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※noraneko285でつぶやいてます。ブログで書いてない映画の話なども。
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2023年05月04日 (木) | 編集 |
二人ならば、なんでも出来る!
これこそ、お客さんが観たかったマリオ。
ニューヨーク、ブルックリンで「スーパーマリオブラザーズ」を屋号に活動する配管工兄弟、マリオとルイージの活躍を描くファンタジーアニメーション。
観客は映画館でマリオたちと不思議な世界へと冒険に出て、スーパーマリオにドンキーコング、マリオカートと思い出の任天堂ワールドで遊び尽くす。
監督は「ティーン・タイタンズGOトゥ・ザ・ムービー」のアーロン・ホーバスと、同作の脚本家でもあるマイケル・ジェレニック、原語版ではクリス・プラットやアニャ・テイラー=ジョイらがV.Cを務める。
日本ではGWに合わせた公開となったが、先行公開された国々では「アナと雪の女王2」を破り、アニメーション映画のオープニング興収世界記録を樹立した。
1993年に作られた実写版「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」の大失敗以来、実に30年ぶりとなる映画化である。
好きな人には悪いが、ぶっちゃけ前作の時は「こんなのはマリオじゃない」感が先に立って、映画として面白いつまらない以前に拒否反応が(つまらないけど)。
実際この映画以降、任天堂はハリウッドへのライセンス供与に慎重になったという。
あれから長い歳月が流れ、ワーナーと組んだ「名探偵ピカチュウ」が成功を収め、ユニバーサルスタジオにスーパー・ニンテンドー・ワールドが誕生したことで、ユニバーサル・ピクチャーズとの協議が進められ、子会社のイルミネーションとの共同で満を持しての再映画化が決まった。
90年代に幾つか作られたショボいゲーム映画第一世代と、本作やリメイク版「モータルコンバット」が違うのは、作る側も観る側も圧倒的に層が厚くなっていて、共通の”ゲーム的記憶"を持ってることだろう。
ファミコンが日本で発売されたのが、1983年のこと。
アメリカにはアタリショックで業界に激震が走った後の85年に上陸し、「スーパーマリオブラザーズ」がキラーコンテンツとなり、瞬く間に覇権を握る。
だが当時コンピューターゲームは新しい娯楽で、まだ「文化」と言えるほどの蓄積は無かった。
40年後の今ではゲームは映画を遥かに凌駕する規模の産業となり、50代以下でゲームをやったことのない人など皆無だろう。
その記憶の蓄積は「シュガー・ラッシュ」など、映画でゲーム史がオマージュされるほどになった。
もはや「スーパーマリオブラザーズ」のタイトルは、クリエティブ業界の誰もが思い出と共にリスペクトする対象なのだ。
最初のゲームが出てから38年、ざっくり数えても三世代に渡る顧客がいる。
本作も、オリジナルのゲームに忠実に、世界観を壊さないようにどこまでも正攻法で作られている。
批評家受けが悪いのは当然だろう。
人間ドラマは、現実世界で負け犬扱いされているマリオの成長物語として最低限組み込まれているが、類型的だし深みもない。
どこかのスタジオの様に、「政治的に正しい描写」を無理やり突っ込むこともしない。
その分、どこまでもお客様ファーストで、カラフルでワクワクする不思議な世界で、とことん楽しい体験ができるのだ。
本作の作者たちも観に来る人たちも、もうゲームが子供の頃の大切な宝物になってる世代。
あの頃に「ホントにマリオがいたらこんなだろうな」と、頭の中で思い描いた世界がそのまんまここにあるのだから、そりゃあ大ヒットするわ。
最初は原語版にしたかったので通常スクリーンで鑑賞したが、二周目は4DX3Dで。
分かってたけど4DXとの親和性抜群で、マリオカートのシークエンスなんか完全に遊園地のライド感覚で、むっちゃ楽しい。
エンドクレジット後にも、次回作を示唆する映像あり。
今回は、ピーチ姫LOVEのクッパ大王がちょっと可哀想なので「イノセント・ラブ 」をチョイス。
