2022年07月31日 (日) | 編集 |
シン恐竜時代にようこそ。
J・A・バヨナがメガホンを取った前作「ジュラシック・ワールド/炎の王国」から、再びリブート版一作目を撮った、コリン・トレボロウにバトンタッチした第三弾。
ジュラシック・ワールドの崩壊後、恐竜たちは世界に生息域を広げている。
過去と現在の生態系が入り混じった混沌の時代を舞台に、人類の未来と恐竜の関係を模索する物語であり、1993年から続くシリーズの一応の完結編となる。
クリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードが演じる、元恐竜トレーナーのオーウェンとクレアのカップル、キーパーソンとなるメイジー役のイザベラ・サーモンは続投。
旧「ジュラシック・パーク」三部作から、サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラムのトリオも復活する。
恐竜も役者も揃った、シリーズの大団円だ。
かつてジュラシック・ワールドがあった、イスラ・ヌブラル島の噴火から4年後。
恐竜たちは全世界に分布を広げ、人類や現生生物との競合関係に。
そんな時、白亜紀の遺伝子を持つ巨大バッタの群れが出現し、世界は食糧危機の瀬戸際に立たされる。
エリー・サトラー博士(ローラ・ダーン)は、巨大バッタが遺伝子ビジネスの掌握を狙うバイオシン社によって人為的に作られたのではと疑い、アラン・グラント博士(サム・ニール)と共に、ヨーロッパの山中にあるバイオシンの恐竜保護区へと向かう。
一方、オーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、クローン少女のメイジー(イザベラ・サーモン)を匿って、山奥に引きこもり生活。
オーウェンが調教していたヴェロキラプトルのブルーは、単為生殖によって子供のベータを産み、近くで暮らしている。
だがある時、バイオシンの雇った傭兵によって、メイジーとベータが攫われてしまう。
わずかな手がかりを追ったオーウェンとクレアは、マルタ島の恐竜の闇市場へとやって来るのだが・・・
「ジュラシック・ワールド」三部作は、基本的に「ジュラシック・パーク」三部作の焼き直し。
1993年から始まった「パーク」三部作が、カリフォルニア州アナハイムにある最初のディズニーランドだとすれば、2015年からのリブート版「ワールド」三部作は、フロリダ州オーランドにある複数のテーマパークを統合したディズニーワールドのような物。
基本コンセプトは踏襲し、拡大改良したバージョンだ。
実際、どちらも一作目では恐竜テーマパークの破綻と崩壊を描き、二作目では閉鎖されたテーマパークから捕獲された恐竜が、アメリカ本土に上陸し暴れまわる。
リブート版の「ワールド」の方が設定が複雑化し、展開が少し派手になっているのも共通だ。
しかし三本目となる本作は、「ジュラシック・パークⅢ」からは結構離れている。
まあ「パークⅢ」自体が一作目の焼き直しだったので、同じことをしたら焼き直しの焼き直しになってしまうのだが、今回はリブート版だけでなく、30年間にわたる「ジュラシック」シリーズ、六部作全体の完結編になっているのが大きな理由だろう。
コリン・トレボロウは、クビになった「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」で叶わなかった、大型フランチャイズの幕を閉じるという大役をこちらで果たした訳だ。
クリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードが演じる、オーウェンとクレアの保護下にあるクローン少女メイジーや、高い知能を持つヴェロキラプトルのブルーといった前作からの続き要素に加え、今回は30年前からの因縁も絡む。
前作で本土に上陸した恐竜たちは、四年間で全世界に広がっているらしく、人間や現生生物の生息域にも重なってきている。
