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ショートレビュー「ザ・キラー・・・・・評価★★★★+0.4」
2023年12月03日 (日) | 編集 |
殺し屋は、なぜ殺すのか。

異才デヴィッド・フィンチャーが、「Mank マンク」に続いてNetflixオリジナルとして撮った作品。
フランスのアレクシス・”マッツ”・ノレントのバンデシネをもとに、フィンチャーとは「セブン」以来28年ぶりのタッグとなるアンドリュー・ケヴィン・ウォーカーが脚色を担当し、マイケル・ファスベンダーが主人公の“ザ・キラー”を演じるクライム・スリラーだ。
ストーリーはごく単純。
任務に失敗したベテラン暗殺者のファスベンダーが、自分を排除しようとした者たちを探し出して復讐する。
この類似作が100本はあろうかという、ありきたりな話が、キレッキレの作家映画になってしまうのだから、さすがである。

「ソーシャル・ネットワーク」以来、フィンチャー作品を担当しているニール・ケラーハウスによるオープニングクレジットが、例によってカッコいい。
物語は、パリで任務を遂行中のファスベンダーの日常から幕をあける。
凡百の作者ならば、視覚的な面白さに行きがちな話だが、そっち方向ではなく、殺し屋の毎日を淡々と描く。
ターゲットが来るはずのビルの向かいに陣取り、たまに食べ物を買いに外出する以外は、トレーニングや銃器の手入れをし、ザ・スミスの曲を聴きながらひたすら待ち続ける。
映画は第一章「パリ/標的」を皮切りに、全六章で構成される。
第二章「ドミニカ/隠れ家」で主人公のセーフハウスが急襲され、巻き込まれた恋人が重傷を負うと、手引きした自分のエージェント、二人の襲撃者、大元の依頼人まで一人ずつ探し当てて制裁を加えてゆく流れ。
ただカーチェイスや凝ったコンゲームみたいな、派手な見せ場はほとんど無く、アクションも非常に泥臭い喧嘩に近いのがワンシーンあるだけ。

面白いのは、主人公がずーっと自分の仕事への姿勢や思想を一人言で喋っていることなのだが、そこにフィンチャーが1ミリも共感していないこと。
哲学者みたいな雄弁さは自分との対話でもあるのだが、逆に空虚なのだ。
それにこの人、結構抜けている。
色々蘊蓄を語るんで、すごく有能なのかと思ったら、素人のようなミスをして任務に失敗。
射線上に“あの人”が入ってくる可能性を考慮しないなんて、なんておバカさんなと思ったくらい。
第三章では、エージェントに依頼人と襲撃者の情報を聞き出そうとして、胸にネイルガンを打ち込み「6、7分は持つ」なんて言ってたのに、すぐ死んでしまって失敗。
まあフィンチャーは、その辺りの人間的な不完全さを含めて、ユニークな視点でドラマを構築してる。

ティルダ・スウィントン演じるターゲットの同業者、“ザ・エキスパート”との会話、特に彼女が語るハンターと熊の寓話が本作の核心だ。
ターゲットの居場所を探して米国を彷徨う旅は、ファスベンダーが自己の内面と向き合う過程でもあるのだが、ここで彼も自分が本当は何を追っているのか認識せざるを得なくなる。
主人公によって追い詰められる人たちにとって、それぞれの裏社会の人生における決定的場面にぶち当たった瞬間の話なのだけど、彼自身は偶然にもその瞬間をスルーしてしまった。
だからファスベンダーが目的を遂げて、物語が終わる時を迎えても不穏な余韻が続く。
彼にとってのその瞬間は、いつ来るのか。
明日だろうか?10年後だろうか?
たぶん、彼はその思いをずっと抱えて生きていくのだろう。
エリック・メッサーシュミットによる、ゴージャスだが憂鬱な映像も映画の情感を強化している。
非常に未見性の強い不思議な手触りのスリラーで、最初から最後までムーディな作家性を堪能する映画だ。

今回は、犯罪者しか出てこない映画なので「アウトロー」をチョイス。
ラム20ml、テキーラ10ml、ウゾ10ml、グリーン・ミント・リキュール10ml、ライム・ジュース10mlをシェイクし、グラスに注ぐ。
ウゾのアニス香が特徴的な、それなりに強いカクテル。
グリーン・ミントの爽快感と、ライムの酸味が適度に飲みやすくしてくれている。

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