ミルク・リキュール20ml、ホワイト・ラム20ml、ピーチ・リキュール20ml、レモン・リキュール1tspを氷と共にシェイクし、グラスに注ぐ。
ウェディングドレスの様な純白のカクテルで、ピーチ・リキュールも入ってるし。
クッパの傷心を癒すのにピッタリでしょ(笑
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これこそ、お客さんが観たかったマリオ。
ニューヨーク、ブルックリンで「スーパーマリオブラザーズ」を屋号に活動する配管工兄弟、マリオとルイージの活躍を描くファンタジーアニメーション。
観客は映画館でマリオたちと不思議な世界へと冒険に出て、スーパーマリオにドンキーコング、マリオカートと思い出の任天堂ワールドで遊び尽くす。
監督は「ティーン・タイタンズGOトゥ・ザ・ムービー」のアーロン・ホーバスと、同作の脚本家でもあるマイケル・ジェレニック、原語版ではクリス・プラットやアニャ・テイラー=ジョイらがV.Cを務める。
日本ではGWに合わせた公開となったが、先行公開された国々では「アナと雪の女王2」を破り、アニメーション映画のオープニング興収世界記録を樹立した。
1993年に作られた実写版「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」の大失敗以来、実に30年ぶりとなる映画化である。
好きな人には悪いが、ぶっちゃけ前作の時は「こんなのはマリオじゃない」感が先に立って、映画として面白いつまらない以前に拒否反応が(つまらないけど)。
実際この映画以降、任天堂はハリウッドへのライセンス供与に慎重になったという。
あれから長い歳月が流れ、ワーナーと組んだ「名探偵ピカチュウ」が成功を収め、ユニバーサルスタジオにスーパー・ニンテンドー・ワールドが誕生したことで、ユニバーサル・ピクチャーズとの協議が進められ、子会社のイルミネーションとの共同で満を持しての再映画化が決まった。
90年代に幾つか作られたショボいゲーム映画第一世代と、本作やリメイク版「モータルコンバット」が違うのは、作る側も観る側も圧倒的に層が厚くなっていて、共通の”ゲーム的記憶"を持ってることだろう。
ファミコンが日本で発売されたのが、1983年のこと。
アメリカにはアタリショックで業界に激震が走った後の85年に上陸し、「スーパーマリオブラザーズ」がキラーコンテンツとなり、瞬く間に覇権を握る。
だが当時コンピューターゲームは新しい娯楽で、まだ「文化」と言えるほどの蓄積は無かった。
40年後の今ではゲームは映画を遥かに凌駕する規模の産業となり、50代以下でゲームをやったことのない人など皆無だろう。
その記憶の蓄積は「シュガー・ラッシュ」など、映画でゲーム史がオマージュされるほどになった。
もはや「スーパーマリオブラザーズ」のタイトルは、クリエティブ業界の誰もが思い出と共にリスペクトする対象なのだ。
最初のゲームが出てから38年、ざっくり数えても三世代に渡る顧客がいる。
本作も、オリジナルのゲームに忠実に、世界観を壊さないようにどこまでも正攻法で作られている。
批評家受けが悪いのは当然だろう。
人間ドラマは、現実世界で負け犬扱いされているマリオの成長物語として最低限組み込まれているが、類型的だし深みもない。
どこかのスタジオの様に、「政治的に正しい描写」を無理やり突っ込むこともしない。
その分、どこまでもお客様ファーストで、カラフルでワクワクする不思議な世界で、とことん楽しい体験ができるのだ。
本作の作者たちも観に来る人たちも、もうゲームが子供の頃の大切な宝物になってる世代。
あの頃に「ホントにマリオがいたらこんなだろうな」と、頭の中で思い描いた世界がそのまんまここにあるのだから、そりゃあ大ヒットするわ。
最初は原語版にしたかったので通常スクリーンで鑑賞したが、二周目は4DX3Dで。
分かってたけど4DXとの親和性抜群で、マリオカートのシークエンスなんか完全に遊園地のライド感覚で、むっちゃ楽しい。
エンドクレジット後にも、次回作を示唆する映像あり。
今回は、ピーチ姫LOVEのクッパ大王がちょっと可哀想なので「イノセント・ラブ 」をチョイス。
ミルク・リキュール20ml、ホワイト・ラム20ml、ピーチ・リキュール20ml、レモン・リキュール1tspを氷と共にシェイクし、グラスに注ぐ。