未来が混沌とした世界で、ヨーロッパにある恐竜の保護研究を行う特区を管理しているのが、第一作の「ジュラシック・パーク」で、鉄壁の管理体制を誇るパーク破綻のきっかけを作ったバイオシン社なのである。
パークを運営するインジェン社の、ライバル企業だったバイオシン社の産業スパイが、パークのエンジニアだったデニス・ネドリーを買収し、シェービングクリームの缶に偽装して恐竜の胚を持ち出そうとするも失敗。
ネドリーはディロフォサウルスに襲われて死亡し、パークのセキュリティシステムも破綻してしまったのだ。
全ての元凶となった事件を引き起こしたバイオシンの産業スパイこそ、本作では同社のCEOに上り詰めているルイス・ドッジソン。
ちなみに、30年ぶりの登場となった白髪のドッジソンはなぜかティム・クックぽく、バイオシンの社屋は露骨にアップルの本社とそっくりなのだが、トレボロウはアップルに恨みでもあるのだろうか。
再登場するのは、悪役だけではない。
前作でカムバックしたジェフ・ゴールドブラムのマルコム博士に続いて、今回はサム・ニールとローラ・ダーンが演じたグラント博士とサトラー博士が復活。
二つの三部作が、30年の歳月を経て融合するのだ。
豪華な布陣ではあるが、この面子全員を立てながら、物語を破綻なく構成するのは至難の業。
そこで本作は、シリーズの生みの親であるスティーブン・スピルバーグの代表作の一つ「インディ・ジョーンズ」オマージュを持ってきた。
地球の未来を変えうる奪われたお宝(バイオシンに誘拐された完璧なクローンであるメイジーと、単為生殖で自らのコピーを生み出せるブルーの子供であるベータ)を追って、行き当たりばったり上等の、世界を股にかける大冒険活劇としたのだ。
恐竜の生息域が拡散してしまった以上、もはやテーマパーク括りは意味がなく、「ワールド」は文字通り「世界」の意味となった訳だ。
もともと映画版のグラント博士のキャラクター造形は、スピルバーグによるセルフパロディ気味だと指摘されていたが、それを逆手に取った形で、パロディのパロディみたいな描写もある。
物語はメイジーとベータの奪還を狙うオーウェンとクレア、バオイシンの違法行為を探ろうとするグラント博士とサトラー博士のツートラックで進行し、終盤に二つの流れが合流する展開。
オーウェンとクレアをポンコツ輸送機で運ぶ、密輸パイロットのケイラのキャラクター造形は、たぶんハン・ソロのイメージを借りて来ている。
まあ本作だけ観ても問題は無いだろうが、一応前作の「炎の王国」と出来れば第一作の「ジュラシック・パーク」を復習しておいたが方が楽しめるだろう。
しかしこのシリーズ、テーマ的にはカオス理論学者のマルコム博士が言ってることが全てで、「人類は滅びに向かっている」しかし「生物は必ず道を見つける」と30年間ずーっと同じ。
その意味では、ぶっちゃけ一作目以外は全部出涸らしの様なものだ。
二作出ているマイケル・クライトンの原作も、一作目は素晴らしかったが、二本目は同一の作者とは信じ難いくらいにつまらなくて、結果的に映画版の第二作「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」は、大幅にオリジナル要素が強くなっていた。
なので、「ワールド」の一本目を第一作をベースにリブートしたのは正解だったのだが、残念ながらトレボロウの腕はスピルバーグ級ではなかった。
特に空間の説明が下手くそで、広大なテーマパークのどこに誰がいるのか位置関係がさっぱり分からず、面白さをかなりスポイルしていたのは否めない。
この辺りの欠点は本作でも相変わらずだが、本作では物語の構造が変わったおかげで、さほど気にならなく放っているのは幸い。
インディ・ジョーンズ的な連続活劇としても、見せ場のバリエーションも豊富で飽きさせないが、登場する恐竜のバラエティもシリーズ中最も豊富。
一作目からの因縁話を強化する懐かしのディロフォサウルスや、初登場のディメトロドンや羽毛恐竜のピロラプトル、T-レックスを超える史上最大の肉食恐竜ギガノトサウルスなどお腹いっぱい。
