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ショートレビュー「駒田蒸留所へようこそ・・・・・評価額1650円」
2023年11月16日 (木) | 編集 |
命の水が出来るまで。

嫌々ながらクラフトウィスキーの記事を書くことになった、ウェブニュースのボンクラ記者と、幻のウィスキーの復活に挑む蒸留所の若き女性経営者の物語。
「SHIROBAKO」シリーズなどのP.A.WORKSがアニメーション制作を担当し、同社所属の吉原正行が劇場用長編監督デビューを飾った。
ストーリーテラーとなるのは、25歳にして転職5回、何をやっても長続きしない高橋光太郎(V.C. 小野賢章)で、得意ジャンルの無い山岡士郎みたいな、やる気のないキャラクターだ。
怠惰に生きてきた光太郎が、全く未知の世界であるウィスキー作りの現場をルポし、記事を書くことなるのだが、相手先の社名を間違えるは、準備不足でまともに質問もできないは、当初は散々やらかす。

だが徐々に、取材対象である駒田蒸溜所の社長・駒田琉生(V.C. 早見早織) に感化され、仕事をする意味を見出してゆく。
二人が一見対照的で、でも奥底には似た部分があるのがいい。
駒田蒸留所は長野県某所にあり、もともとは原酒からウィスキーを蒸留していてのだが、長野県北部地震で深刻な被害を受けて蒸留が出来なくなり、琉生の父である先代社長も他界。
琉生が大学を中退し、残された原酒からブレンドしたクラフトウィスキーを作り、ヒットさせたという設定。
資金をかき集めて蒸留を再開したものの、ウィスキーの原酒には長い熟成期間が必要で、かつての人気銘柄だった「独楽(KOMA)」復活までは前途多難。
琉生は才能あるブレンダーであり、情熱的な経営者ではあるものの、本人は内面に様々な葛藤を抱えている。
当初は光太郎にとってメンターとなる琉生だが、徐々に相互に影響しあう関係となり、彼女にとっては今までの仕事の意義を再確認する物語となっている。

光太郎が覚醒するのがちょっと唐突な気はするが、なんらかの切っ掛けでやる気スイッチが入っちゃって、突然有能になる人って実際いるから、まあOK。
なんとなく見たことある蒸留所がいっぱい出てきて、酒好きには映像で見るちょっとした聖地巡礼の気分も味わえる。
光太郎がど素人設定なので、ウィスキーとはなんぞや?ハイボールのもと?というレベルの人にとっても入門編としても親切な作りになっている。
アニメーションも、スクリーンサイズに十分に耐えるよう、丁寧に作られている。
題材が題材だけに、流体表現には特に力が入っていて、ファーストカットのオン・ザ・ロックは渾身の仕上がりだった。
P.A.WORKSの名アニメーター、川面恒介によるキャラクターデザインも今風の雰囲気で、本作では主題歌も歌っている早見沙織の声質が、琉生のキャラクターにとても合っていて心地よい。

現在ではジャパニーズウィスキーは各国で引っ張りだことなり、多くの銘柄が値上がりし過ぎて気楽に味わえなくなってしまった物も多いが、架空の銘柄だと分かっていても、「独楽(KOMA)」を飲んでみたくなるのだから、成功していると言えるだろう。
基本は家族の物語で、亡き父からの想いを娘の琉生、訳ありで疎遠の兄、そして母が受け継ぎ、心を一つにして、やっと幻のウィスキーが復活できるという日本の家族経営の中小企業の人情噺を、仕事に目覚めた光太郎の視点で描く。
ジャパニーズウィスキーの熱き魂を、丁寧に綴って素直に気持ちのいい物語になっている。
何気にエンドクレジットで、ずらずらと無数のクラフトウィスキー銘柄が並んでいて驚いた。
徹底的なリサーチも、完成した作品から透けて見える。
ジャンルは違えど同じもの作りをする人たちへの、作り手のリスペクトを感じさせる秀作だ。

今回は本作と提携している富山県の三郎丸蒸留所の「玉兎 2022エディション」をチョイス。
三郎丸蒸留所モルトをキーモルトに、多彩な樽で熟成された原酒をブレンドし、年毎に異なるテーマで作られる。
ブレンデッドウィスキーらしい華やかな香りと、まろやかなコクが楽しめる一本。
CPが高いのも嬉しいところ。

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