ウェディングドレスの様な純白のカクテルで、ピーチ・リキュールも入ってるし。
クッパの傷心を癒すのにピッタリでしょ(笑

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2023年05月04日 (木) | 編集 |
人生は、どこまでも滑稽だ。
「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」のショーン・ベイカーが、落ちぶれた元ポルノスターの男を主人公に、人生の一発逆転を目指して悪戦苦闘する様を描く。
舞台となるのは2016年のテキサス。
ポルノ界の自称スター男優のマイキーが、故郷のテキサスに住む別居中の妻レクシーの元に転がり込む。
二人は同郷で、一旗あげようと共にハリウッドに向かい、一時は夫婦でポルノスターとして成功するも破局。
今は故郷で母と暮らすレクシーを、ホームレスとなったマイキーが頼ったのだ。
ショーン・ベイカーの映画の主人公は、いつも人生どん詰まりにいて、必死に抗っている。
出世作となった「タンジェリン」では、クリスマスイブの日にトランスジェンダーの娼婦が、恋人の浮気を知った事から物語が始まる。
怒り心頭の彼女は、親友を皮切りに居場所不明の恋人、浮気相手の娼婦、タクシードライバーとその家族を次々にカオスな渦に巻き込み、最悪な1日を過ごすハメになる。
高い評価を得た「フロリダ・プロジェクト」では、家も仕事も失ってモーテルに長期滞在する20歳の母親が、6歳の娘を児童福祉局に奪われないために、ひたすら頑張る。
小銭を稼ぐ努力は焼け石に水なのだが、そのもどかしさが感情移入を誘う。
本作では実際に過去のポルノ出演がスキャンダルとなったことのある、サイモン・レックスがマイキーを好演するが、彼には金も家も仕事もない。
だが貧困に喘いでいるのは、頼った先のレクシーも同じ。
元々別居するくらいギグシャクしているので、簡単には受け入れてもらえない。
ポルノ一筋20年のキャリアでは、一般社会に仕事は見つからず、大麻の密売で細々稼ぎ、妻に”家賃”を支払う。
そんなマイキーの閉塞した人生が、ドーナツ屋でバイトする17歳の少女、その名も“ストロベリー”との出会いで動き出す。
彼女に天性の才能を見出したマイキーは、こともあろうにポルノ業界にスカウトし、売り出そうとするのである。
ついでに自分のカムバックもセットにして(笑
マイキーは、とにかく自分のことしか考えない。
頼るだけ頼って、ヤバくなったら逃げ出すクズ野郎なんだけど、どこか憎めない人たらし。
色々ひどいのだが、やってることが全部滑稽で、ワルになりきれない男なのだ。
感情移入は出来ないけど、マイキーに巻き込まれる周りの人たちも、基本ダメダメだけど人間味のある人たちなので、皆に落とし所が見つかって欲しいと思わせる。
ベイカーの映画にはそれぞれキーカラーがあり、「タンジェリン」ではタイトル通りオレンジで、「フロリダ・プロジェクト」ではパープルだった。
前二作ほど主張してこないが、本作のキーカラーはピンクだろう。
ストロベリーの住むパステルピンクの作り物っぽい家は、いわば「フロリダ・プロジェクト」における、すぐ近くにあるけど手の届かないテーマパークの様なもの。
彼女は本当にマイキーと来てくれるのか、彼の人生を救ってくれる天使なのか、彼自身にも分からない。
でも今のマイキーに出来るのは、妄想を募らせて夢を見ることだけなのだ。
舞台はプアホワイトの街で、時代はトランプ政権誕生前夜の2016年。
テレビのニュースでも大統領選の推移が流れている。
アメリカが進むべき道を見失って、分断された年を背景に、人生の岐路に迷った愛すべきダメ人間たちの、悲喜こもごもの狂想曲。
ある意味、「フロリダ・プロジェクト」の精神的な続編とも言える。
今回はヒロインのストロベリーのイメージで「ピンク・レディ」をチョイス。
ドライ・ジン45ml、グレナデン・シロップ20ml、卵白1/2個をよくシェイクし、グラスに注ぐ。
レモン・ジュース1tspを加えるレシピもある。
グレナデン・シロップの甘みがジンのドライさを包み込み、卵白がまろやかに纏める優しいテイスト。