中でもナマケモノのような巨大な爪を持つテリジノサウルスのルックスは異様な存在感があり、クライマックスの巨大恐竜対決はほとんど怪獣映画だ。
だが、本作の恐竜描写で一番印象的なのは、人間の生活圏に巨大な竜脚類が現れたシーンだろう。
雪の中に佇む恐竜というビジュアルは、非日常性と不思議な美しさがあった。
あんな寒冷地で生息できるの?という疑問はあるが、遺伝子操作された恐竜ということで。
シリーズを通して、いらんことし続けていたマッドサイエンティストのウー博士が、突然反省してたり、作を跨いで考えると結構唐突な部分もあるが、これは尺的にやむを得ないだろう。
マルコム博士の言葉を受けて導き出される結論も、かなり楽観的というか強引というか、実際にこんな事態になったら、遺伝子操作された新恐竜に、現生生物は負けて絶滅しちゃうよねと思ってしまった。
まあ壮大すぎる設定に対して、作劇・演出共に欠点は沢山あるものの、オリジナルキャストの復活を含めて、全六部作を総決算する夏休みのお祭り映画として、十分に楽しい作品ではあったけど。
琥珀に閉じ込められた、恐竜時代の昆虫というモチーフから始まったシリーズの完結編には、「アンバー・ドリーム(琥珀色の夢)」というカクテルをチョイス。
ドライ・ジン20ml、スウィート・ベルモット20ml、シャルトリューズ・ヴェール・グリーン20ml、オレンジ・ビター1dashを、ミキシンググラスでステアしグラスに注ぐ。
マラスキーのチェリー一個を沈めて、香り付けにレモンピールを絞って完成。
名前の通り美しい琥珀色で、同じ材料を混ざらないようにプースカフェスタイルで作ると「ビジュー(宝石)」という別のカクテルになる。
香草系のリキュールを使っているので、味わいは結構クセがあるのだが、美しい琥珀色を目で味わっていると、白亜紀の風が吹いてくる・・・様な気もする。
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J・A・バヨナがメガホンを取った前作「ジュラシック・ワールド/炎の王国」から、再びリブート版一作目を撮った、コリン・トレボロウにバトンタッチした第三弾。
ジュラシック・ワールドの崩壊後、恐竜たちは世界に生息域を広げている。
過去と現在の生態系が入り混じった混沌の時代を舞台に、人類の未来と恐竜の関係を模索する物語であり、1993年から続くシリーズの一応の完結編となる。
クリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードが演じる、元恐竜トレーナーのオーウェンとクレアのカップル、キーパーソンとなるメイジー役のイザベラ・サーモンは続投。
旧「ジュラシック・パーク」三部作から、サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラムのトリオも復活する。
恐竜も役者も揃った、シリーズの大団円だ。
かつてジュラシック・ワールドがあった、イスラ・ヌブラル島の噴火から4年後。
恐竜たちは全世界に分布を広げ、人類や現生生物との競合関係に。
そんな時、白亜紀の遺伝子を持つ巨大バッタの群れが出現し、世界は食糧危機の瀬戸際に立たされる。
エリー・サトラー博士(ローラ・ダーン)は、巨大バッタが遺伝子ビジネスの掌握を狙うバイオシン社によって人為的に作られたのではと疑い、アラン・グラント博士(サム・ニール)と共に、ヨーロッパの山中にあるバイオシンの恐竜保護区へと向かう。
一方、オーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、クローン少女のメイジー(イザベラ・サーモン)を匿って、山奥に引きこもり生活。
オーウェンが調教していたヴェロキラプトルのブルーは、単為生殖によって子供のベータを産み、近くで暮らしている。
だがある時、バイオシンの雇った傭兵によって、メイジーとベータが攫われてしまう。
