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ショートレビュー「エルマーのぼうけん・・・・・評価★★★★+0.3」
2022年11月27日 (日) | 編集 |
勇気を出して、前へ進む。

米国の作家ルース・スタイルス・ガネットの名作児童文学、「エルマーのぼうけん」の二度目のアニメーション映画化。
ネットフリックス・アニメーションと、モッキングバード・ピクチャーズ、カートゥーン・サルーンの共同製作で、アニメーション制作はカートゥーン・サルーンが担当。
タリバン支配下のアフガニスタンで生きる少女を描いた、「生きのびるために」のノラ・トゥーミーが監督、「インサイド・ヘッド」「アーロと少年」などのピクサー作品で知られるメグ・ルフォーブが脚本を手がける。
ボイスキャストには、主人公のエルマー・エレベーター役にジェイコブ・トレンブイ、囚われたドラゴンのボリスにゲーテン・マタラッツオ、エルマーの母デラにゴルシテファ・ファラハニ、他にウーピー・ゴールドバーグやアラン・カミングら豪華な面々が揃った。

「エルマーのぼうけん」は、1997年に日本でアニメーション映画化されているが、この時はビジュアルも含めて原作に比較的忠実だった。
しかし今回は、「少年エルマーが、どうぶつ島に囚われているドラゴンを助ける」という一番ベーシックなログラインは踏襲されているものの、ストーリーは大幅に脚色され、キャラクターのルックもほぼ別物だ。
エルマーは、ポップシコールニャ海岸のかれき町に両親と住んでいるのではなく、ニューヨークのような大都市で、失業中のシングルマザーに育てられている。
友達になった野良猫に、囚われのドラゴンの話を聞くのは同じだが、貨物船に忍び込むかわりに、おしゃべりなクジラの背に乗って旅立つ。
どうぶつ島は海に沈みつつある浮島で、ボリスは川の渡しをするためではなく、沈む島を定期的に引っ張り上げるために、島のリーダーであるゴリラのサイワによって囚われている。

原作のエルマーは9歳の設定だったが、本作ではもう少し幼い印象で、エルマーとボリスを未熟な似た者同士に設定したのがポイントだ。
エルマーの夢は、潰れてしまった母のキャンディ店の再開だが、厳しい現実を認識している母に対して、エルマーはまだ世界を知らない。
彼の口癖は「まかせて」なのだが、実際にはまかせられない無力な少年だ。
一方のボリスは、炎を吐く「アフタードラゴン」になるために、どうぶつ島にやってきたが、その方法がわからないまま、サイワに捕まって島を引っ張り上げる羽目に。
臆病な性格で、エルマーに救い出された時に羽が折れて、飛べなくなってしまう。
彼らは島の賢者である巨大なゾウガメのアラトゥアを探し出し、全ての問題を解決する方法を教えてもらうとするが、ある事情によりそれは叶わず、自分達で道を見つけなければならなくなる。
本作は基本的に、異なる種類の恐怖に囚われているエルマーとボリスが、いかにして恐怖を克服し、成長を遂げて島を救うのか、という物語となっている。

役割は変わっているものの、トラやサイ、ワニといった原作の動物たちも登場する。
いかにもカートゥーン・サルーンらしい、丸を基調としたキャラクター&プロダクションデザインは、とても愛らしい。
ユニークなのはサイワのキャラクターで、彼はいわゆる悪役ではない。
なんとか島が沈むのを防ごうと一生懸命で、ボリスに無理やり引っ張り上げさせる。
それは結局問題を先送りするだけなのだが、彼は現実から顔を背け、これで大丈夫だと自分で自分を騙しているのだ。
沈みゆくどうぶつ島と、問題の根本解決を放棄して、文字通りの猿知恵に頼るサイワは、やはり地球温暖化による海面上昇と、手をこまねいている世界のリーダーたちのメタファーだろう。

2022年版の「エルマーのぼうけん」は、ルックも内容もカートゥーン・サルーン色が非常に強く、私のように原作に親しんできたファンにとっては、ちょっと違和感のある作品だ。
しかし逆の見方をすれば、ケルト民話の世界観で、唯一無二の強い個性を持つ作品を作ってきたスタジオとしては、これは初めての限りなく「普通」の子供向けアニメーション映画
スタジオと演出家の持ち味を生かし、原作を翻案した作品だと思えば、これはなかなかに楽しくて、味わいの深い一本と言える。

エルマーがどうぶつ島へ渡る前に立ち寄るのが、みかんが沢山生っているタンジェリーナ島。
今回は、みかん繋がりで「オレンジ・ブロッサム」をチョイス。
ビフィーター ・ジン45mlとオレンジ・ジュース適量を、氷を入れたタンブラーに注いで、軽くかき混ぜ、最後にスライスしたオレンジを飾る、
オレンジ・ジュースの甘味と酸味を、ジンの風味が爽やかに演出する。
作るのも簡単で、お手軽に楽しめる。

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