ちなみに昭和を代表するアイドルデュオ、ピンク・レディはこのカクテルから名前が取られた。
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「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」のショーン・ベイカーが、落ちぶれた元ポルノスターの男を主人公に、人生の一発逆転を目指して悪戦苦闘する様を描く。
舞台となるのは2016年のテキサス。
ポルノ界の自称スター男優のマイキーが、故郷のテキサスに住む別居中の妻レクシーの元に転がり込む。
二人は同郷で、一旗あげようと共にハリウッドに向かい、一時は夫婦でポルノスターとして成功するも破局。
今は故郷で母と暮らすレクシーを、ホームレスとなったマイキーが頼ったのだ。
ショーン・ベイカーの映画の主人公は、いつも人生どん詰まりにいて、必死に抗っている。
出世作となった「タンジェリン」では、クリスマスイブの日にトランスジェンダーの娼婦が、恋人の浮気を知った事から物語が始まる。
怒り心頭の彼女は、親友を皮切りに居場所不明の恋人、浮気相手の娼婦、タクシードライバーとその家族を次々にカオスな渦に巻き込み、最悪な1日を過ごすハメになる。
高い評価を得た「フロリダ・プロジェクト」では、家も仕事も失ってモーテルに長期滞在する20歳の母親が、6歳の娘を児童福祉局に奪われないために、ひたすら頑張る。
小銭を稼ぐ努力は焼け石に水なのだが、そのもどかしさが感情移入を誘う。
本作では実際に過去のポルノ出演がスキャンダルとなったことのある、サイモン・レックスがマイキーを好演するが、彼には金も家も仕事もない。
だが貧困に喘いでいるのは、頼った先のレクシーも同じ。
元々別居するくらいギグシャクしているので、簡単には受け入れてもらえない。
ポルノ一筋20年のキャリアでは、一般社会に仕事は見つからず、大麻の密売で細々稼ぎ、妻に”家賃”を支払う。
そんなマイキーの閉塞した人生が、ドーナツ屋でバイトする17歳の少女、その名も“ストロベリー”との出会いで動き出す。
彼女に天性の才能を見出したマイキーは、こともあろうにポルノ業界にスカウトし、売り出そうとするのである。
ついでに自分のカムバックもセットにして(笑
マイキーは、とにかく自分のことしか考えない。
頼るだけ頼って、ヤバくなったら逃げ出すクズ野郎なんだけど、どこか憎めない人たらし。
色々ひどいのだが、やってることが全部滑稽で、ワルになりきれない男なのだ。
感情移入は出来ないけど、マイキーに巻き込まれる周りの人たちも、基本ダメダメだけど人間味のある人たちなので、皆に落とし所が見つかって欲しいと思わせる。
ベイカーの映画にはそれぞれキーカラーがあり、「タンジェリン」ではタイトル通りオレンジで、「フロリダ・プロジェクト」ではパープルだった。
前二作ほど主張してこないが、本作のキーカラーはピンクだろう。
ストロベリーの住むパステルピンクの作り物っぽい家は、いわば「フロリダ・プロジェクト」における、すぐ近くにあるけど手の届かないテーマパークの様なもの。
彼女は本当にマイキーと来てくれるのか、彼の人生を救ってくれる天使なのか、彼自身にも分からない。
でも今のマイキーに出来るのは、妄想を募らせて夢を見ることだけなのだ。
舞台はプアホワイトの街で、時代はトランプ政権誕生前夜の2016年。
テレビのニュースでも大統領選の推移が流れている。
アメリカが進むべき道を見失って、分断された年を背景に、人生の岐路に迷った愛すべきダメ人間たちの、悲喜こもごもの狂想曲。
ある意味、「フロリダ・プロジェクト」の精神的な続編とも言える。
今回はヒロインのストロベリーのイメージで「ピンク・レディ」をチョイス。
ドライ・ジン45ml、グレナデン・シロップ20ml、卵白1/2個をよくシェイクし、グラスに注ぐ。
レモン・ジュース1tspを加えるレシピもある。
グレナデン・シロップの甘みがジンのドライさを包み込み、卵白がまろやかに纏める優しいテイスト。
ちなみに昭和を代表するアイドルデュオ、ピンク・レディはこのカクテルから名前が取られた。

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