わずかな手がかりを追ったオーウェンとクレアは、マルタ島の恐竜の闇市場へとやって来るのだが・・・
「ジュラシック・ワールド」三部作は、基本的に「ジュラシック・パーク」三部作の焼き直し。
1993年から始まった「パーク」三部作が、カリフォルニア州アナハイムにある最初のディズニーランドだとすれば、2015年からのリブート版「ワールド」三部作は、フロリダ州オーランドにある複数のテーマパークを統合したディズニーワールドのような物。
基本コンセプトは踏襲し、拡大改良したバージョンだ。
実際、どちらも一作目では恐竜テーマパークの破綻と崩壊を描き、二作目では閉鎖されたテーマパークから捕獲された恐竜が、アメリカ本土に上陸し暴れまわる。
リブート版の「ワールド」の方が設定が複雑化し、展開が少し派手になっているのも共通だ。
しかし三本目となる本作は、「ジュラシック・パークⅢ」からは結構離れている。
まあ「パークⅢ」自体が一作目の焼き直しだったので、同じことをしたら焼き直しの焼き直しになってしまうのだが、今回はリブート版だけでなく、30年間にわたる「ジュラシック」シリーズ、六部作全体の完結編になっているのが大きな理由だろう。
コリン・トレボロウは、クビになった「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」で叶わなかった、大型フランチャイズの幕を閉じるという大役をこちらで果たした訳だ。
クリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードが演じる、オーウェンとクレアの保護下にあるクローン少女メイジーや、高い知能を持つヴェロキラプトルのブルーといった前作からの続き要素に加え、今回は30年前からの因縁も絡む。
前作で本土に上陸した恐竜たちは、四年間で全世界に広がっているらしく、人間や現生生物の生息域にも重なってきている。
未来が混沌とした世界で、ヨーロッパにある恐竜の保護研究を行う特区を管理しているのが、第一作の「ジュラシック・パーク」で、鉄壁の管理体制を誇るパーク破綻のきっかけを作ったバイオシン社なのである。
パークを運営するインジェン社の、ライバル企業だったバイオシン社の産業スパイが、パークのエンジニアだったデニス・ネドリーを買収し、シェービングクリームの缶に偽装して恐竜の胚を持ち出そうとするも失敗。
ネドリーはディロフォサウルスに襲われて死亡し、パークのセキュリティシステムも破綻してしまったのだ。
全ての元凶となった事件を引き起こしたバイオシンの産業スパイこそ、本作では同社のCEOに上り詰めているルイス・ドッジソン。
ちなみに、30年ぶりの登場となった白髪のドッジソンはなぜかティム・クックぽく、バイオシンの社屋は露骨にアップルの本社とそっくりなのだが、トレボロウはアップルに恨みでもあるのだろうか。
再登場するのは、悪役だけではない。
前作でカムバックしたジェフ・ゴールドブラムのマルコム博士に続いて、今回はサム・ニールとローラ・ダーンが演じたグラント博士とサトラー博士が復活。
二つの三部作が、30年の歳月を経て融合するのだ。
豪華な布陣ではあるが、この面子全員を立てながら、物語を破綻なく構成するのは至難の業。
そこで本作は、シリーズの生みの親であるスティーブン・スピルバーグの代表作の一つ「インディ・ジョーンズ」オマージュを持ってきた。
地球の未来を変えうる奪われたお宝(バイオシンに誘拐された完璧なクローンであるメイジーと、単為生殖で自らのコピーを生み出せるブルーの子供であるベータ)を追って、行き当たりばったり上等の、世界を股にかける大冒険活劇としたのだ。
恐竜の生息域が拡散してしまった以上、もはやテーマパーク括りは意味がなく、「ワールド」は文字通り「世界」の意味となった訳だ。
もともと映画版のグラント博士のキャラクター造形は、スピルバーグによるセルフパロディ気味だと指摘されていたが、それを逆手に取った形で、パロディのパロディみたいな描写もある。
