を送っている人たちのための、時間と記憶に関するほっこりするファンタジー。

ライトなテイストの作品に合わせ、台湾啤酒の作るフルーツビール「マンゴービール」をチョイス。
ベースとなった金牌台灣啤酒が軽めのラガービールなので、こちらはビール風味のフルーツカクテルと言う感じ。
ジュース感覚で飲めるから、ビールが苦手な人でも大丈夫だろう。
台湾では各銘柄がパインやライチなど、多種多様なフレーバーのビールを作っていて、南国気分で楽しめる。

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