物語はメイジーとベータの奪還を狙うオーウェンとクレア、バオイシンの違法行為を探ろうとするグラント博士とサトラー博士のツートラックで進行し、終盤に二つの流れが合流する展開。
オーウェンとクレアをポンコツ輸送機で運ぶ、密輸パイロットのケイラのキャラクター造形は、たぶんハン・ソロのイメージを借りて来ている。
まあ本作だけ観ても問題は無いだろうが、一応前作の「炎の王国」と出来れば第一作の「ジュラシック・パーク」を復習しておいたが方が楽しめるだろう。
しかしこのシリーズ、テーマ的にはカオス理論学者のマルコム博士が言ってることが全てで、「人類は滅びに向かっている」しかし「生物は必ず道を見つける」と30年間ずーっと同じ。
その意味では、ぶっちゃけ一作目以外は全部出涸らしの様なものだ。
二作出ているマイケル・クライトンの原作も、一作目は素晴らしかったが、二本目は同一の作者とは信じ難いくらいにつまらなくて、結果的に映画版の第二作「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」は、大幅にオリジナル要素が強くなっていた。
なので、「ワールド」の一本目を第一作をベースにリブートしたのは正解だったのだが、残念ながらトレボロウの腕はスピルバーグ級ではなかった。
特に空間の説明が下手くそで、広大なテーマパークのどこに誰がいるのか位置関係がさっぱり分からず、面白さをかなりスポイルしていたのは否めない。
この辺りの欠点は本作でも相変わらずだが、本作では物語の構造が変わったおかげで、さほど気にならなく放っているのは幸い。
インディ・ジョーンズ的な連続活劇としても、見せ場のバリエーションも豊富で飽きさせないが、登場する恐竜のバラエティもシリーズ中最も豊富。
一作目からの因縁話を強化する懐かしのディロフォサウルスや、初登場のディメトロドンや羽毛恐竜のピロラプトル、T-レックスを超える史上最大の肉食恐竜ギガノトサウルスなどお腹いっぱい。
中でもナマケモノのような巨大な爪を持つテリジノサウルスのルックスは異様な存在感があり、クライマックスの巨大恐竜対決はほとんど怪獣映画だ。
だが、本作の恐竜描写で一番印象的なのは、人間の生活圏に巨大な竜脚類が現れたシーンだろう。
雪の中に佇む恐竜というビジュアルは、非日常性と不思議な美しさがあった。
あんな寒冷地で生息できるの?という疑問はあるが、遺伝子操作された恐竜ということで。
シリーズを通して、いらんことし続けていたマッドサイエンティストのウー博士が、突然反省してたり、作を跨いで考えると結構唐突な部分もあるが、これは尺的にやむを得ないだろう。
マルコム博士の言葉を受けて導き出される結論も、かなり楽観的というか強引というか、実際にこんな事態になったら、遺伝子操作された新恐竜に、現生生物は負けて絶滅しちゃうよねと思ってしまった。
まあ壮大すぎる設定に対して、作劇・演出共に欠点は沢山あるものの、オリジナルキャストの復活を含めて、全六部作を総決算する夏休みのお祭り映画として、十分に楽しい作品ではあったけど。
琥珀に閉じ込められた、恐竜時代の昆虫というモチーフから始まったシリーズの完結編には、「アンバー・ドリーム(琥珀色の夢)」というカクテルをチョイス。
ドライ・ジン20ml、スウィート・ベルモット20ml、シャルトリューズ・ヴェール・グリーン20ml、オレンジ・ビター1dashを、ミキシンググラスでステアしグラスに注ぐ。
マラスキーのチェリー一個を沈めて、香り付けにレモンピールを絞って完成。
名前の通り美しい琥珀色で、同じ材料を混ざらないようにプースカフェスタイルで作ると「ビジュー(宝石)」という別のカクテルになる。
香草系のリキュールを使っているので、味わいは結構クセがあるのだが、美しい琥珀色を目で味わっていると、白亜紀の風が吹いてくる・・・様な気もする。

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